リネさんの書評

小さな少女は言葉を怖れ、言葉に救われた。言葉は戦争を生む。言葉は友情を生む。どちらの「言葉」を使うかは自由だ。だからこそ、言葉を他人に委ねることは、命を委ねることと同じだ。
リーゼル・メミンガーは、弟を埋葬した日に「本泥棒」になった。 まだ字も読めない9歳の本泥棒。 …





舞台はナチス支配下のドイツ。語り手は「死神」。主人公の少女は「本泥棒」。ナチス信望者も暴力的な人物も登場するし、物語は悲劇に満ちている。それでも、この作品は人間の温かさの物語だ。
ナチス政権下の物語。ドイツ人の少女リーゼル・メミンガーは実の母と一緒に暮らせなくなり、弟と共に里親…





少女は本を読み、やがては本を書く。ナチスの嵐が吹き荒れる中で。それを読んだのは死神。感想文など強要しなくていいから、課題図書にでも入れて、この本があることだけでも知らせたい。 そんな気持ちにさせる作品だった。
実は、私は『アンネの日記』を通読していない。 本も映画も、戦争に直接関連するような作品はあまり読ま…