茜さん
レビュアー:
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『そしてミランダを殺す』の著者の恐るべき筆力を堪能できる圧巻のサスペンス!
大学生のハリーは、父が崖から転落して死んだと知らされる。
実家に戻ると、美しい継母アリスが待っていた。刑事の話では、父の死体には殴打の痕があった。
ハリーはアリスと話し合うが、その態度に違和感を覚える。
これは事故か、仕組まれた死か?
過去と現在が入り交じった2部構成で描かれ、ある場面で読む者の予想をはるかに超えた展開が訪れる。
ピーター・スワンソン氏の本を読んだことあると思っていたら、これが初めてでした^^;
おかしいなぁと思っていたら「そしてミランダを殺す」の作者で、タイトルと作家を覚えていただけだったと判明。。。勘違いでした。
さて、本作を説明するのには何と言ったら良いのか迷うのですが、まぁ、なんと色々なことを詰め込んだんだろうと感心してしまいます。
読んでいるこちらとしては、ペドフィリアにファザコンに不倫にと言った感じでドロドロ劇もいいところ 笑
そんなんで回収出来るんかいな!?と心配になってしまったけれど、そこはさすがに「このミス」第2位の作家さんで綺麗に回収します。
また、面白かったのが本作と同様にメイン州を舞台に書くのはスティーブン・キングもお得意らしくて、本作には「ブラックジャック」という武器が出てくるんですが、それはソックスに25セント玉を詰め込んで振り回すと凶器になるものなんですが、キングの作品にも確か「スラッパー」というソックスにボールベアリングを詰め込んだ武器があったなぁと思い出してメイン州ではそういう武器が伝統的にあるのか?と想像してしまいました。
また、本作のケネックという地名も架空の地名であり、キングも架空の地名で書くのも共通している辺りがニヤリとしてしまいます。
それにしても原題「All the Beautiful Lie's」を直訳すると「すべての美しい嘘」らしいのですが、心理スリラーの本書なので邦題の「アリスが語らないことは」よりそっちの方がピッタリのような気がするのは私だけでしょうか?
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天然系変人B型♀です。ブログに読んだ本の忘備録を書いてます。
初志貫徹、実るほど頭を垂れる稲穂かな
読む本は表紙or題名or興味が沸いた本を選んでいますのでジャンルは雑多です。
暇な時はネット徘徊or読書orゲームしてます。
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- 出版社:東京創元社
- ページ数:0
- ISBN:9784488173074
- 発売日:2022年01月27日
- 価格:1210円
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