レビュアー:
▼
小説を読む時間というのはこうもゆっくりした時間が流れるのだな
絲山秋子さんが群馬の絵本屋・フリッツ・アートセンターで定期的に仕事をするらしい。その名も絲山房。ぜひ取材したいと思い手に取ったのが本作『沖で待つ』。作品の中でどれを読もうかと思って探したところ芥川賞受賞作が収録とのことで決めた。
そういえばSFでない小説を読むのは久しぶりである。絲山秋子さんの小説は初読ということもあり期待して読んだらこれがまた期待を超える面白さであった。いや「面白い」というのとはちょっと違うかもしれない。
本書『沖で待つ』は表題作であり芥川賞受賞作でもある同作と、「勤労感謝の日」「みなみのしまのぶんたろう」を収録した短編集。基本的には「はたらく人」が主人公で「沖で待つ」と「勤労感謝の日」は女性、「みなみのしまのぶんたろう」は男性が主人公だ。細かいところは省くとして、全体を通して思ったのは「小説を読む時間というのはこうもゆっくりした時間が流れるのだな」ということ。
なんだろうか。ここのところ無くしている心の余裕が少しだけれど補給できるような。
豊かな読書体験だった。
そういえばSFでない小説を読むのは久しぶりである。絲山秋子さんの小説は初読ということもあり期待して読んだらこれがまた期待を超える面白さであった。いや「面白い」というのとはちょっと違うかもしれない。
本書『沖で待つ』は表題作であり芥川賞受賞作でもある同作と、「勤労感謝の日」「みなみのしまのぶんたろう」を収録した短編集。基本的には「はたらく人」が主人公で「沖で待つ」と「勤労感謝の日」は女性、「みなみのしまのぶんたろう」は男性が主人公だ。細かいところは省くとして、全体を通して思ったのは「小説を読む時間というのはこうもゆっくりした時間が流れるのだな」ということ。
なんだろうか。ここのところ無くしている心の余裕が少しだけれど補給できるような。
豊かな読書体験だった。
投票する
投票するには、ログインしてください。
本屋を応援する活動BOOOKSHOP LOVERです。本が好き!の中の人でもあります。
主に本屋の本と本の本、デザイン周りが好きですが、SFも好きです。社会系の本もちゃんと読みたいところ。積ん読しまくりであります。
- この書評の得票合計:
- 33票
読んで楽しい: | 3票 | |
---|---|---|
参考になる: | 26票 | |
共感した: | 4票 |
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。
この書評へのコメント
コメントするには、ログインしてください。
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:文藝春秋
- ページ数:184
- ISBN:9784167714024
- 発売日:2009年02月01日
- 価格:480円
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。