優駿〈下〉





1頭の素晴らしい競走馬「オラシオン」をめぐる大河ドラマ。馬に人生の希望を託す人々の熱い吐息が伝わります。
上巻を読み終えた時点では、今後の主役はオラシオンを乗りこなすジョッキー、奈良だな! な~んて勝手に…

本が好き! 1級
書評数:671 件
得票数:8934 票
主に小説、そして、クラシック音楽関連本を濫読している女性です。
ときどき新書、近現代史関連本にも食指を伸ばしております。(2017年8月に登録)





1頭の素晴らしい競走馬「オラシオン」をめぐる大河ドラマ。馬に人生の希望を託す人々の熱い吐息が伝わります。
上巻を読み終えた時点では、今後の主役はオラシオンを乗りこなすジョッキー、奈良だな! な~んて勝手に…





競走馬を誕生させ、育て、走らせるまでのドラマに、そして、関係者(ファーム経営者、馬主、調教師、騎手)の抱える心の闇に、ただ圧倒されます。
いやあ、宮本輝、すごいなあ。。。。 上巻を読み終えた時点での、シンプルな感想です。 ひょんな…




テレビ番組コメンテーターとして著者の姿を目にしたのがきっかけで、手にとった本。日本社会が「読書」に期待した役割の変遷、興味深い考察でした。
「新書大賞」という賞があるのですね。今年の受賞作とか。 雑にまとめてしまえば、高度経済成長期の長…




4歳違いの友人同士だったのに、時代の波、周囲の権力争いに巻き込まれて対立した二人。時代の寵児から一転、借金まみれで没したドビュッシーに、電気もガスも水道もない家で無一文で死したサティ。嗚呼。
「周知のように」と前置きして、私ごときには馴染みのない人名や出来事が縷々と綴られ、「すみません。わた…





ある特別な事情から別れた若い夫婦が10年後に偶然再会。それを機に始まった長々しい往復書簡で構成された小説です。引き込まれます。
考えてみれば、往復書簡という連絡手段自体、もう今の世では考えられませんね。 この本の初版が刊行され…





80代を迎えて、活躍の場をかえって広げているのでは?まさにレジェンドのアルゲリッチ。刊行時の14年前に読んだ感想をそのまま載せます。
帯の文言を抜き書きします。 家族のルーツ、神童時代、グルダとの出会い、 輝かしいデビュー、初…




英国ダガー賞受賞作。物語中盤での「大どんでん返し」に度肝を抜かれました。小説の最後ではなく、まん中でこんなにビックリしたのは初めてかも。
どんな経緯でこの本を図書館に予約したのか、すっかり忘れ果てていた私。図書館ホームページの「内容紹介」…





今や世界でひっぱりだこ若手ピアニスト藤田真央が、文芸春秋Web版に発表した手記(今も連載中)から、2024年分の記録を再構成したもの。本音が詰まっていて、読ませます。
前作 『指先から旅をする』 の続編。 いやあ、しっかりと自信をつけて行った様子が窺える作です。 …





ストーリーとしては、やはり映画より原作のほうが説得力あります。映画のラストシーンに納得できなかった私も、原作を読んで腑に落ちました。
映画で納得できなかったのは、 ・なぜ最後になって、芸妓との間の「実の娘」が突然に現れる? ・国に…





ご多聞にもれず、映画「国宝」を鑑賞後、「原作はどうなってるんだ?」と好奇心に駆られて手に取りました。なるほど、さすが原作、説得力あり。
上巻を読み終えた時点で感じた、映画と原作の大きな差は 徳次の存在感 です。 徳次とは、映画冒頭…





朝ドラ「あんぱん」は、やなせたかしの伝記ではありません。本当のところはどうなの?と知りたい人にはおススメの本です。
NHKラジオで、この本の冒頭と巻末の方の抜粋の朗読を聞いて、全編読みたくなりました。 冒頭8頁ほど…



最初、タイトルを「PRIDE-プライドー」と見間違えました。でも、もしかしたらこのタイトルでも行ける内容かもしれません。小説家の、そして、編集者の誇りとは。
プライドならぬ、プライズ=賞です。 「どうしても直木賞が欲しい」 帯にあるこの言葉を見ると、…




この刺激的なタイトルが全冊を貫くテーマというわけではありません。とはいえ、さすが鋭い指摘が多々。骨太な内容がお好きな方にはおすすめ。
平野啓一郎がさまざまな媒体に発表した文章が集めてあります。 全体のテーマをつかむことは私の手に余り…




フリーアナウンサーとしての経歴の長い日本語教師による、インタビュー記録。日本語習得の猛者たちの本音が面白く、示唆に富む。
インタビュイーの方々は、以下の通り。 ・Kさん(韓国)2005年日本デビューの歌手 ・孫成順…



ミス・マープル初登場の作。ご近所さん同士でわいわい、きゃあきゃあ言いながら謎解きしている感じで、なんだか微笑ましかったです。
語り手は、殺された大佐が発見された牧師館の主である牧師さん。 人々を導くべき存在という大義名分と、…




ノース・デヴォン州の警部、マシュー・ヴェンを主人公とするシリーズ第2作。
今回の冒頭は、マシューの部下、ジェンがパーティーに参加しているシーン。 おハイソな女性治安判事、シ…




本シリーズの舞台はイギリス南西部のノース・デヴォン。主人公のダンディな警部マシュー・ヴェンが「夫」のジョナサンと二人暮らしというのが今っぽい。
本書にたびたび出てくるルビが、「保護の必要な成人」につけられる「ヴァルネラブル・アダルト」。 「v…




警部ペレスシリーズ、ついに完結。悲惨な結末じゃなくてよかった~☆彡
今回、事件の中心となるのは、 シェトランド島の有力者(医者の夫、イベントプランナー?の妻、その子4…





シェトランド島、警部ぺレスのシリーズ7作目。地滑りで発見された美女の遺体は誰?なぜここに?
<シェトランド四重奏>と呼ばれる四季シリーズ4作に続くのは、原題も併記すれば、 ・Dead Wat…




ペレスとウィローがタッグを組む2作目。祝!ペレスの捜査力復活。今回も、最後のめくるめく展開が見事でした。原題は「Thin Air」。白夜のムードと、少女伝説の影と、かな。
前作では、フラン亡き後の抜け殻状態でもあったペレスですが、今回はちゃんと冒頭から捜査の中心にいます。…