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chiezoさん
chiezo
レビュアー:
主婦も母親も女なのっ!誰?母になった妻に女を感じないとかホザいてる奴っ!
タイトルから察するに、暇を持て余した主婦のよろめき物語かと思いきや
女の内側に淀む、欲望・猜疑・嫉妬・諦観に苛まれて
自らこじれてもがく女達の6篇の連作短編集。

主婦に限らず少女や幼女が登場し、どの視線も態度もすでに「女」のソレであり
年齢や立場に関係なく「女」は幾つであろうと「女」なのである。

全ての物語に金髪の青年が登場し、1~5話までは美味しい役回り。
でも彼には哀しい過去があるらしいことが匂わされて6話に
彼と主婦の恋愛物語が綴られている。

整体師の父の元に通って来る、怪しい中年女を見つめる少女。
夫が仕事に出た日中、テレクラのバイトに精を出す主婦。
ゲイの夫の介助生活に、短かった夫婦生活を思い出す主婦。
自分の娘と同世代だった頃に交わした友人との思い出。
子供に恵まれなかった主婦と、女手一つで娘を育てる女の友情。
夫の奇妙な性癖で、自らの存在意義さえ感じられない女の初めての恋。

まぁ、いろんな感情を抱えた人間のする事ですから、奇々怪々なのは世の常。
結婚によって安定した生活を勝ち取り、幸せに浸っているはずでも潤えない。
そんな女を、欲張りとか欲しがりとか呼びたきゃ呼べばいいんだけど
その底なしの欲求は、女が女であるが故のシタタカさのなせる業。
些細な楽しみや喜びを逃すまいと、必死になって内側から崩壊してるけど
そんな事が人生の波として上下するんだと思うの。

逆に、毎日働き続けて家庭と会社の往復に疲れた旦那さんに比べれば
やっぱ女の人生のほうが面白いのかなと思ったりして。
旦那さん達も楽しみや喜びを逃すまいと必死になった挙句
ボロボロの廃人に化しそうだしw

決して派手さや華々しさはないけど、いずれも女の逞しさにニンマリする短編集。
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chiezo
chiezo さん本が好き!1級(書評数:1003 件)

読書熱は一向に下がらず、本を読み続けてはいるのですが
なかなか当サイトを訪れる事が出来ず
「読んだ本」ばかりが増え続けております。

皆さんの書評を拝読できず、投票行為も止まったままですが
時折、投票されましたメールを戴き恐縮しきりでございます。

またチョボチョボと「読んだ本」から書評へと
移行させていきますので、よろしゅうお願いします。

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