茜さん
レビュアー:
▼
「壬生義士伝」に続き、新選組の“闇"=芹沢鴨暗殺事件の謎に迫る!
文久三年八月。「みぶろ」と呼ばれる壬生浪士組は、近藤勇ら試衛館派と、芹沢鴨の水戸派の対立を深めていた。
土方歳三を慕う島原の芸妓・糸里は、姉のような存在である輪違屋の音羽太夫を芹沢に殺され、浪士たちの内部抗争に巻き込まれていく。
正直、私は芹沢鴨は悪役のイメージなので、巻頭早々に音羽太夫が芹沢鴨に無礼討ちにされてしまうのが何とも悔しかった。
音羽太夫に逢状を出したのが芹沢で、その場所には土方と平間が先達でおり、逢状の主である芹沢がまだ来ていないということだった。
主が来ていないのに太夫が家来の相手をするものではないという島原のしきたりに従い、音羽太夫は辻で待ち構えると芹沢が来て文句を言い始め挙句、音羽太夫は無礼討ちに。。。
あー、やっぱり芹沢鴨は私の中では悪だなぁと思いながら読んでいるとどうやら、そんなに悪でもない芹沢が描かれていたりと思ったら、やっぱり悪やんとどっちが本物の芹沢なのかわからなくなってしまった。
「わしはあの連中が嫌いではない。近藤は見た通りのわかりやすい男だし、土方は頭がいい。沖田の剣は神業だ。山南は好人物で、井上も原田も藤堂も真正直な男だよ。どいつもこいつも、苦労人のくせに汚れていない」
ちゃんと人を見ているし、近藤派を敵対しているわけではない芹沢に感心した。
そんな折に糸里が土方に昼膳に呼ばれるのだけど。。。
糸里はまだ太夫に上がる前の天神だけれどかなりの別嬪であり、その様を評した言葉が面白い。
通いつめて身上をつぶすという言葉に、身上をつぶす前に目ェがつぶれてしまうがなと 笑
そして、昼膳その席には土方と共に芹沢が。。。
糸里は密かに土方に惚れているのだが。。。
辛い、辛すぎる。。。せめて糸里が幸せになりますように。。。
投票する
投票するには、ログインしてください。
天然系変人B型♀です。ブログに読んだ本の忘備録を書いてます。
初志貫徹、実るほど頭を垂れる稲穂かな
読む本は表紙or題名or興味が沸いた本を選んでいますのでジャンルは雑多です。
暇な時はネット徘徊or読書orゲームしてます。
トライポフォビア^^;
豆腐メンタルです。。。
*過度な書評の誤字脱字の執拗な指摘、書評の文章への指摘は「迷惑行為」ですのでやめてくださいね^^;
キャッチコピーだけの方、読書記録用で他の方への投票を行わない方は投票出来ないのでごめんなさい。
icon⇒ノーコピーガール様@nocopyrightgirl
この書評へのコメント
コメントするには、ログインしてください。
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:文藝春秋
- ページ数:366
- ISBN:9784167646066
- 発売日:2007年03月01日
- 価格:580円
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。