クリスマス・カロル【Kindle】



ディケンズの名作を戦前の旧訳で読みました。時代を経て世界中に受け継がれるクリスマスのおとぎ話。そのお祭りの日を、やさしい気持ちで迎えたい。冬のぬくもりと、古すぎる訳文に日本を感じさせてくれる作品です。
ディケンズの名作を、青空文庫で読みました。底本の初版発行は1929年ということですから、とにかく古…
本が好き! 1級
書評数:414 件
得票数:9089 票
国文科出身の介護支援専門員です。
文学を離れて働く今も、読書はライフワークです。



ディケンズの名作を戦前の旧訳で読みました。時代を経て世界中に受け継がれるクリスマスのおとぎ話。そのお祭りの日を、やさしい気持ちで迎えたい。冬のぬくもりと、古すぎる訳文に日本を感じさせてくれる作品です。
ディケンズの名作を、青空文庫で読みました。底本の初版発行は1929年ということですから、とにかく古…




慈悲深い神様がいるならば、物語には別の結末が与えられなければならない。クリスマスの朝、ネルロとパトラッシュが村人たちに助けられ、幸せになるもうひとつの結末が。それでなければ悲しすぎる。理不尽すぎる。
アニメ「フランダースの犬」が流行していた頃、母がよく「あの話はかわいそうすぎて嫌い」と言っていまし…



父に初めて買ってもらった絵のない本。それが『小公女』。日本の少女の心に植えつけられたのは、外国の少女への憧れと空想壁。それはきっと、セエラが強くてやさしい少女であったからでしょう。たいした女の子です。
『小公女』と言えば、小学1年生の時に父に買ってもらった初めての、「絵本ではない本」でした。それだけ…



人生の最後に、最初の妻と過ごした過去を思い出して書いた日記のような作品。ヘミングウェイを知らない人にはお勧めできません。しかし、ヘミングウェイのファンにはその人生について考えさせられるものがあります。
この作品は小説というよりも、ヘミングウェイの日記のようなものです。それも、人生の終わり近くに遠い過…



いつ誰が犯すかもしれない些細な不注意によるミス。医療の現場では、そのミスが時に生命を奪います。麻酔のミスにより植物状態となった主婦とその家族。突然一変した家庭生活。あなたならそのとき、どうしますか。
渡辺淳一の医療小説です。「あとがき」で作者は書いています。 さまざまな医療事故の原因を問い詰めてい…




「かつての名は、新選組副長助勤、斎藤一である」。大正元年、69歳になった斎藤一が語るかつて見た夢。人間を糞袋と称し、何のためらいもなく剣をふるってきた彼は、なぜこの年まで生き残ったのでしょうか。
「かつての名は、新選組副長助勤、斎藤一である。あまたの変名のうちいずれに愛着するかと自問すれば、や…




執事スティーブンスは旅に出た。かつて共に働いた女中頭ミス・ケントンに会うために。思い出すのは、ダーリントン・ホールの輝ける時代。しかしそれはもう遠い日の出来事。夕暮れ時に染み渡る、過ぎ去りし日の悲哀。
1956年7月。アメリカ人の新しい主ファラディ氏に休暇をもらい、ダーリントン・ホールを離れて車で旅…




大富豪ケスルバッハが殺された。その謎を巡って対立するルパンと冷酷な謎の殺人犯。現場に残された813の文字とイニシャルの入った煙草入れ。それは2人の、愛と悲しみに裏打ちされた野望と悲劇の序章。上下2巻。
小学生の時に夢中で読んでいたモーリス・ルブランによる怪盗アルセーヌ・ルパンシリーズ。その中でタイト…



嘘をつき、理不尽な要求をしてくる厄介な患者たち。その嘘に気づき、理不尽な要求を一生懸命に受け止める心やさしい研修医の物語。温かくて後味の良い結末は、実際に医療の現場を知る作者の願いなのかもしれません。
人は嘘をつく。 医者は患者を選べない。 私たち介護従事者や医療従事者というのは、顧客が…




源頼朝の旗揚げから承久の乱までの歴史が、主役を変えた4つの物語、4人の視点から描かれます。それぞれが長編の1章でも独立した短編でもないという趣向が面白いです。改めて、陰惨な時代だと感じさせられます。
鎌倉時代、源頼朝の旗揚げから承久の乱までの歴史が、全成禅師、梶原景時、北条保子、北条義時と、主役を…



物語は源実朝暗殺のシーンから始まります。その直後、盗まれた実朝の首。首の行方は?実朝殺害を本当に企てたのは誰なのか?歴史と活劇、魅力的な登場人物たちと読者を飽きさせない展開に、女たちの矜持が光ります。
物語は、源実朝暗殺のシーンから始まります。雪の夜の鶴岡八幡宮、右大臣拝賀の式典を終えて、石段を降り…




不幸な惑星ウラヌス(天王星)。ナチの占領から解放されたばかりのフランスで、怯えて暮らす人々。爆撃された廃墟で、混沌とした世界で、自分を見失ってしまった彼らには、地球が育む花やバッタの美しさが見えない。
ナチの占領から解放された直後のフランスのブレモン市。その工場で働く技師アルシャンボウが住むアパルト…




輝く青春はあっという間に移ろいゆく。12歳の秋、短くも長い冒険の旅に出た4人の少年たち。滴る汗の匂いが眩しく、痛い。34歳になった今、生きているのは語り手である僕1人。思い出ははかなく、そして苦い。
晩夏、4人の少年たちから滴る汗の匂いは眩しく、そして痛々しかった。12歳。本当に微妙な年頃です。少…




アダムとイヴのように原始的で、動物のように激しく開放的で。チャタレイ夫人コニーと森番メラーズとの愛に、そんな真実の生命を感じました。それは特権階級の古くて醜い価値観を、根底から覆すかのような愛でした。
第一次世界大戦直後の英国。多くの男たちが死に、あるいは傷ついて帰国しました。産業の機械化は一段と進…



プーシキンの短編集。結末が気になってどんどん読み進めさせる力と、見事なオチが楽しめる、物語らしい物語ばかりです。かるたに勝つ幻想にとらわれ、狂い転落していく男に笑いかける、スペードの女王が恐ろしい。
この本を以前読んだのは、まだ大学生になったばかりの頃でした。当時長編小説にしか興味のなかった私は、…



人類が月に到達するより前、宇宙より突然現れたオーバーロードによって、人類の進化は絶たれました。戦争のないユートピアは、地球と人類に何をもたらすのでしょうか。改めて宇宙の大きさを考えさせられた作品です。
宇宙の想像を絶するような広大さと、そこから見た地球の小ささを文字通り知ったのは、中学の理科の授業で…




千島列島最北東端の占守島をソ連が攻撃したのは1945年8月18日。終戦後にここで戦死した人々は、いかに生きてこの島にたどり着いたのか。敵味方なく戦争に翻弄された人々の、それぞれの生き様が描かれます。
「千島・樺太交換条約」。歴史の授業でそんな字面を覚えただけの千島列島について、思いを致したことなど…



日本の明治時代にギリシャに生れ、後に日本に帰化したラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の作品集。「耳なしほういち」や「雪おんな」など、日本の有名な逸話をもとに、死者や人ならぬものの魂の問題が描かれます。
日本の明治時代にギリシアで生まれ、世界を転々とした後、日本に帰化したラフカディオ・ハーンの作品集で…




主人公の牧野はまぎれもなく作者自身。妻のかやとの夫婦関係を描いた作品です。身勝手で暴力的で、腹の立つことこの上ない夫ですが、それでも培われていく夫婦関係がおかしいです。牧野の戦争体験が見え隠れします。
主人公の牧野はまぎれもなく作者自身で、この作品はその妻である“かや”との夫婦関係を描いた作品です。…



【私を殺した犯人を暴け】という死者からの手紙によって集まり、廃屋に監禁された6人の高校生。7年前の事件の真相は?テンポの良いストーリーと平易な文章に乗せられるうちに、児童福祉の悲惨な実態を知ります。
2年前に『15歳のテロリスト』を読んだときにも思いましたが、KADOKAWAメディアワークス文庫に…