レーニンをミイラにした男



  

英雄の遺体永久保存を命じられた化学者たちの苦悩と命懸けの試行錯誤
2年ほど前、北朝鮮国内情勢に強いネット新聞「デイリーNK」の日本版に、「北で広がる金日成の遺体『腐…
					本が好き! 1級
					書評数:329 件
					得票数:3631 票
					
若いころは雑読系を自認してました。最近は齢のせいか、根気が続かず、哲学、思想、科学の本だとつい敬遠してしまいます。みなさまの書評を読むことは、視野狭窄にならないためのサプリだと気づきました



  

英雄の遺体永久保存を命じられた化学者たちの苦悩と命懸けの試行錯誤
2年ほど前、北朝鮮国内情勢に強いネット新聞「デイリーNK」の日本版に、「北で広がる金日成の遺体『腐…


  

仏文学者が掴む自立思想の核心
鹿島茂といえばフランス文学の先生で、当世、国内でも一、二を争うディレッタント、分野を問わず発言する…



  

日中混血の美人スパイが泳ぎ切れなかった魔都上海の暗い波頭
本の帯の惹句に「昭和初期の上海」が謳われると、どうしても手が出てしまう。高橋信也著『魔都上海に生…




  

にじみ出る高邁な革命家の精神
ピョートル・クロポトキンという人は、日本では、でっちあげの大逆事件で刑死した幸徳秋水の有力師匠筋と…




  

忘れられていた本格派
本好きの人間にとって、誰もがその偉大さを評価するドストエフスキーに挑むのも喜びだが、時代から置き去…




  

ロープシン再読…透明な文体に宿る究極の虚無
B.ロープシンの代表作、『蒼ざめた馬』、『漆黒の馬』を真面目に読み返す。根っからの異端好きだ。メラ…



  

自ら「シベリア抑留」を作り出した中国の大罪
終戦以降、旧満州で武装解除された日本兵や満州国官吏らを中心に、60万~70万人の日本人が旧ソ連軍に…




  

芸術家たちは生きるために二枚舌をつかった
世に数えきれない暴君、独裁者が存在したが、おそらく人類史上最大の殺戮王はスターリンだろう。カンボジ…



  

バークリー理論の「功」と「罪」
モダンジャスの祖といえば、チャーリー・パーカーということになる。ダンスのためのBGMだったビッグ・…




  

チャーリー・マフィンのアンチ・エイジング
英国人作家ブライアン・フリーマントルの傑作スパイ小説チャーリー・マフィン・シリーズ「顔を亡くした男…



  

ロシア現代史も谷根千の縁から
森まゆみという書き手の力を見せつけられた一冊だった。三人とは、与謝野晶子、中條(宮本)百合子、林芙…



  

神官の子はユダヤ人として死んだ
外交官杉原千畝の英断によって、およそ6千人ともいわれるユダヤ難民が救われたとされる「命のビザ」のエ…




  

チャーリーが脇役でもなお読ませる
ブライアン・フリーマントルのチャーリー・マフィン・シリーズのうち、「Red Star」三部作最終章…


  

ペテン師の手玉に取られた日本
高価な美術品や名画を売買の対象にする仕事…美術商。その言葉の響きから、庶民の暮らしとは無縁の、ある…



  

匿名性と「正義」の罠
相手を選ばない辛口の物言いと、一国の大統領夫人だった稀有な経歴…。デヴィ夫人のブログをのぞくと、バ…




  

法廷記録を通じて暴く「稀代の詐欺師・真正マゾヒスト」の悪行!!
凶悪な事件がおきるたびに「犯罪史上希に見る…」とか、「最大最悪の…」などと、刺激的な惹句が紙上や画…




  

脈打つ戦後札幌のリリシズム
「雄別炭鉱」といって、いま誰が覚えているだろう。旧阿寒町にあったが、1970年の閉山後、人家は絶え…




  

庶民のリゴリズムを抉(えぐ)り出す
第149回直木賞を桜木紫乃に与えた選考委員たちの評価点は、安定した筆力と技術、オーソドックスである…

  

動機を語る言葉の危うさ
典型的なやくざエリート家系に生まれついた倅が、親の没落を機に、幸少ない幼少期を送り、当然のようにグ…




  

重厚極まりない「大人の成長小説」
『震度0』以来7年ぶりだそうだ。横山秀夫の『64(ロクヨン)』。日本の文壇で「警察小説」は、すでに…