三太郎さん
レビュアー:
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誰にでも思い出の本屋さんがあるだろう。僕の場合は、小中時代に通った近所の普通の小さな本屋さんと、むかし仙台駅前の裏通りにあった「八重洲書房」かな。
若い頃の本屋さんにまつわる記憶を辿ると、近所の町の本屋さんが最初の記憶で、中学生のころ天文少年だった僕は毎月「天文ガイド」を買いに行っていた。学生時代は仙台市内の大きな本屋さんは大体は通っていたが、仙台駅前の裏通りにあった「八重洲書房」は特別だった。人文科学系に特化した本屋さんだったような記憶がある。僕は化学専攻の学生だったが、化学は本を読んでやる学問ではないから、僕が本屋を訪れるのは、人文科学系の面白い本を読みたいからだった。山口昌男や網野善彦の本に出会ったのもその本屋さんだったろうか。
さて、この本は本サイトでいつもお世話になっている和氣さんが選んだ全国の本屋さんについての本だ。どれも個性的で、僕のもっている本屋さんのイメージからちょっと逸脱している。掲載された多くの写真からお店の雰囲気が伝わってくる。木の匂いがする本屋さんがある。古本が所狭しと積んであって、ちょっと湿った紙の匂いがしそうな本屋さんがある。懐かしい感じのお店もあれば、僕にはちょっとお洒落すぎるようなお店もある。
僕は実は、学生時代も今も街の小さな古本屋さんが好きだ。扱っているのはそんなに古い本でないが、例えば内容が古くなった一昔前の登山のガイドブックだったりする。世の中から忘れられたりもう役に立たなくなったりした本を読むものも結構楽しい。仙台には以前は東北大学の片平キャンパスの前にちょっとした古本屋街があった。まだ残っているお店もあって帰省すると時々立ち寄ってみたりする。
本の中から僕の好みの本屋さんをピックアップしてみよう。
まずは長野市の遊歴書房。世界に関する本が集められているらしい。元は工場だったという倉庫のような天井の高いお店の壁一面に頭上まで本棚があり、本を見上げるような感じだ。目がくらくらしそうだ。本を取る専用の梯子が備え付けられている。
大阪のLVDB BOOKSもよい感じの古本屋さんだ。文学や哲学以外に映画、音楽、写真などの本を置いてるとか。面白そうな本が見つかりそうだ。足場で使うアングルで組み立てられた本棚も好ましい。
倉敷の蟲文庫も僕の好みに合いそうだ。コンパクトでそれとなくお洒落だ。
尾道の弐拾dB(にじゅうデシベルと読むのかな)も良い感じのお店だ。本は空き家の整理などで集めたというのがユニーク。ただし深夜にしか営業しないとかで行くのは難しそうだ。
日本には色んな本屋さんがあるものだと驚く。まあ僕自身は極普通の小さな古本屋がやっぱり好きなのだけれど。(白状すれば、最近は結構ブックオフのお世話になっている。)
まだ東北地方の本屋さんは紹介されていないようだ。そのうち僕の知らない仙台の本屋さんを紹介してくれたら嬉しいなあ。
さて、この本は本サイトでいつもお世話になっている和氣さんが選んだ全国の本屋さんについての本だ。どれも個性的で、僕のもっている本屋さんのイメージからちょっと逸脱している。掲載された多くの写真からお店の雰囲気が伝わってくる。木の匂いがする本屋さんがある。古本が所狭しと積んであって、ちょっと湿った紙の匂いがしそうな本屋さんがある。懐かしい感じのお店もあれば、僕にはちょっとお洒落すぎるようなお店もある。
僕は実は、学生時代も今も街の小さな古本屋さんが好きだ。扱っているのはそんなに古い本でないが、例えば内容が古くなった一昔前の登山のガイドブックだったりする。世の中から忘れられたりもう役に立たなくなったりした本を読むものも結構楽しい。仙台には以前は東北大学の片平キャンパスの前にちょっとした古本屋街があった。まだ残っているお店もあって帰省すると時々立ち寄ってみたりする。
本の中から僕の好みの本屋さんをピックアップしてみよう。
まずは長野市の遊歴書房。世界に関する本が集められているらしい。元は工場だったという倉庫のような天井の高いお店の壁一面に頭上まで本棚があり、本を見上げるような感じだ。目がくらくらしそうだ。本を取る専用の梯子が備え付けられている。
大阪のLVDB BOOKSもよい感じの古本屋さんだ。文学や哲学以外に映画、音楽、写真などの本を置いてるとか。面白そうな本が見つかりそうだ。足場で使うアングルで組み立てられた本棚も好ましい。
倉敷の蟲文庫も僕の好みに合いそうだ。コンパクトでそれとなくお洒落だ。
尾道の弐拾dB(にじゅうデシベルと読むのかな)も良い感じのお店だ。本は空き家の整理などで集めたというのがユニーク。ただし深夜にしか営業しないとかで行くのは難しそうだ。
日本には色んな本屋さんがあるものだと驚く。まあ僕自身は極普通の小さな古本屋がやっぱり好きなのだけれど。(白状すれば、最近は結構ブックオフのお世話になっている。)
まだ東北地方の本屋さんは紹介されていないようだ。そのうち僕の知らない仙台の本屋さんを紹介してくれたら嬉しいなあ。
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1957年、仙台に生まれ、結婚後10年間世田谷に住み、その後20余年横浜に住み、現在は仙台在住。本を読んで、思ったことあれこれを書いていきます。
長年、化学メーカーの研究者でした。2019年から滋賀県で大学の教員になりましたが、2023年3月に退職し、10月からは故郷の仙台に戻りました。プロフィールの写真は還暦前に米国ピッツバーグの岡の上で撮ったものです。
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- 出版社:エクスナレッジ
- ページ数:160
- ISBN:9784767824833
- 発売日:2018年07月25日
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