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ホセさん
ホセ
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9歳の蓮は父は出奔し、母が事故で亡くなった。 渋谷の町を彷徨っていたら熊の顔をしているバケモノに出会い「弟子にしてやる」と言われる。 熊が消えたビルの狭間に、追いかけて入って行ったら・・・
77 細田守 「バケモノの子」

アニメ映画の原作者でもある監督によるノベライズ。
映画の方は・・・って見たら、明日公開だそうだ。丁度良かった♫
小説はそれはそれで楽しめるが、映画を観た方が良いかなぁ♫
もしくは映画が楽しかったらこっちも、かな。

9歳の蓮は、父は出奔し、母が事故で亡くなった。
引き取ってやると偉そうに言う裕福な叔父の誘いを蹴って、
渋谷の町を彷徨っていたら熊の顔をしているバケモノに出会い、
「弟子にしてやる」と言われる。
熊が消えたビルの狭間に追いかけて入って行ったら、
その先にはバケモノの町「渋天街」が広がっていた・・・

映画のノベライズは20年以上読んでなかったが新鮮だった。
・テンポが早い
・視覚、聴覚に訴える記述が多く、激しい。
 特にVisualの記載は目の前で映画が展開するように適切な言葉を選んでる。
一方、同じ物量で、背景やら沢山を知らしめる小説家の仕事も凄いもんだなぁ、と再認識できた。

渋天街で「九太」と名付けられ、熊徹とどっちが弟子だか分からないドタバタした生活を始めていく。
熊徹は力はあるのだが、粗暴で人望がなく「弟子がつかねば、渋天街の長である宋師を争う戦いには出せない」と言われていたのだ。
しかも渋天街にはご法度の「人間の子」を弟子にして・・・・
九太いや蓮は人間の世界に戻ることになるのだろうか・・・・

宋師は希望したら八百万の神の一つになれるそう。
人間がバケモノ界にご法度なのは、どの人間もバケモノが持たない恐ろしいものを持っているから・・・

「バケモノ界」と「人間界」と、一体どちらが美しいものなのか?

「バケモノ」という上手い言葉をさらっと引っ張ってきて、楽しい活劇に仕上げているのだが、
大事な事を観た者、いや読んだ者に、そっと植え付ける事には成功している。

ネットを見たら「ジブリ後継者の一人」だと♫ 
ナルホドね♫

(2015/7/10)
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ホセ
ホセ さん本が好き!1級(書評数:667 件)

語りかける書評ブログ「人生は短く、読むべき本は多い」からの転記になります。
殆どが小説で、児童書、マンガ、新書が少々です。
評点やジャンルはつけないこととします。

ブログは「今はなかなか会う機会がとれない、本読みの友人たちへ語る」調子を心がけています。
従い、私の記憶や思い出が入り込み、エッセイ調にもなっています。

主要六紙の書評や好きな作家へのインタビュー、注目している文学賞の受賞や出版各社PR誌の書きっぷりなどから、自分なりの法則を作って、新しい作家を積極的に選んでいます(好きな作家へのインタビュー、から広げる手法は確度がとても高く、お勧めします)。

また、著作で前向きに感じられるところを、取り上げていくように心がけています。
「推し」の度合いは、幾つか本文を読んで頂ければわかるように、仕組んでいる積りです。

PS 1965年生まれ。働いています。

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