星落秋風五丈原さんの書評





マイ・ライフ・ウイズ・ア・ドッグ
あなたがいても、いなくても、別に大した問題ではないのだ(No Great Mischief)ー。 …

すぐそこにあるのにあまりにも遠いその世界が厳しさを押しのけて、とてもうらやましく思えてくる。
いまさらだけどね。 このアリステア・マクラウドという至高の作家を知らないまま読書人生を終え…



厳しいカナダの自然と、複雑な文化的背景
カナダの作家というと、私はアリス・マンローを思い浮かべてしまうのですが、本短編集はアリス・マンロー…





カナダの厳しい冬を生きる人々。故郷の匂いを色濃く残した彼らの生活には、動物たちがひそやかに寄り添っている。
『赤毛のアン』で有名なプリンス・エドワード島の東側にあるケープ・ブレトン島を舞台とした8つの短編集…





物語はまるでゲール語民謡のように、時に暗く重いイメージを抱かせるが、同時に心の底までしみいるような愛情と郷愁を惜しみなく読み手に与え、お腹の底にドシンと響くような力強さを兼ね備えている。
書影に惹かれて初めてこの本を手に取ったのはもう何年も前のことだ。 少し読みかけて、きっと好きになる…



遠い祖先の血を受け継ぐ、島の人たちの今、家畜を交えた暮らしをつむぐ珠玉の短編集。
北アメリカの5大湖の東オンタリオ州から東に位置する半島の先、左には「アン」のプリンスエドワード島が見…





「『誰でもみんな、去ってゆくものなんだ(中略)でも、嘆くことはない。よいことを残してゆくんだからな』」(本書収録『すべてのものに季節がある』より
本書には、2000年に刊行された、カナダ人作家アリステア・マクラウドの全短編集『島』の後半部分、19…

筆者のお名前から推察される通り、ゲール系の移民たちの暮らしぶりから切り取る「今」。生活のために消えざるを得ない「民族」「伝統」の残り香が切ない。冬に読むには寂しすぎるので、いつも今頃手に取ってしまう。