茜さん
レビュアー:
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華文青春本格ミステリの新たなる傑作!
高校2年生の“文学少女”陸秋槎は自作の推理小説をきっかけに、孤高の天才“数学少女”韓采蘆と出逢う。
彼女は作者の陸さえ予想だにしない真相を導き出して…
“犯人当て”をめぐる論理の探求「連続体仮説」、数学史上最大の難問を小説化してしまう「フェルマー最後の事件」のほか、ふたりが出逢う様々な謎とともに新たな作中作が提示されていく全4篇の連作集。
タイトルと表紙に惹かれて読みました。
まず驚いたのは主人公の名前「陸秋槎(りくしゅうさ)」が作者の名前で登場しているところです。
ほとんどの小説などでは作者の名前をそのまま使用しているというのは、あまりないと思います。
そして、醍醐味は秋槎が書いた推理小説を韓采蘆(かんさいろ)が数学または数学的な考えで犯人を導きだすところです。
私は数学は得意じゃないけれど興味深かったし、何より采蘆のキャラクターがすごく良かったです。
秋槎が書いた推理小説の犯人の答えを
"犯人は〇〇〇である"、君がそう言ったとき、かつそのときに限り。君が作者なんだから、君が犯人だと言った人間が犯人であり君が真相だと言ったものがーつまり真相である。
これには唸ってしまいました^^なるほど作者が犯人だと言った人物以外が犯人になり得ることはないもんね。
またある別の場面では
いちばん基本的な結論を言うと、この小説に犯人が存在することを証明するためには、まず自殺と事故の可能性を否定しておかないといけない
これにも納得させられた。証明と言う言葉が入るだけで数学的に思えてしまうのは何故なのだろう?
対決というよりは文学と数学の融合と言った方がしっくりくる内容だけれども、タイトルに対決を連想させるのは良かったと思いました。
秋槎も好きだけど采蘆をもっと登場させて続編が出たらいいなぁと思いました。
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天然系変人B型♀です。ブログに読んだ本の忘備録を書いてます。
初志貫徹、実るほど頭を垂れる稲穂かな
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- 出版社:早川書房
- ページ数:0
- ISBN:9784151843518
- 発売日:2020年12月03日
- 価格:1056円
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