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武藤吐夢
レビュアー:
SF短編集。「霧笛」「雷の音」「太陽の金色のりんご」「長雨」「霜と炎」がとても良かった。とくに、「霧笛」と「霜と炎」が素晴らしい。

※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。

レイ・ブラッドベリの華氏451度が好きなので短編集である本書を読んでみました。
良い作品と駄作が混在しています。

「霧笛」「雷の音」「太陽の金色のりんご」「長雨」「霜と炎」がとても良かった。
「霧笛」は絶滅していた恐竜が灯台のライトを仲間とカン違いし襲撃するのに立ち会う灯台守の男の話し。既視感があったので、たぶん、他の短編で読んだのだと思う。雰囲気があり素晴らしかった。

「雷の音」はタイムマシーンもので、過去に戻り過去の物に接触したため、現在に戻ると世界が変化していたという、よく映画などである作品だが、それらより、本作が明らかに古いので、それらの作品はこの作品の影響を受けたのかもしれない。

「長雨」の冒険譚のような森の中の迷走はわくわくさせる。最後のオチも秀逸。

「霜と炎」は太陽に近い惑星に漂着した子孫たちの話し。彼らは天候と紫外線の影響で生まれて八日しか生きていられない。その短期間の中で人は年を取り最後は年寄りになり死ぬ。その運命に逆らう一人の青年の物語。年齢の早い進行が収まる方法にたどりつくラストが素晴らしい。

どの作品もアイデアが良くて楽しい作品群でした。

2025 11 15
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武藤吐夢
武藤吐夢 さん本が好き!1級(書評数:1387 件)

よろしくお願いします。
昨年は雑な読みが多く数ばかりこなす感じでした。
2025年は丁寧にいきたいと思います。

読んで楽しい:3票
参考になる:18票
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この書評へのコメント

  1. ef2025-11-15 07:32

    『霧笛』、『長雨』は良いですよね~。
    萩尾望都さんが漫画化していて、それも読ませていただきましたが、情感をうまく描かれていました。

    こちらは新刊だと思うのですが、こうやって新刊を出していただけると、「まだブラッドベリ読んだことない」という若い読者さんの目に留まり、手に取っていただけるかもしれませんね。

    さあ、『スは宇宙(スペース)のス』や、『10月はたそがれの国』その他、ブラッドベリには良い作品があるよ~。是非、若い方に読んで欲しいなぁ。

  2. 武藤吐夢2025-11-15 15:55

    efさん、コメントありがとうございます。
    『霧笛』は、素晴らしい短編ですね。
    10月はたそがれの国は読んでないので読んでみます。

  3. サワコウ2025-11-16 10:31

    ブラッドベリにハマったのはもう随分前のことになるけれど、タイトルを聞くと印象が鮮やかに蘇ります。今手元には他に『キリマンジャロ・マシーン』があります。こちらも短編集です。もちろん萩尾望都さんも。

  4. 武藤吐夢2025-11-16 13:27

    サワコウさんコメントありがとうございます。ブラッドベリは、今、読んでも楽しめるのがいいでね。古典という気がしません。

  5. No Image

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