たけぞうさん
レビュアー:
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ラノベだけど結構読めますよ。
メフィスト賞受賞作であり、これがデビュー作となる。
西尾維新さんの本は、銀色の専用BOXのシリーズなど気になる存在で、迷った末にこの本になった。
ラノベ的だけど、読めなくはないので書評に残しておく。
タイトル「クビキリサイクル」
サブタイトル「青色サヴァンと戯言遣い」
分かるような分からないような、もやーんとした感じがする。この「もやーん」こそが、本作の最大の特徴である。
表紙の絵は玖渚。髪の毛が青色。
サヴァンとはサヴァン症候群のこと。恐ろしいほどの記憶力を誇るらしい。
いわゆる病的な天才性の人を表現したかったようだ。
戯言遣いとは語り手である「ぼく」。
仲間の玖渚からは、いーちゃんと呼ばれている。
つまりサブタイトルが主人公とヒロインを表わしている。
鴉の濡れ羽島に天才たちが招待されている。
招待者はとんでもない財閥のお嬢様で、家を勘当されて島に引きこもっている。
暇つぶしとばかりに日本中から天才を招き入れて楽しんでいる。
玖渚も天才の一人。
ぼくと一緒に島に入ったときには、ほかに四人の天才がいた。
天才はいずれも若い女性という設定だ。
人と争うことから超越していて、ある意味孤独な人たちだ。
ところが、なぜかいがみ合いが発生し、とうとう殺人事件まで発生する。
その事件を玖渚とぼくが解決していくというストーリーだ。
若い天才の女性だの、お金をいっさい気にしない超絶お嬢さまだの、設定は現実的ではない。そんな人たちが妙に馴れ馴れしく子どもっぽい言葉遣いをするあたりがラノベ的である。
また、挿絵も何枚か入っていて、この絵柄がどうにもオモチャ的でなじめない。
ボリュームのある本なので徐々に疲れが蓄積し、後半はわーっと強引に読んでしまった。
そして最終章に行きつき、物語世界の面白さに気付く。
犯人は分かるようで分からないようで。
玖渚は何者か分かるようで分からないようで。
そもそも「ぼく」ですら何者なのか。
いろいろな広がりをもって物語が終わるので、考える楽しみのある作品であった。
次作を読むかは分からないが、もう少しラノベ臭の少ない作品が見つかれば、読んでみたいと思う。
西尾維新さんの本は、銀色の専用BOXのシリーズなど気になる存在で、迷った末にこの本になった。
ラノベ的だけど、読めなくはないので書評に残しておく。
タイトル「クビキリサイクル」
サブタイトル「青色サヴァンと戯言遣い」
分かるような分からないような、もやーんとした感じがする。この「もやーん」こそが、本作の最大の特徴である。
表紙の絵は玖渚。髪の毛が青色。
サヴァンとはサヴァン症候群のこと。恐ろしいほどの記憶力を誇るらしい。
いわゆる病的な天才性の人を表現したかったようだ。
戯言遣いとは語り手である「ぼく」。
仲間の玖渚からは、いーちゃんと呼ばれている。
つまりサブタイトルが主人公とヒロインを表わしている。
鴉の濡れ羽島に天才たちが招待されている。
招待者はとんでもない財閥のお嬢様で、家を勘当されて島に引きこもっている。
暇つぶしとばかりに日本中から天才を招き入れて楽しんでいる。
玖渚も天才の一人。
ぼくと一緒に島に入ったときには、ほかに四人の天才がいた。
天才はいずれも若い女性という設定だ。
人と争うことから超越していて、ある意味孤独な人たちだ。
ところが、なぜかいがみ合いが発生し、とうとう殺人事件まで発生する。
その事件を玖渚とぼくが解決していくというストーリーだ。
若い天才の女性だの、お金をいっさい気にしない超絶お嬢さまだの、設定は現実的ではない。そんな人たちが妙に馴れ馴れしく子どもっぽい言葉遣いをするあたりがラノベ的である。
また、挿絵も何枚か入っていて、この絵柄がどうにもオモチャ的でなじめない。
ボリュームのある本なので徐々に疲れが蓄積し、後半はわーっと強引に読んでしまった。
そして最終章に行きつき、物語世界の面白さに気付く。
犯人は分かるようで分からないようで。
玖渚は何者か分かるようで分からないようで。
そもそも「ぼく」ですら何者なのか。
いろいろな広がりをもって物語が終わるので、考える楽しみのある作品であった。
次作を読むかは分からないが、もう少しラノベ臭の少ない作品が見つかれば、読んでみたいと思う。
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ふとしたことで始めた書評書き。読んだ感覚が違うことを知るのは、とても大事だと思うようになりました。本が好き! の場と、参加している皆さんのおかげです。
星の数は自分のお気に入り度で、趣味や主観に基づいています。たとえ自分の趣味に合わなくても、作品の特徴を書評で分かるようにしようと務めています。星が低くても作品がつまらないという意味ではありません。
自己紹介ページの二番目のアドレスは「飲んでみた」の書評です。
三番目のアドレスは「お絵描き書評の部屋」で、皆さんの「描いてみた」が読めます。
四番目のアドレスは「作ってみた」の書評です。
よかったらのぞいてみて下さい。
この書評へのコメント
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- 出版社:講談社
- ページ数:562
- ISBN:9784062754309
- 発売日:2008年04月15日
- 価格:820円
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