茜さん
レビュアー:
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第1回本屋大賞受賞作。80分しか記憶が続かない数学者と、家政婦とその息子はしだいに心を通わせ――第1回本屋大賞に輝いた、あまりに切なく暖かい奇跡の物語。
[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた
──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい"家政婦。
博士は“初対面"の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。
数字が博士の言葉だった。
やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。
あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。
以前から気になっていた本書。
第1回本屋大賞を獲得したのも知らなかったけれど、この物語を読めば受賞したのも納得できます。
事故により、記憶が80分しかもたない数学の博士と家政婦の私と博士によって呼び名を付けられたその子供のルートの物語。
よく記憶障害がある人のように覚えておかなくてはならないことはメモにしている博士。
そして、博士の背広にはたくさんのメモが貼り付けられていて、大事なことは袖口に貼り付けられている。
私が読んだ記憶で言えば登場人物の名前が一切出てこない。
博士、私、ルートという具合だ。
そしてルートの登場によって物語は一層楽しいものになる。
博士が私に子供がいると知った時からルートを一緒に博士の家に呼ぶようになる。
博士は私が読んだ限りでは子供が大好きみたいだ。
何に於いても博士はルートを最優先するのがその証だ。
ルートはプロ野球の阪神ファンで博士は江夏豊の大ファンだというが、この時には江夏はすでに引退している。
しかし、博士の記憶は事故に遭った時以前の記憶しかなく、それ以降今では80分前の記憶はなくなり記憶が上書きされることはない。
こうして博士と私とルートの交流が続いて行くと思われたけれど博士の症状が悪くなり物語は終盤へと向かうが読後は清々しい気分になれました。
さすが本屋大賞受賞作だなぁと表紙をなでながら思いました。
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初志貫徹、実るほど頭を垂れる稲穂かな
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- 出版社:新潮社
- ページ数:253
- ISBN:9784104013036
- 発売日:2003年08月28日
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