茜さん
レビュアー:
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ラスト一行まで気が抜けない、二転三転の恐怖の長編ミステリー。
性犯罪者たちの弁護をし、度々示談を成立させてきた悪名高き弁護士の小諸成太郎。
ある日、彼の九歳のひとり息子が誘拐される。
だが、小諸は海外出張中。
警察は過去に彼が担当し、不起訴処分となった事件の被害者家族を訪ねるが……。
この誘拐は怨恨か、それとも身代金目的か――。
浜真千代シリーズ第3弾です。
今回は悪名高き弁護士への復讐という感じでストーリーが進んでいきます。
前作もそうだったけれど浜真千代が段々とダークヒーローみたいになっている。
殺人依存症の時は浜真千代が憎くて仕方なかったけれど前作から役目(?)が変わり弱者に代わり私刑をするのが決まってきたと感じました。
性犯罪であろうと弁護士は弁護しなければならないのは頭ではわかっているつもりだけれど、実際に被害者になったらと思うと、その弁護士さえも恨みたくなるのはわかる。
ましてや、その弁護士が悪徳であれば尚更だ。
しかし、自分で手を下す訳にはいかず、正義というのは何なんだろうと考えさせられました。
作中にパスカルのパンセの引用がある。
ある者は、正義の本質は立法者の権威であると言い、ほかの者は君主の便宜であると言う。またほかの者は現在の習慣であると言う。法律が正しいからという理由で法に服従する者は、自分の想像する正義に服従しているのであり、法律の本質に服従しているのではない。法律は法律であってそれ以上のなにものでもない。
うーん。。。つまりは法律には私情などは関係ないということか。。。そう割り切れる被害者達は何人いるのだろう。。。
想像するだけで苦しくなってしまう。
そして、読んでいる最中に背後にチラチラと思い浮かぶ浜真千代の影。
最後まで読んで浜真千代は思ったより強大な力を持っていて組織となっているのかもしれないと思いました。
まだ出たばかりですが次作が待ち遠しいです。
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天然系変人B型♀です。ブログに読んだ本の忘備録を書いてます。
初志貫徹、実るほど頭を垂れる稲穂かな
読む本は表紙or題名or興味が沸いた本を選んでいますのでジャンルは雑多です。
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- 出版社:幻冬舎
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- ISBN:9784344433212
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