自転車日記

漱石先生は悪くない！
悪いのは自転車の先生だ
こんなに物語の中に飛び込みたいと思ったのは
コナンドイルの「自転車嬢の危難」以来かも知れません

文豪夏目漱石が、かの地で自転車に挑戦した顛末を描いた笑い話です

ゴメンナサイ、自転車の話となると文学性などよりも
自転車自体に興味の的が向いてしまい、冷静な書評が書けないことがしばしば
これも例に漏れずなので書評とさえ言えない物となっていますのでご容赦を

大体自転車に乗れないから乗り方を教えて欲しいと言っている人に
いきなり「どれ乗ってごらん」はないでしょう
まずはコツを教えるとか自分で手本を見せるとか、それが筋ってモンでしょう

挙句の果てに傾斜20度長さ2丁という、だいたい傾斜35％長さ202mの
自転車部長でも腰が引けてしまうような激坂に連れ出しといて
まともに自転車に乗れもしないオッサンに（暴言）「さあ今だはやく乗りたまえ」って！
案の定かわいそうな漱石センセ、5回の大転倒と数えきれないほどの小コケの山を築き
ついには自転車に乗るのを諦めてしまったそうな…

あぁ、どうして私を呼んでくれないかなぁ
私がコーチだったら「まずはペタルを外して地面を蹴って進む所から始めましょう！」
などと理論的かつ科学的に授業を進め
たとえ普段机に向かい文章ばかり書いている鈍いオッサン（ひっ酷い暴言）だとしても
二日も有れば立派な自転車乗りに仕立てあげ
美しき令嬢とのルンルンサイクリングを楽しませてあげたのに
いや礼には及びません、もし許されるならばその多彩なる文才の欠片でも私に授けて下されば…