空海の風景〈上〉



日本最初の思想家であり哲学者でもあるとする、司馬が崇める空海軌跡を描く
土俗的、呪術的であり、雑多な内容が混在している密教を、誕生したインドでも、移入された中国でも成しえ…

本が好き! 1級
書評数:6244 件
得票数:92005 票
昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。



日本最初の思想家であり哲学者でもあるとする、司馬が崇める空海軌跡を描く
土俗的、呪術的であり、雑多な内容が混在している密教を、誕生したインドでも、移入された中国でも成しえ…



結婚詐欺師により初老の男性たちが、練炭によるガスで殺害される。しかし、男たちは死の直前まで詐欺師を愛していて、幸な気持ちで死んでいったのでは・・・
漫画家になりそこねた主人公の鉄雄。路上画家として、似顔絵を描いて暮らしていた。ある日浅草の路上で、…



ヘイトの名のもとに、過激な言葉がつかえなくなってきた。いろんな作品がだんだん平板になってきた。
海外で日本人がどう思われているか、また日本人が外国の人をどうみているか、噂話を石井が拾いあるき、都…





東京にある孤児院施設「愛児の家」は、戦争直後の1946年に開設され、今でも健在である
1948年発行の「朝日年鑑」によると、戦争で家族を失い戦争孤児となった子供(14歳以下)は12万人…



周囲からみれば、異常行動なのに、当人は少しもその意識が無い。
どうみたって異常な行動なのに、当人は全く異常だとは感じていない。更に、その異常行動は、どこにでもあ…




阪神淡路大震災での悔やみきれない経験が、湊さんを小説家に向かわせた。湊さんが作家になる原点が描かれる
湊さんは、武庫川女子大を卒業している。この武庫川女子大時代に阪神淡路大震災に遭遇している。卒業後ア…





戦争の悲惨さを、普通の人々の目から描く。その、深さ、突っ込みの鋭さに感服する
浅田は戦争を知らない世代。しかし、普通の人々を主人公にして、戦争の悲惨さ、切なさを見事に描き出して…





ハンセン氏病に対する強烈な差別を扱った、石井渾身の一冊。小説の形式をとっているが、殆どは実際起こっていたことだ。
私の小学生時代、 授業で、籟病という病気があって、この病気にかかると、目がつぶれたり、鼻や耳がもげ…



100分の1ミリの世界を職人は指で触ってわかる。
日本の技術力を基礎からささえる町工場の実力を、元旋盤工ならではの視点から描きだしたルポルタージュ。…



ヨーロッパを駆け巡り、狙撃犯の追跡が行われるが、それぞれの出来事や人物の背景がわからず、更に結末も意味不明。わけのわからない小説だった。
浩志が率いる傭兵部隊「リベンジャーズ」に参加していた主人公の明石柊真は、イラクのモスルで活動中、仲…



中古車海外での販売。いろんな経費をかけると、海外では新車を購入するより、高い価格になる。それでも、海外では中古車のほうがよく売れる
高齢化社会で不足した労働力を、外国人労働者を受け入れて対応しようという政府方針が示されている。外国…



「ダケ松」という盗みの名人が、ある事件の犯人かどうか、捜査があるのではなく、ひたすら刑事同士の意見対立が描かれる。それで結論は結局でない。
警察小説を書かせたら横山秀夫と双璧をなす今野敏。この小説も警察組織やそれに伴う人間模様が描かれる。…



売春をすれば、父親不明の子供ができる。そうまでもして、なぜ売春をするのか
現在1日1ドル以下で暮らす人は世界で12億人いる。石井がアフリカ、中東、アジアの貧困地帯を歩いて、…



ブータンは「微笑みの国」。世界一幸な国。これは本当なのだろうか
石井の出世作「物乞う仏陀」を出版する前に、石井がアジアの難民キャンプを中心に訪ね歩いたルポルタージ…



橋は、川の上を通りすぎるためのものではない。
パリ。17世紀に作られた橋を渡ったかと思うと、5分後には18世紀の広場を横切り、19世紀の駅にたた…




恋人の体に触れると、その部分が消えて見えなくなる。もう、今や、恋人の体は殆ど見えない
インターネットが普及して、ありえないと思われるようなものでも、検索マシーンをフル活動させれば、殆ど…




世界から忘れられ、見放された人々の存在に寄り添い、彼らの輝きを物語に紡ぐ
ヘンリー・ダーガー、グレン・グールド、パトリシア・ハイスミス、エリザベス・テイラーなど世界のはしっ…




妹の起こした事件を、姉が知恵を絞り、懸命に妹が起こしたのではないように道筋を創る
現在社会的な大きなテーマとなっている、子供への激しいDVをこの物語はテーマとして扱っている。 …



こうしておけばよかったと人生後悔ばかり。それでその時こうしておけばを実行したら、人生はどう変わったの?
余命幾許も無くなった癌患者。自分の人生を振り返ると、必ず浮かぶのが、あそこであんなことをしたために…




本は黙読、スローリーディングしかない。そのすばらしさを、いくつかの名著を事例にして説明する
平野は多読、速読を無意味な読書方法だと批判する。それは、目を通しているというだけで何にも頭の中には…