茜さん
レビュアー:
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物語は、三度、進化する。第30回電撃小説大賞《大賞》受賞作。「驚愕の一行」を経て、光り輝く異形の物語。
明治も終わりの頃である。
病死した父が商っていた家業を継ぐため、東京から金沢にやってきた十七歳の菖子。
どうやら父は「竜胆」という名の下で、夜の訪れと共にやってくる「おかととき」という怪異をもてなしていたようだ。
かくして二代目竜胆を襲名した菖子は、初めての宴の夜を迎える。
おかとときを悦ばせるために行われる悪夢のような「遊び」の数々。
何故、父はこのような商売を始めたのだろう?
怖いけど目を逸らせない魅惑的な地獄遊戯と、驚くべき物語の真実――。
タイトルからしてそうなんですが冒頭から半分ちょっとはファンタジー色強めでどうなっていくのか?と思い読んでいましたが二部目(?)に進むと「え?」となりました。
各章(?)の終わりに書かれている時間が何を意味するのかと思い二部目に入ると「あぁ、そういうことだったんだ」と納得。
そして、これはただのファンタジーではなく喪失と再生、救済の物語だと気付く。
また、作中に出てくる「おかととき」は桔梗の古名だと知りました。
そう言えば登場人物の名前は植物の名前が多い。
主人公は菖子で菖蒲だし、商物と称される三人の男性は八十椿で椿、藤潜は藤、惜菫は菫、下男の三人は檜葉、立山、白樺と一人を除いてみんな植物に関する名前が付いている。
ちなみに帯に書いてある世界を一変させる「ある一行」って。。。まさか、それ?と思っちゃいました。
話しの流れからしてそれが一番かぁと納得。
ある場面の菖子の言葉が良かった。
「優しさというのは奴隷のように振る舞うことではないわ」
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天然系変人B型♀です。ブログに読んだ本の忘備録を書いてます。
初志貫徹、実るほど頭を垂れる稲穂かな
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- 出版社:KADOKAWA
- ページ数:0
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