かもめ通信さん
レビュアー:
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老人ホームの経営者が変わってからというもの日ごとに居心地が悪くなり、途方に暮れた面々は、ある日TVでみかけた刑務所の様子が気に入って、ムショ暮らしを夢見るようになったのだった?!
原題はスウェーデン語で「Kaffe med rån」(「強盗とコーヒー」)。
少々抵抗を感じる邦題ながら、老人ホームで暮らすお年寄りたちが主人公聞けば、ロウジンスキーとしては放ってはおけないと、この本は新刊予告が出たときからチェックしていた。
チェックはしていたが、なんだかんだと入手を先延ばしにしているうちに、先に読まれた同じロウジンスキー部に所属するはるほんさんが、「コレ読みますか?」と譲ってくれたのが昨年の秋。
ぐずぐずしているうちにシリーズ第2作が出てしまった!というわけで慌てて読んでみた。
アラエイ世代のメッタ、天才、プランター、スティーナ、アンナ=グレータの5人は、20年来のコーラス仲間。
50代の頃から歳をとったら一緒に暮らそうと決めていた。
そんなわけで、年金生活に入ってからもボランティアであちこちで歌声を披露し、数年前に全員で同じ老人ホームに入居したのだ。
ところがしばらく前にホームのオーナーが変わってからというもの、スタッフは削減、食事の質は低下し、外出は制限され、コーヒーですら日に2杯だけ!などと言われるようになってしまった。
そんなとき、テレビに映しだされたのが刑務所の様子。
あらやだ、あそこのほうが、ここよりずっと居心地よさげじゃない?!
というわけで、なんとこの5人組、居心地の良い刑務所をめざして犯罪に手を染める決意を固めてしまったのだった?!
いやいやいやいやいあり得ないでしょ!と思いつつも、そこはそれ「老人力」全開の面白おかしいドタバタ喜劇。
根は善良(?)なこの面々、人は殺さない!傷つけない!をモットーに、次々と“犯罪計画”を企てるのだが……。
スウェーデン発のアットホームなミステリかとおもいきや、いかに犯罪をやりとげるかという少々物騒なコメディタッチの犯罪小説だった?!
老人ホームの老人たちがあれこれと計画を練り、犯罪者となるにはまず身体作りだと、スタッフ専用のジムに忍び込んで夜な夜な汗を流しはじめたりと、着々と(?)準備を進める序盤は特に面白い。
このまま“未遂”で終わるのかとおもいきや、本当に次々とやらかしてくれるハラハラどきどきの展開もそれなりに読み応えはあるのだが、主役の“犯罪グループ”が5人組のシリーズ第1作ということで、キャラ立ちをさせるためもあるのだろう、1作に詰め込まれたエピソードが多すぎて、とにかく長すぎ、途中中だるみしてしまうという難点は否めない。
それでもやっぱり、愛すべきお年寄りたち!
当然ながらロウジンスキーとしては、次作も期待してしまう!
というわけで、2作目も続けて読むよ!!
※今回のおまけ画像は日本の刑務所で出されているのと同じだという監獄食!うらやましいと思う人もいるかも?!
少々抵抗を感じる邦題ながら、老人ホームで暮らすお年寄りたちが主人公聞けば、ロウジンスキーとしては放ってはおけないと、この本は新刊予告が出たときからチェックしていた。
チェックはしていたが、なんだかんだと入手を先延ばしにしているうちに、先に読まれた同じロウジンスキー部に所属するはるほんさんが、「コレ読みますか?」と譲ってくれたのが昨年の秋。
ぐずぐずしているうちにシリーズ第2作が出てしまった!というわけで慌てて読んでみた。
アラエイ世代のメッタ、天才、プランター、スティーナ、アンナ=グレータの5人は、20年来のコーラス仲間。
50代の頃から歳をとったら一緒に暮らそうと決めていた。
そんなわけで、年金生活に入ってからもボランティアであちこちで歌声を披露し、数年前に全員で同じ老人ホームに入居したのだ。
ところがしばらく前にホームのオーナーが変わってからというもの、スタッフは削減、食事の質は低下し、外出は制限され、コーヒーですら日に2杯だけ!などと言われるようになってしまった。
そんなとき、テレビに映しだされたのが刑務所の様子。
あらやだ、あそこのほうが、ここよりずっと居心地よさげじゃない?!
というわけで、なんとこの5人組、居心地の良い刑務所をめざして犯罪に手を染める決意を固めてしまったのだった?!
いやいやいやいやいあり得ないでしょ!と思いつつも、そこはそれ「老人力」全開の面白おかしいドタバタ喜劇。
根は善良(?)なこの面々、人は殺さない!傷つけない!をモットーに、次々と“犯罪計画”を企てるのだが……。
スウェーデン発のアットホームなミステリかとおもいきや、いかに犯罪をやりとげるかという少々物騒なコメディタッチの犯罪小説だった?!
老人ホームの老人たちがあれこれと計画を練り、犯罪者となるにはまず身体作りだと、スタッフ専用のジムに忍び込んで夜な夜な汗を流しはじめたりと、着々と(?)準備を進める序盤は特に面白い。
このまま“未遂”で終わるのかとおもいきや、本当に次々とやらかしてくれるハラハラどきどきの展開もそれなりに読み応えはあるのだが、主役の“犯罪グループ”が5人組のシリーズ第1作ということで、キャラ立ちをさせるためもあるのだろう、1作に詰め込まれたエピソードが多すぎて、とにかく長すぎ、途中中だるみしてしまうという難点は否めない。
それでもやっぱり、愛すべきお年寄りたち!
当然ながらロウジンスキーとしては、次作も期待してしまう!
というわけで、2作目も続けて読むよ!!
※今回のおまけ画像は日本の刑務所で出されているのと同じだという監獄食!うらやましいと思う人もいるかも?!
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本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。
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- 出版社:東京創元社
- ページ数:446
- ISBN:9784488151058
- 発売日:2016年09月10日
- 価格:1404円
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