響流さん
レビュアー:
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機動戦をビジネスに活かす「機動戦経営」への道のりを探る.先の見えないVUCAの時代での戦い方.OODA経営の神髄
「計画による管理」はいまや経営の常識としてだれもが納得していますが,この満場一致の結論にこそ,大きな落とし穴がある
「想定できる変化」ではなく,「想定できない変化」が起こるのであれば話は違う
従来の「計画による管理」が有効性を失う.その典型的な例が,ゲームソフトやネット関係ビジネスを展開している会社で,これらの会社経営者は,計画をつくりたくてもつくれないのが現実.
自分の計画から始まるか,それとも相手の観察から始まるのか・・・.ここがPDCAとOODAの根本的な違いといえる.OODAとミッション・コマンドは機動戦を構成する二大要素であり,OODAで「動く」兵士を,ミッション・コマンドで「動かす」指揮をとること.
ボイドのOODAはドッグ・ファイトを戦うパイロットが頭の中で繰り返す思考回路を「観察(observe)・方向付け(orient)・決心(decide)・実行(Act)のループとして表現した.
最後がAct.これは方向付けし,結審した行動を実行に移すプロセスでパイロット敵機の後ろに回るべく操縦桿を握って実行する.しかしその「実行」に対して,敵機もすぐに反応するので状況は直ちに変化します.敵機が思わぬ動きをすることもある.この場合,もう一度最初に戻って「観察」から始める.OODAはパイロットの思考回路を表現する「人間中心」のループです.
PDCAの発想では,自らの計画やマニュアルの手順通りに物事を進める形式的な対応に陥りかねない.この点OODAは自らの計画に固執することなく,柔軟で臨機応変な事後の対応に重きを置く.
経験豊富な経営トップやエリートの集まる経営企画部でも「先を見通すことができない」ならば,現場に主導権を与えることも必要
品質管理に力を入れすぎると製品を出すスピードが落ちる危険がある.
ミスを許されないものづくりでは,「計画を立ててから動く」慎重な仕事ぶりが求められる.しかし,,情報・サービス業ではスピードを優先した「動きながら考える」仕事ぶりに変えていくべきです.情報化社会ではすばやくお客さんのニーズに合わせたサービスを提供すること,それを改善・変更できる柔軟性をもつこと.
ミスや不正が起こらないよう,すべての業務について「標準的な進め方」が定められる今の日本.「上から言われた通りに行動する」,それが今のビジネス界では常識です.
インフォメーション重視の会社は,大量の情報に埋もれて動きが鈍る
インテリジェンス重視の会社は,少ない情報を活用して機敏に動く.
データの寄せ集めであるインフォメーションから,判断・行動に直結するインテリジェンスをつくりあげるこれをインテリジェンス・プロセスと呼ぶ.OODAの考案者ジョン・ボイドによれば,“視野の広さ”こそが重要と説いている.視野の広さを確保する,ビジネスでいえば「判断・行動に直結するインテリジェンス」を手に入れることを示唆している.OODAで「動く」個人,ミッション・コマンドで「動かす」組織を,「動ける」ように支援する情報こそがクリティカル・インテリジェンス.役立たずのインフォメーションの山は邪魔とさえ言い,間違った数値目標を設定してしまう根源とさえ述べる.
メンタル・ブロックに囚われた日本人は,この先もきっと値下げを続けていく.それは誰かが脱落するまで果てしなく続く.
ネットやスマホなどの目から入る情報が多いからこそ,耳からの刺激は新鮮である.
戦いのEnds(目標)・ways(方法)・means(資源)・risk(リスク)を分析・検討することで,作戦の大筋を可視化(visualization)する.
計画重視のPDCAは変化の激しい環境では限界があり、相手や状況の観察から始めるOODAが有効と説く。現場主導で柔軟に判断・行動するため、インフォメーションではなくインテリジェンスを重視する。「計画通りに進める安心感」への依存が、変化への対応力を奪うという指摘はとても印象的で標準化と裁量のバランスを取り、現場が考え動ける組織づくりが重要であることに納得する。
変化があまりに激しい環境,ライバルや顧客がどう動くかわからない環境での当初の計画に固執する姿勢は大きな危険を伴う.思い通りにならないのが現実なら,見込み違いが起こった場合に「現実に合わせて素早くす修正できる」ものでなければならない.柔軟に対応する新たな枠組みが必要なのでは.
「想定できる変化」ではなく,「想定できない変化」が起こるのであれば話は違う
従来の「計画による管理」が有効性を失う.その典型的な例が,ゲームソフトやネット関係ビジネスを展開している会社で,これらの会社経営者は,計画をつくりたくてもつくれないのが現実.
自分の計画から始まるか,それとも相手の観察から始まるのか・・・.ここがPDCAとOODAの根本的な違いといえる.OODAとミッション・コマンドは機動戦を構成する二大要素であり,OODAで「動く」兵士を,ミッション・コマンドで「動かす」指揮をとること.
あらかじめ計画を立てることは大切ですが,それにこだわりすぎない臨機応変な運用が肝要.それは戦争にもビジネスにも,そして人生や恋愛にも通用する勝利の方程式です
ボイドのOODAはドッグ・ファイトを戦うパイロットが頭の中で繰り返す思考回路を「観察(observe)・方向付け(orient)・決心(decide)・実行(Act)のループとして表現した.
最後がAct.これは方向付けし,結審した行動を実行に移すプロセスでパイロット敵機の後ろに回るべく操縦桿を握って実行する.しかしその「実行」に対して,敵機もすぐに反応するので状況は直ちに変化します.敵機が思わぬ動きをすることもある.この場合,もう一度最初に戻って「観察」から始める.OODAはパイロットの思考回路を表現する「人間中心」のループです.
①事前の計画よりも,事後的な臨機応変に重点を置く.
②OODAのはじまりを自分ではなく,相手の観察に置く
③トップダウンではなく,現場パイロットを中心に置いた
PDCAの発想では,自らの計画やマニュアルの手順通りに物事を進める形式的な対応に陥りかねない.この点OODAは自らの計画に固執することなく,柔軟で臨機応変な事後の対応に重きを置く.
経験豊富な経営トップやエリートの集まる経営企画部でも「先を見通すことができない」ならば,現場に主導権を与えることも必要
品質管理に力を入れすぎると製品を出すスピードが落ちる危険がある.
ミスを許されないものづくりでは,「計画を立ててから動く」慎重な仕事ぶりが求められる.しかし,,情報・サービス業ではスピードを優先した「動きながら考える」仕事ぶりに変えていくべきです.情報化社会ではすばやくお客さんのニーズに合わせたサービスを提供すること,それを改善・変更できる柔軟性をもつこと.
ものづくり(工業)か,それとも(情報サービス)か?
顧客の(需要が旺盛)か,それとも(需要が不明)か?
ライバルは(少数)か,それとも(多数)か?
ミスや不正が起こらないよう,すべての業務について「標準的な進め方」が定められる今の日本.「上から言われた通りに行動する」,それが今のビジネス界では常識です.
軍隊ではミッションのもとで「ドクトリン」が作られます..ドクトリンは,各自が自主的に動くために「どう考え・行動すればいいか」の基本を伝える思考の土台です.
インフォメーション重視の会社は,大量の情報に埋もれて動きが鈍る
インテリジェンス重視の会社は,少ない情報を活用して機敏に動く.
データの寄せ集めであるインフォメーションから,判断・行動に直結するインテリジェンスをつくりあげるこれをインテリジェンス・プロセスと呼ぶ.OODAの考案者ジョン・ボイドによれば,“視野の広さ”こそが重要と説いている.視野の広さを確保する,ビジネスでいえば「判断・行動に直結するインテリジェンス」を手に入れることを示唆している.OODAで「動く」個人,ミッション・コマンドで「動かす」組織を,「動ける」ように支援する情報こそがクリティカル・インテリジェンス.役立たずのインフォメーションの山は邪魔とさえ言い,間違った数値目標を設定してしまう根源とさえ述べる.
最低限の標準化にミッション・コマンドとOODAを組合わせる
①数字と接客のそれぞれについて「最低限」の標準を定めること
②ミッション・コマンドにしたがった「臨機応変」を認めること
この二つが個人を動かすカギとなる.
メンタル・ブロックに囚われた日本人は,この先もきっと値下げを続けていく.それは誰かが脱落するまで果てしなく続く.
ネットやスマホなどの目から入る情報が多いからこそ,耳からの刺激は新鮮である.
パウエルの4か条
・わかっていることを言え.
・わかっていないことを言え
・その上で,どう考えるかを言え
・この3つを常に区別しろ.
戦いのEnds(目標)・ways(方法)・means(資源)・risk(リスク)を分析・検討することで,作戦の大筋を可視化(visualization)する.
計画重視のPDCAは変化の激しい環境では限界があり、相手や状況の観察から始めるOODAが有効と説く。現場主導で柔軟に判断・行動するため、インフォメーションではなくインテリジェンスを重視する。「計画通りに進める安心感」への依存が、変化への対応力を奪うという指摘はとても印象的で標準化と裁量のバランスを取り、現場が考え動ける組織づくりが重要であることに納得する。
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縁あって僧侶となり、30代後半に看護大学に入学。42歳で新人看護師となり、保健師の経験を経て大学院入学。老犬たちと、読書、美味しい珈琲が私のキャリアチェンジ。
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- 出版社:日本経済新聞出版
- ページ数:0
- ISBN:9784532320850
- 発売日:2016年05月31日
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