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献本書評
かもめ通信
レビュアー:
今宵はどうぞ、酒でも、詩でも、道徳でも、何でもおすきなものでお酔いください。
青空文庫で無料公開されている作品の中から、テーマにちなんだ作品を10作選んで、編集部のコメントつきで紹介するアンソロジー、ご存じ“オトナの短編”シリーズ第4弾。
今回のテーマは「酔」だ。

昔から文豪といわれる人たちには大酒飲みが多いから、このテーマならよりどりみどり、いろんな人のいろんな作品が集まりそう。
独身時代は朝まで飲んだクチだけれど、最近は飲む機会も減ってすっかりお酒が弱くなった私にはあんまり向かないテーマかも……と思いつつも、どんな作品が集められたのか興味津々で読んでみた。

読み始めて目から鱗?!
ああそうだよねひとくちに「酔う」といっても、「酔う」のは酒とは限らないんだ!

というわけでシリーズレビュー恒例(?)のひと言レビューにお気に入り度を★の数で。

酔へ!:ボードレール(★★★★)
“『時』に虐げられる奴隷になりたくないなら、絶え間なくお酔ひなさい! 酒でも、詩でも、道徳でも、何でもおすきなもので。” この本のテーマを見事にあらわした印象深い一節?!

デンマークのビール:北大路魯山人(★★★)
お言葉ですが魯山人先生,チェコのビールはすごく美味しいと思いますよw

酒友:田中貢太郎(★★★)
酒好きは同好の士を選ばない?いやいや選んだからこそのこと!

呑仙士:夢野久作(★★)
浴びるほど飲んだ後には後悔が?いやだわ。私はそんな酒……

酔っ払い星:小川未明(★★★)
甘酒飲んで幸せ気分

売春婦リゼット:岡本かの子(★★)
うーん。ちょっと悪酔いするかも?!

陽に酔つた風景:牧野信一(★★★)
意外な酔いに思わず頬が赤くなる?!

木枯の酒倉から――聖なる酔つ払ひは神々の魔手に誘惑された話――:坂口安吾(★★)
どぶろくをがぶ飲みしたらこんな気分になるかしら?!

 西湖の屍人:海野十三(★★★)
レトロな妖しさが漂うお味。名前しかしらない作家さんだったけれど、なるほどこういう作風なのか。他の作品も読んでみようかな。

『太宰の酒』シリーズ(酒ぎらい、禁酒の心、酒の追憶)(★★★)
安心安定のクオリティで二日酔いは間違いなし?!


さてさて、「女」「怪」「食」「酔」と続いてきたこのシリーズ、次回はなにで攻めてくるか、そこもまた気になるところだ。
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かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2233 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

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この書評へのコメント

  1. そのじつ2016-02-23 23:59

    かもめさん、酒豪でしたのね。
    私、この歳になって飲み仲間ができてしまい、気がつくと深夜3時!?なんて過ごしてしまって自分で驚く始末。
    全く安吾さんや太宰さんを笑えない気分なのでございます。
    ああお酒って怖い!・・・でもやめたくない。

    いろいろ手違いをしでかしてしまって、献本レビュー登録遅れております。おっつけ上がるはず・・・。

  2. かもめ通信2016-02-24 06:44

    ふふっ昔々は酒豪だって噂はありましたけれどね。
    本当はただ単に若い頃は酒飲みのウダウダにつきあうのが結構好きだっただけでしてw
    「うんうん」って聞きながら自分のペースで飲んでいると相手が勝手に酔いつぶれてしまうんですよww

    でもそういえば、就職したての頃、職場のお母さんと言われていた先輩女性に「お酒が飲めるか?って聞かれたら、嘘でも“たしなむ程度です”って応えるものよ」と言われたことがww
    懐かしいなあw

    お酒好きのそのじつさんのレビュー楽しみにしています(^o^)

  3. No Image

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