薄荷さん
レビュアー:
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文庫版おいしい文藝シリーズ・第2弾!テーマは「朝ごはん」です。
単行本の方は2015年4月刊行のおいしい文藝第5弾 「ぱっちり、朝ごはん」です。
内容は(話の順番がちょっと違うだけで)同じなので、文庫で十分楽しめます。しかも文庫版には色々な書店の店主さんによる解説があって、本書では書店「Title」店主・辻山良雄氏「空腹は最高のスパイス」を読めて、とってもお得!
(でも単行本の装丁が素敵なので、できたら図書館や古本屋さんで探してみてください)
さて本書では、35人による35種の朝ごはんが並んでいます。
朝ごはんと一口に言っても、自宅の一食ならごはんorパンor麺・シリアル他色々。外食の場合は、国内か海外かで全然違うものになりますよね。
お家ごはん王道の和朝食なら、昭和の語り部・向田邦子氏は外せません。
でも単行本の方でご紹介したので、文庫版では和食アレンジ(?)として森下典子氏の「漆黒の伝説」をお勧めいたします。
漆黒の伝説的ごはんのお供と言えば・・・聞こえてきませんか?
「おとうさん、ごはんですよ~」(^0_0^)
ほ~らもう、昭和人の脳内には三木のり平氏の声がガンガン響き渡っているはず!
美しく美味しそうな「例の海苔の佃煮」表現の見事さと、のり平への想いがアツい(?)本品をご堪能ください。
洋食お家ごはんなら、井上荒野氏・・・のお母さんが作る朝食が絶品!
フレンチトースト、サンドイッチ(具はコーンビーフのマヨネーズ和えとか、焼き豚&胡瓜など色々)、袋状にしたパンにカレーを詰めた自家製カレーパン、ケチャップ・辛子を塗って分厚いハンバーグをのせたトースト・・・こんなおいしい朝食べられたら、サイコーの1日になりそう♡
そして井上家の日曜の朝定番メニュー「キャベツ・じゃがいも・ベーコン炒め+トースト」、お祖父様の「半熟目玉焼きトーストのせ」・・・懐かしい家族の記憶がしみじみと優しい逸品です。
国内外食では、山崎まどか氏の「外で朝ご飯企画」の1つ、西荻窪の老舗フランス料理店「こけし屋」さんのグルメ朝市に心が揺れます。
それは老舗フランス料理店「こけし屋」さんが、月1回開催していた有名な人気行事。
外の駐車場に設営された各料理ブースで、シェフたちがオムレツや子羊の骨付き肉を目の前で調理してくれる。他にも色々楽しめて、値段がとってもリーズナブルだから朝から行列必至!・・・というネット記事を数年前に見て以来憧れていましたが、2022年3月から改装休業されているとか。ああ、行きたかった・・・。
国内旅行でテンションが上がるのが、「朝食バイキング」。
旅行先の朝の光の中、大量に並ぶ素敵に美味しそうなお料理を前にした角田光代さんのワクワク感=「うわーい」がすごく分かるー!そして、美味しいものが選び放題のはずが、気付くと皿にのせてるのはいつも同じもの・・・ってのもありがち過ぎて泣けてきます。
海外の朝食は西洋か、東洋かで違ってきます。
イギリスのホテル朝食を語るは、西川治氏。
モーム曰く、「英国で美味しい食事をとりたければ朝食を三度とればいい」=英国朝食が旨いのか、その他がアレなのか・・・は、ともかく、イングリッシュ・ブレックファストが素晴らしいのは有名です。
焼きたてベーコンエッグ+カリカリトーストに加えて、燻製にしん・キドニーシチューなど肉料理の他、数種類の卵料理が饗されて、しかも朝からビールもOKの伝統って・・・天国!?
台湾旅行で豆乳を堪能したのは、阿川佐和子氏。
地元で大人気の豆乳屋さんで食べた温かい塩豆乳は、丼にたっぷりよそってくれます。お店で揚げたてアツアツの油條(中華揚げパン)をちぎって豆乳に浸し、レンゲで掬って食べるとか。絶妙な塩加減と、豆乳のコクと、油條の油分が混然として・・・絶対美味しい!
その他朝食としては、
切ない朝ごはんとして、戦時中、増田れい子氏の友人が、出征する兄になけなしの米で作った「さくらごはん」。
勘弁してほしい&ゾッとする朝ごはんとして、立原正秋先生「蝮と朝食」。
・・・などなど、いろいろな朝食がお楽しみいただけます。
ところで大変申し訳ないのですが、私は納豆が凄まじく苦手で、食べるのはもちろん見るのも読むのもダメでして、本書にたくさん載っている納豆が出てくる話について語れていません。
ですので、美味しいものが好きで、特に納豆好きな方には、絶対お楽しみいただける本書を力いっぱいお勧めいたします。
文庫版おいしい文藝シリーズは、以下の通り。地味に増やしていく予定です。よろしくお付き合いください。
第3弾「ぷくぷく、お肉」
第6弾「ふうふう、ラーメン」
内容は(話の順番がちょっと違うだけで)同じなので、文庫で十分楽しめます。しかも文庫版には色々な書店の店主さんによる解説があって、本書では書店「Title」店主・辻山良雄氏「空腹は最高のスパイス」を読めて、とってもお得!
(でも単行本の装丁が素敵なので、できたら図書館や古本屋さんで探してみてください)
さて本書では、35人による35種の朝ごはんが並んでいます。
朝ごはんと一口に言っても、自宅の一食ならごはんorパンor麺・シリアル他色々。外食の場合は、国内か海外かで全然違うものになりますよね。
お家ごはん王道の和朝食なら、昭和の語り部・向田邦子氏は外せません。
でも単行本の方でご紹介したので、文庫版では和食アレンジ(?)として森下典子氏の「漆黒の伝説」をお勧めいたします。
漆黒の伝説的ごはんのお供と言えば・・・聞こえてきませんか?
「おとうさん、ごはんですよ~」(^0_0^)
ほ~らもう、昭和人の脳内には三木のり平氏の声がガンガン響き渡っているはず!
美しく美味しそうな「例の海苔の佃煮」表現の見事さと、のり平への想いがアツい(?)本品をご堪能ください。
洋食お家ごはんなら、井上荒野氏・・・のお母さんが作る朝食が絶品!
フレンチトースト、サンドイッチ(具はコーンビーフのマヨネーズ和えとか、焼き豚&胡瓜など色々)、袋状にしたパンにカレーを詰めた自家製カレーパン、ケチャップ・辛子を塗って分厚いハンバーグをのせたトースト・・・こんなおいしい朝食べられたら、サイコーの1日になりそう♡
そして井上家の日曜の朝定番メニュー「キャベツ・じゃがいも・ベーコン炒め+トースト」、お祖父様の「半熟目玉焼きトーストのせ」・・・懐かしい家族の記憶がしみじみと優しい逸品です。
国内外食では、山崎まどか氏の「外で朝ご飯企画」の1つ、西荻窪の老舗フランス料理店「こけし屋」さんのグルメ朝市に心が揺れます。
それは老舗フランス料理店「こけし屋」さんが、月1回開催していた有名な人気行事。
外の駐車場に設営された各料理ブースで、シェフたちがオムレツや子羊の骨付き肉を目の前で調理してくれる。他にも色々楽しめて、値段がとってもリーズナブルだから朝から行列必至!・・・というネット記事を数年前に見て以来憧れていましたが、2022年3月から改装休業されているとか。ああ、行きたかった・・・。
国内旅行でテンションが上がるのが、「朝食バイキング」。
旅行先の朝の光の中、大量に並ぶ素敵に美味しそうなお料理を前にした角田光代さんのワクワク感=「うわーい」がすごく分かるー!そして、美味しいものが選び放題のはずが、気付くと皿にのせてるのはいつも同じもの・・・ってのもありがち過ぎて泣けてきます。
海外の朝食は西洋か、東洋かで違ってきます。
イギリスのホテル朝食を語るは、西川治氏。
モーム曰く、「英国で美味しい食事をとりたければ朝食を三度とればいい」=英国朝食が旨いのか、その他がアレなのか・・・は、ともかく、イングリッシュ・ブレックファストが素晴らしいのは有名です。
焼きたてベーコンエッグ+カリカリトーストに加えて、燻製にしん・キドニーシチューなど肉料理の他、数種類の卵料理が饗されて、しかも朝からビールもOKの伝統って・・・天国!?
台湾旅行で豆乳を堪能したのは、阿川佐和子氏。
地元で大人気の豆乳屋さんで食べた温かい塩豆乳は、丼にたっぷりよそってくれます。お店で揚げたてアツアツの油條(中華揚げパン)をちぎって豆乳に浸し、レンゲで掬って食べるとか。絶妙な塩加減と、豆乳のコクと、油條の油分が混然として・・・絶対美味しい!
その他朝食としては、
切ない朝ごはんとして、戦時中、増田れい子氏の友人が、出征する兄になけなしの米で作った「さくらごはん」。
勘弁してほしい&ゾッとする朝ごはんとして、立原正秋先生「蝮と朝食」。
・・・などなど、いろいろな朝食がお楽しみいただけます。
ところで大変申し訳ないのですが、私は納豆が凄まじく苦手で、食べるのはもちろん見るのも読むのもダメでして、本書にたくさん載っている納豆が出てくる話について語れていません。
ですので、美味しいものが好きで、特に納豆好きな方には、絶対お楽しみいただける本書を力いっぱいお勧めいたします。
文庫版おいしい文藝シリーズは、以下の通り。地味に増やしていく予定です。よろしくお付き合いください。
第3弾「ぷくぷく、お肉」
第6弾「ふうふう、ラーメン」
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スマホを初めて買いました!その日に飛蚊症になりました(*´Д`)ついでにUSBメモリーが壊れて書きかけレビューが10個消えました・・・(T_T)
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- 出版社:河出書房新社
- ページ数:0
- ISBN:9784309419428
- 発売日:2023年02月07日
- 価格:880円
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