この夏の星を見る 上 (角川文庫)【Kindle】
夜通りを走っていると、周りの家はドンドン後ろに遠ざかってゆくのに、月はいつまでもおいかけてくるのはどうして?こんな素朴なエピソードを挟んで、コロナ下で、星をみつけるコンテストが行われる。
私が子供の頃、ラジオ番組で「全国子供電話相談室」というのがあった。子供からのどんな質問、疑問、何で…
本が好き! 1級
書評数:6195 件
得票数:91162 票
昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。
夜通りを走っていると、周りの家はドンドン後ろに遠ざかってゆくのに、月はいつまでもおいかけてくるのはどうして?こんな素朴なエピソードを挟んで、コロナ下で、星をみつけるコンテストが行われる。
私が子供の頃、ラジオ番組で「全国子供電話相談室」というのがあった。子供からのどんな質問、疑問、何で…
瀬尾さんは、信じている。この世には悪人はいなくて善人しかいないと。
瀬尾さんは、子供の世界を描いたら、右にでる人はいない作家だ。登場する子供はどれも心優しく、まっすぐ…
日本語で夫婦と一語で言う。海外ではHUSBAND AND WIFEと夫婦は分離されている。
会社に長い間勤めていて、一回だけ会社を辞めようと思ったことがあった。会社に入って最初に勤務したのは…
ちょっとした出来事に対してとった行動が、その後の人生を大きく変えてしまう。
しばしば同じことを書いて恐縮だが、私は大した人生を送ってきたわけではないが、時々、あのときあれをや…
学生のころ、読解力はしつこく学んだ記憶はあるが、文章の書き方を学んだ記憶は薄い。
この本、1976年に出版されている、ほぼ50年前。この頃の本田勝一の活躍はすごかった。なにせ、出版…
マッチポンプのような言動は、社会から嫌悪される。気を付けねば、でもこれが難しい。
若い頃しばしば観た任侠映画で「網走番外地」というのがあった。何なのだ、番外地というのは。番地という…
苦境を克服して、新たな人生を掴んで行く、定番の成長物語に少々あきてきた。そんなにうまくはいかないよ。へたれのまま人生を歩む人もたくさん。小野寺さんは、へたれを正直に描く。
主人公の小倉直丈(ナオタ)は2年前に勤めていた会社をやめ、会社時代に貯めたお金を生活費にして、シナ…
タクジョとは女性のタクシー運転手のこと。主人公は大学を卒業して、タクジョになる。そして、仕事に誇りをもって、一生懸命取り組む。
タクジョというのは、女性タクシー運転手のこと。主人公の高間夏子は大学を卒業して、女性客が安心してタ…
小野寺さんの鋭い作品が、だいぶ丸くなってきた。
主人公の豊永守彦は除草剤、除湿剤、防虫剤など製造する日用品メーカーに勤めている。 妻成恵は銀座に…
悪霊が天使に変わる瞬間。
人は死ぬまでは人生で、自分に起きていたことは記憶にあるしわかっている。しかし死んだ後のことはどうな…
小野寺さんの作品は、たくさんの人が登場する。そしてどんな目立たない人でも、名前をつける。登場人物が「人」ではなく、「ひと」になる。
しばらく小野寺作品と旅をしてきた。そしてとうとう小野寺の原点にたどりついた。この作品の前に小野寺は…
元妻との間に生まれた娘、高校2年生で妊娠してしまった。さあ、どうする?
益子豊士は自動車教習所で教官をしている。教習所にはいろんな生徒がやってくる。恋人が酒を飲んでからも…
中学、高校とずっとサッカーで補欠。試合にでることのない補欠から見える世界は?
中学生になった時、主人公の宮島大地はサッカー部にはいる。そして今は高校3年、高校総体サッカー地区予…
父は元プロレスラー。母は外資系会社の従業員。母は会社環境にも恵まれ充実した会社生活を送っていたが、病気で他界。その母の勤めていた会社を息子が受験する。母がいい会社と自慢していたから。
この小説、以前読んだ「レジデンス」のペア小説として小野寺さんが書きおろした小説。それゆえ、「レジデ…
夢中に生きた青春時代に彼女と見た映画を、50代になって人生の先が見えた時にまた同じ映画をたった一人でみる。過ぎ去った人生に心が揺さぶられる。
銀座のミニシアターで、末松静男監督の追悼上映が行われている。上映期間は一週間。 最終日の前日の最…
あの小野寺さん、辛い生活を送る人たちを描いても、けなげさを失うことなく生きて行く姿を後押しをする物語が特徴なのに、この小説は暗い救いようがない。驚き!どうしてと思いながら読み進む。
昔は、集合住宅は団地と言った。今はマンションあるいはタワーマンション。階段がエレベーターに変わった…
最近の研究によると、人間の頭は小さくなっているそうだ。記憶、知識がAIから得、頭脳から得る必要が無くなったからだ。これを防ぐには、本が必要だ。
シジュウカラ研究の第一人者、動物言語学者の鈴木俊貴とゴリラとともに生活したゴリラ学の権威者、前京大…
作者長野さんは、長野ワールドについてこられる読者がいればOKという作家。この作品は、本当に複雑。私は長野愛好読者から振り落とされてしまった。
何年振りかの長野作品を読む。長野さんはBLファンタジーテーマで創作した小説が多い。私は面白いと思い…
アベノハルカスのてっぺんから、パラソルをパラシュートにしてゆらゆらと落ちて行く。社会の同調圧力に縛られ、コセコセと暮らす人々を眺めながら暮らしたい。
主人公の柳井美保は大手企業で受付嬢として働いている。ここがこの小説のミソとなるのだが。美保は正社員…
戦争直後、国力を増強するため、多くの子供が生まれた。段階の世代だ。しかしこの裏で、心の病は遺伝するものということで、不妊手術が強行された。走る車にぶつかり、慰謝料をせしめる「当たりや」が横行した。
この作品ミステリーなのだが、少し趣が普通のミステリー作品とは異なる。 学習塾の講師、戸川勝…