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風竜胆さん
風竜胆
レビュアー:
歳を取ると、いっそう田舎が懐かしくなります。
 梶井基次郎の「過古」

 十数年前に一家そろって出て行った大都会。そのときは子供だった主人公だが、学校に通うために、再びその大都会に舞い戻ってきた。

 彼は、以前住んでいた町を歩いてみる。昔と変わらない家もまだ残っている。代変わりになっているとはいうものの、幼な友達の家もある。しかし、そこはもう彼の懐かしい場所ではなかったのだ。彼の心をよぎるのは、ただ旅情のみ。

 故郷というのは、単に小さい頃に住んだことのある場所ではない。それは、懐かしい家族のいるところ。彼は、暗闇の中で列車を見た時に涙を流しながら決心する。

<そのままの普段着で両親の家に、急行に乗って>


 私のように、田舎から出てきた者には、彼の気持ちが痛いほど良く分かる。色々な理由から、都会暮らしを余儀なくされている人の多くは、同じように、彼の気持ちに共感を抱くのではないだろうか。 
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風竜胆
風竜胆 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2800 件)

昨年は2月に腎盂炎、6月に全身発疹と散々な1年でした。幸いどちらも、現在は完治しておりますが、皆様も健康にはお気をつけください。

読んで楽しい:1票
素晴らしい洞察:1票
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この書評へのコメント

  1. 風竜胆2014-07-27 22:07

    梶井基次郎は、檸檬のレビューと併せてお読みください。
    http://www.honzuki.jp/book/203275/review/113206/

  2. No Image

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