菅原万亀さんの書評


たとえ嵐の中で揺れ動いても、まだ若さという恩寵の中に居て守られていた時代の幸福な物語
前作『虞美人草』に続き、東京朝日・大阪朝日新聞で、 1908(明治41)年1月1日~4月6日の約3…
金持ちの青年が恋愛絡みで故郷にいられなくなり、坑夫に身を落とすというあらすじ。漱石自身の苦心が窺える。例えば、全文口語体で書かれている上に、作品自体に言及したりとメタフィクションとも取れる箇所がある。




克明に描かれた主人公の心理描写が興味深い作品。再読。
『坑夫』は、家出した良家の学生がポン引きにつかまり山(足尾銅山)へ連れて行かれた顛末を描いている。 …

青年は坑夫になる決心をして、深い坑内へと降りてゆく。
漱石のもとに「自分の身の上にこういう材料があるが小説に書いて下さらんか。その報酬を頂いて実は信州へ行…




明治四十年ごろ。漱石先生のもとへ、一人の青年が訪れ、自分の体験を小説の種に売り込んだ。
「坑夫」は、漱石先生が見知らぬ青年から貰い受けた話。 青年は、良家の坊ちゃんなのだが、家出放浪…



またしても漱石を読む
「漱石を読む」と言う表現はまことに的を得ている。 「漱石の作品を読む」に終わらず、「漱石の人と…




たとえば読書家のいたずら好きの友人から、「ねえ知ってた?これはね、村上春樹(伊坂幸太郎)が試みに、旧字体で書いた物語なんだよ」って言われたら本気で信じるほど、不思議な抜け感のある物語。
たとえば読書家のいたずら好きの友人から、 「ねえ知ってた?これはね、村上春樹(伊坂幸太郎)が試…



『坑夫』は、漱石を訪ねた青年が語った事実を作品としたものである。地下深く光の届かない穴倉で働く者もいるという厳然とした事実、その運命の神秘に驚嘆した。




考えがあっちこっちとりとめもなく変化していく。 それなのに、そういうところも含めて、うんうんとうなずいてしまう。 とびとびの考えに、自分も同じようにとびとびについて言っていることに読んでるうちに気づく。 やっぱり凄い、としか言いようがない。