かもめ通信さん
レビュアー:
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そんな夢なら見たいけれど、あんな生霊には会いたくない、これぐらいの幽霊なら会ってみてもいいけれど、そういう幽霊屋敷は願い下げ?!
アンドルー・ラングといえば、
なんといっても“あおいろ”“あかいろ”“みどりいろ”……と、
色わけされた童話集でしょ!
どうしてそうなったのかはわからないけれど、
あとから聞いた話では、こどもの頃私が読んだあの童話集は、
原典での巻の色名と収録内容が一致していなかったらしい。
(※その後、再編集して出版された新訳は内容も一新されているとか)
その問題は脇に置いても、
世界にはこんなにいろいろな物語があるのだと
半ばあきれ気味に驚いた覚えがある。
今考えればあれも、
ラングの収集癖のなせる技だったのだろうなあ……などと、
改めて思ったはこの本を読んだからだ。
“ロンドン留学中の漱石が愛読した”という宣伝は、
私に関する限り惹句とはなり得ないとはいえ、
あのラングの本が120年の時を経て初翻訳!
出版社は新刊チェックは外せない作品社!
しかも訳者は、やまねこ翻訳クラブのないとうふみこさん!
これは読まなきゃマズイでしょう!
というわけで、早速手にしてみたものの
いやいやこれはびっくりだ。
ラングがあちこちから集めてきたという
タイトルがつけられたものだけでも70を優に超える数のエピソードが
これでもか!と収録されているのだ。
一見たわいなさそうな不思議な夢からはじまって、
すわっ!予知夢かという夢が現れ、
そうかと思えば水晶玉にうつるあれこれ、
エカテリーナ二世の前に現れた生霊のエピソードなんて、
より怖いのは生霊なのか女帝なのかわからないけれど、これ怖いし!
切っても切れない幽霊と幽霊屋敷の関係や
幽霊にもあるお国柄など
少々気味は悪くはあるけれど、
歴史や民俗学的な観点からも興味深いあれこれが…
とはいえこの本は、一気に読むというよりは
夜ごと少しずつ読み進めて、ぞくっとしながら床につくとか、
折々に思い出しては拾い読みをする…といった読み方が良さそうな本でもある。
大丈夫、眠れないほどには怖くないから!
もしかしたら、ご先祖様があれこれと情報提供してくれる
いい夢を見られるかもしれないしね!
祝#やまねこ20周年記念読書会参加レビューです。
なんといっても“あおいろ”“あかいろ”“みどりいろ”……と、
色わけされた童話集でしょ!
どうしてそうなったのかはわからないけれど、
あとから聞いた話では、こどもの頃私が読んだあの童話集は、
原典での巻の色名と収録内容が一致していなかったらしい。
(※その後、再編集して出版された新訳は内容も一新されているとか)
その問題は脇に置いても、
世界にはこんなにいろいろな物語があるのだと
半ばあきれ気味に驚いた覚えがある。
今考えればあれも、
ラングの収集癖のなせる技だったのだろうなあ……などと、
改めて思ったはこの本を読んだからだ。
“ロンドン留学中の漱石が愛読した”という宣伝は、
私に関する限り惹句とはなり得ないとはいえ、
あのラングの本が120年の時を経て初翻訳!
出版社は新刊チェックは外せない作品社!
しかも訳者は、やまねこ翻訳クラブのないとうふみこさん!
これは読まなきゃマズイでしょう!
というわけで、早速手にしてみたものの
いやいやこれはびっくりだ。
ラングがあちこちから集めてきたという
タイトルがつけられたものだけでも70を優に超える数のエピソードが
これでもか!と収録されているのだ。
一見たわいなさそうな不思議な夢からはじまって、
すわっ!予知夢かという夢が現れ、
そうかと思えば水晶玉にうつるあれこれ、
エカテリーナ二世の前に現れた生霊のエピソードなんて、
より怖いのは生霊なのか女帝なのかわからないけれど、これ怖いし!
切っても切れない幽霊と幽霊屋敷の関係や
幽霊にもあるお国柄など
少々気味は悪くはあるけれど、
歴史や民俗学的な観点からも興味深いあれこれが…
とはいえこの本は、一気に読むというよりは
夜ごと少しずつ読み進めて、ぞくっとしながら床につくとか、
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大丈夫、眠れないほどには怖くないから!
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本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。
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この書評へのコメント
- かもめ通信2017-11-09 06:02
あ、BUNさんだ。
早速コメントありがとうございます。
「黒ラング」!ww
そうそう確かにそんな感じです。
「あかいろ」「あおいろ」の新訳は多くのやまねこさんたちのお仕事だったんですね~。
私は旧訳しか読んだことがないのですが、
いずれ少しずつ……!クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 - クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。
- かもめ通信2017-11-10 05:32
派生読書第一弾。
夏目漱石「思い出す事など」のレビューをアップしました。
http://www.honzuki.jp/book/247885/review/190026/クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 - かもめ通信2017-11-12 15:07
派生読書第2弾。
夏目漱石『琴のそら音』のレビューをアップしました。
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- 出版社:作品社
- ページ数:312
- ISBN:9784861826504
- 発売日:2017年08月22日
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