DBさん
レビュアー:
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天神様の履歴書のような本
JunShinoさんの書評で読んでみようと手に取りました。ご紹介ありがとうございました。
天神様が菅原道真を祀っていることや、梅と牛がかならずついてくることは知っていた。
だが平安時代に政変で太宰府へ流された道真の祟りを鎮めるために神として祀ったという話をずっと信じていました。
だけど本著を読んでようやく、祟るから神格化したという理由では弱いことに気づいた。
平将門も祀られてはいるけれど、道真のように慕われるような神様というよりは祟り神のイメージが強い。
他も先祖崇拝の延長のような神様が多いしね。
菅原道真の栄華の頂点を極めた2年間とその後の失墜に始まり、道真を神として迎えることとなった天満宮の歴史を明治維新まで追っていきます。
まずは平安時代の大宰府の役割について勉強する。
七世紀後半に筑紫国の中に作られた政府の機関で、外交と防衛だけでなく九州と対馬を統括する役目を持っていた。
古代ローマでいえば属州総督みたいなものね。
なので、そこの長官として任命されるということは名目だけとはいえ流罪とは違ったんだ。
菅原道真を追い落とした藤原時平から見れば、大宰府はその距離が十分政敵を追い落とすのに都合よかったとしても。
大宰府には外交機関であってただの国司とは違うというアピールのために高位の道真が来るのを喜んだという理由もあったそうです。
政治的な思惑が入り乱れた当時の宮廷模様が詳しく解説してありました。
九州へきてわずか二年で没したのは気力が衰えたせいなのか。
道真が死して太宰府天満宮がある場所に葬られてから、京都では旱魃と洪水に疫病という祟りと言いたくなるような事件が続いた。
雷や火を操る神が天神で、道真は「天満大自在天神」となって天神の一員に加わったそうだ。
京都から見れば怨霊だけど、大宰府から見れば道真は祟りをもたらすような神ではないそうです。
そこから学問の神様としての性格も付け加わり、現代にいたるまで信仰されるようになった経緯が理解できた。
道真といえば梅ですが、彼が愛した梅との関わりや飛梅伝説についても詳しく書かれている。
京都の北野天満宮は去年の秋に紅葉を見に行ったし、大阪の天神様もだいぶ前に訪れたことがある。
あとは亀戸天神には藤祭りで行ったし、正月に長蛇の列ができる湯島天神もあるけど天満宮っていくつあるんだろうと調べてみました。
そしたら全国各地に数えきれないほど天満宮があった。
道真が神となってどれだけ信仰されているのかがよくわかる。
いつか太宰府にも行ってみたい。
天神様が菅原道真を祀っていることや、梅と牛がかならずついてくることは知っていた。
だが平安時代に政変で太宰府へ流された道真の祟りを鎮めるために神として祀ったという話をずっと信じていました。
だけど本著を読んでようやく、祟るから神格化したという理由では弱いことに気づいた。
平将門も祀られてはいるけれど、道真のように慕われるような神様というよりは祟り神のイメージが強い。
他も先祖崇拝の延長のような神様が多いしね。
菅原道真の栄華の頂点を極めた2年間とその後の失墜に始まり、道真を神として迎えることとなった天満宮の歴史を明治維新まで追っていきます。
まずは平安時代の大宰府の役割について勉強する。
七世紀後半に筑紫国の中に作られた政府の機関で、外交と防衛だけでなく九州と対馬を統括する役目を持っていた。
古代ローマでいえば属州総督みたいなものね。
なので、そこの長官として任命されるということは名目だけとはいえ流罪とは違ったんだ。
菅原道真を追い落とした藤原時平から見れば、大宰府はその距離が十分政敵を追い落とすのに都合よかったとしても。
大宰府には外交機関であってただの国司とは違うというアピールのために高位の道真が来るのを喜んだという理由もあったそうです。
政治的な思惑が入り乱れた当時の宮廷模様が詳しく解説してありました。
九州へきてわずか二年で没したのは気力が衰えたせいなのか。
道真が死して太宰府天満宮がある場所に葬られてから、京都では旱魃と洪水に疫病という祟りと言いたくなるような事件が続いた。
雷や火を操る神が天神で、道真は「天満大自在天神」となって天神の一員に加わったそうだ。
京都から見れば怨霊だけど、大宰府から見れば道真は祟りをもたらすような神ではないそうです。
そこから学問の神様としての性格も付け加わり、現代にいたるまで信仰されるようになった経緯が理解できた。
道真といえば梅ですが、彼が愛した梅との関わりや飛梅伝説についても詳しく書かれている。
京都の北野天満宮は去年の秋に紅葉を見に行ったし、大阪の天神様もだいぶ前に訪れたことがある。
あとは亀戸天神には藤祭りで行ったし、正月に長蛇の列ができる湯島天神もあるけど天満宮っていくつあるんだろうと調べてみました。
そしたら全国各地に数えきれないほど天満宮があった。
道真が神となってどれだけ信仰されているのかがよくわかる。
いつか太宰府にも行ってみたい。
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好きなジャンルは歴史、幻想、SF、科学です。あまり読まないのは恋愛物と流行り物。興味がないのはハウツー本と経済書。読んだ本を自分の好みというフィルターにかけて紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
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- 出版社:祥伝社
- ページ数:331
- ISBN:9784396313067
- 発売日:2002年10月01日
- 価格:620円
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