ニシノユキヒコの恋と冒険



  

もしかすると…ニシノユキヒコとは女性たちがつくり出した幻の男子ではないのか。「モテる男をソデにしたい」と願う女性たちの。
こういう男性っているな、と思う。 物腰も柔らかくて親しみやすいのに、彼の周囲には見えない壁があるよ…

					本が好き! 1級
					書評数:39 件
					得票数:427 票
					
幼いころから、本ばかり読んでいました。誕生日やクリスマスのときに、おねだりするプレゼントはいつも本。子ども向けの世界文学全集も大切な友だちだった。仕事や子育てに忙しい今でも、カフェに入ってコーヒーを片手に本を開くと、幼いころの同じ「私」がいます。その時間を大切にしていきたい。日々想います。



  

もしかすると…ニシノユキヒコとは女性たちがつくり出した幻の男子ではないのか。「モテる男をソデにしたい」と願う女性たちの。
こういう男性っているな、と思う。 物腰も柔らかくて親しみやすいのに、彼の周囲には見えない壁があるよ…




  

初版が出た1937年は日中戦争が始まり、軍靴の足音が響く暗い時代に突入したころ。その時代背景と照らし合わせても、勇気のある一冊。少年少女だけでなく大人の教養書、人生読本として今こそ読むべし。
元上司が定年で退職した数年前、「息子たちに読ませろ」とくれた古びた本が、吉野源三郎の「君たちはどう生…




  

雑誌ならではの粘り強い取材力で、凶悪犯を追い詰めたノンフィクション。興味本位のフェイク情報も氾濫するネット社会の中で、その価値が光る。
山田孝之さん主演の映画「凶悪」(2013年、白石和彌監督)を観たとき、ピエール瀧さんやリリー・フラン…



  

きょう明日死ぬかもしれない身体だからこそ、娘は中年男に恋ではなく、「発情」したのか。戦争を扱う小説の中に、底知れない人間のエロスをみる。
2015年に公開され、二階堂ふみが主演した映画「この国の空」(荒井晴彦監督)が素晴らしかったので手に…


  

どこまでが真実なのか謎(!)の評伝のようなフィクション小説。大女優の生きざまは波乱万丈だ。
浅丘ルリ子さんの舞台「渇いた太陽」(テネシー・ウィリアムズ原作、青春の甘き小鳥原題)を数年前に観た。…


  

ふたつの家庭内でくすぶる負の感情が交錯しながら、その根っこにある格差社会や人々のムダなブランド志向、プライドをあぶり出していく。
アイドルグループの一員である17歳女子にインタビューしたとき、「お休みの日は部屋にこもって読書してま…


  

強く思考すれば、私たちが想像すらしない方法で願いが叶ってしまうことがあるそう。
「引き寄せの法則」について書かれた本の中では、米国人作家バム・グラウドさんの著書が一番好きだ。たとえ…


  

勉強もスポーツも万能なソツのないイケメンの男子もいいけど、こういう「困ったチャン」ほど他人が放っておけないんじゃないかと思う。そこが、星野源さんの魅力なのかな。
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で人気に火がついた俳優&ミュージシャンの星野源さん。私には、NHKの…


  

SNSはコミュニケーションのためではなく、「自己解放」とか「自己実現」するたるのツールなのか、とまで考える。
ツイッターやインスタ、フェイスブック…。これらのSNSが急速に普及して、周囲に変な人たちが増えている…


  

劇団「MONO」主宰の劇作家土田英生のエッセイ。昔の自分が、今の自分に人生相談するスタイルで進む。昔のおバカな過去を振り返って、苦言を呈しながら反省しているようでその実、そうでもないのなのがオカシイ。
劇団「MONO」を主宰する劇作家・演出家の土田英生さんの一風変わったエッセイ。小学生のころ、中学生の…


  

今でも熱烈なカープファンが街にあふれているけど、あのころなぜ…あんなに、人々は直情的にカープを愛したんだろうと、つくづく不思議に思う。なぜ、初優勝のときに山本浩二さんは激しく泣いたのだろう。
小学生の頃、クラス全員で広島と近鉄が対戦した日本シリーズ(1979、80年)をテレビ観戦した。赤いカ…

一瞬の出逢いが、究極の恋愛まで昇華する。泉鏡花の恋愛至上主義は桁外れなのだ。
坂東玉三郎さんが監督した映画「外科室」(1992年)を観た。50分の短い作品なのに、鏡花と玉三郎さん…


  

私たちは常に、自分を誰かと比べている。そして、他人を貶めて自分の方が上だと安心している。卑しい根性だが、自覚していない。
私たちは常に、自分を誰かと比べている。 そして、他人を貶めて自分の方が上だと安心している。 卑し…




  

聞き手と話し手が時には対決しながら心を開いていき、通わせていく。そういう幸福な「インタビュー」もあるんだな、と思う。
幼いころ、ドスのきいた歌声と整い過ぎた容貌とのミスマッチに魅せられた。 藤圭子さんがテレビに出て歌…


  

自分でも書けそうなのが魅力!
ショートショートって大好き。 手軽に読めるし、短いすぐにオチへとたどりつける。中学生のころは星新一…


  

金田一耕助シリーズを「戦争」の視点から読む。
長谷川博己さんが名探偵金田一耕助を演じた新しいドラマ版を観ると、市川崑監督の映画版(1977年)に出…




  

人間はなぜ、愚かにも戦争をするのだろう。
戦後70年だった2015年、戦争小説の代表作「野火」の映画(塚本晋也監督)が公開され、映画館で観た。…




  

人間って、こういうことなんだ。
最近読んだ本の中で、最も衝撃を受けたかもしれない。 人間の根源を目の前にえぐり出され、広げて見せら…



  

「みんなで、夜歩く」。ただそれだけの設定で、なぜこんなに面白い小説が書けるんだろう。
恩田陸さんが直木賞を受賞した昨年、「今ごろ…直木賞?!」と異常にびっくりした。キャリアや作品の多彩さ…