茜さん
レビュアー:
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辛い現実を生きられなかった少女たちが、誰にも言えない恋に縋ったゆえの、禁断の黒歴史ミステリ。
最愛の父は、エベレスト登頂間際で猛吹雪に巻き込まれ凍死した。
学校では陰湿ないじめを受け、家に帰れば義父に性的暴力を振るわれる。
氷織の唯一の生き甲斐はアイドル・四宮炭也の推し活だけだった。
だが感染病流行によって推しのライブが中止になったことをきっかけに、氷織は推しの「なりきり」とのやりとりにのめり込むようになる。
顔を見たこともない相手への恋――。
それがすべての悲劇の始まりだった。
前作『みんな蛍を殺したかった』に引き続き、「女による女のためのR-18文学賞」優秀賞受賞者である著者が、少女たちのこころの中に巣くう澱みを鮮烈な感性で抉り出す。
木爾チレン氏の作品を読むのは二冊目です。
表紙に一目惚れして読みました。「みんな蛍を殺したかった」と少しだけリンクしているのが嬉しかった。
私の知らないネットのどす黒い部分とか書かれていて、そんなこともあるんだ?と興味深かった。
帯に書かれている通り、これは黒歴史といって差し支えない内容でした。
ストーリーの中でもハンドルネームとか苗字やら名前でリンクしていて、たまに確認しないとわからなくなってしまった。
役割があるというだけで人は生きていける。
そっかぁ、言われてみれば確かにそうだ。と、思い私の役割は?と考えてみたけれど、今のところ私の役割はないのがちょっと寂しかったりした。
そして、作中の人物が自殺を選んだ理由として
耐えられなかったのだ。
と結論付けるのも頷けた。
まさに冷たくて鋭い氷のペンと、熱くて甘い毒入りのインクで――。書かれたこの作品は私の心を抉った。
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天然系変人B型♀です。ブログに読んだ本の忘備録を書いてます。
初志貫徹、実るほど頭を垂れる稲穂かな
読む本は表紙or題名or興味が沸いた本を選んでいますのでジャンルは雑多です。
暇な時はネット徘徊or読書orゲームしてます。
トライポフォビア^^;
豆腐メンタルです。。。
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- 出版社:二見書房
- ページ数:0
- ISBN:9784576221465
- 発売日:2022年09月21日
- 価格:1870円
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