chiezoさん
レビュアー:
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小川洋子ワールドをぷかりぷかりと漂ってみたい人は是非。
独特な世界観が持ち味の小川洋子さんが編む短編アンソロジー。
タイトルどおり、お気に入りの物ばかりを収集した箱の中身は
ひとつひとつが独特な世界観を持っているものばかり。
その作品ごとに関連した小川さんのエッセイが作品を解説してくれる。
冒頭から、川上弘美著「河童玉」ときた。
ゆるりとした女2人に恋愛相談にやってくる河童の話。
なんじゃそりゃ?的な物語に腰が砕けそうになるも
不思議ワールドの導入としては抜群の威力を発揮している。
やたらとバランス感覚に優れた新妻に惚れ惚れする「遊動円木」。
あの小学校にあったアレですよ、アレw
さぁ皆で「遊動円木」をググってみよう
猫好きならドキドキハラハラしそうな「愛撫」。
とぼけた作風ながら、ちょっとゾッとするカンジが不思議ワールド。
若者に流行るデートと倦怠期の夫婦が挑戦する「逢びき」。
実際逢引きしたときの夫婦の話題が可笑しい。
「ノーズロ」って・・・・あらヤダw
泉鏡花、梶井基次郎、井伏鱒二、色川武大、武者小路実篤の大御所から
川上弘美、魚住陽子、小池真理子、岸本佐和子の現代作家まで。
現実社会で営まれている生活がベースになっていながら
不思議な世界にループしていく作品群。
どれもコレも読んだ端から「?」が脳裏に浮かぶも、しばらくしてから
「あわわわw・・・」って気になってくる。
面白いとか可笑しいとか、悲しいとか恐いとか、そんな形容じゃ表現できない
なんとも言えない世界観が記憶にこびりつく。
やたらと変なおばさんにモノを売りつけられてしまう「雨の中で最初に濡れる」とか
老いたウサギと彼女の間で移ろうヘンな男「犯された兎」とか
もうイヤんなっちゃうくらいヘン。
しかし武者小路実篤さんの「空想」には物悲しさが。
何かを表現しようとする人たちの苦しみは大御所・武者小路先生でさえもっ!
なんの共通点も持たない物語たちは、小川洋子って作家の一存で
箱に詰め合わせられたけど、箱に詰めた人の世界観がくんずほぐれつ蠢いている。
連作でもなんでもないのに、物語に登場した人や動物、場面や道具が
ぷかりぷかりと浮遊し決してぶつからずに漂ってるみたいな。
短編集では、お気に入りの作家を見つけようとか、収録されている作家の違う本を
手にしてみようとか思ったりするもんだけど、本作は、もうコレで十分
ひとつの作品として成立してしまっている。
タイトルの「陶酔」や「箱」が効いてるなーーーって思えたってことは
小川洋子ワールドにどっぷり浸れたってコトだろう。
タイトルどおり、お気に入りの物ばかりを収集した箱の中身は
ひとつひとつが独特な世界観を持っているものばかり。
その作品ごとに関連した小川さんのエッセイが作品を解説してくれる。
冒頭から、川上弘美著「河童玉」ときた。
ゆるりとした女2人に恋愛相談にやってくる河童の話。
なんじゃそりゃ?的な物語に腰が砕けそうになるも
不思議ワールドの導入としては抜群の威力を発揮している。
やたらとバランス感覚に優れた新妻に惚れ惚れする「遊動円木」。
あの小学校にあったアレですよ、アレw
さぁ皆で「遊動円木」をググってみよう
猫好きならドキドキハラハラしそうな「愛撫」。
とぼけた作風ながら、ちょっとゾッとするカンジが不思議ワールド。
若者に流行るデートと倦怠期の夫婦が挑戦する「逢びき」。
実際逢引きしたときの夫婦の話題が可笑しい。
「ノーズロ」って・・・・あらヤダw
泉鏡花、梶井基次郎、井伏鱒二、色川武大、武者小路実篤の大御所から
川上弘美、魚住陽子、小池真理子、岸本佐和子の現代作家まで。
現実社会で営まれている生活がベースになっていながら
不思議な世界にループしていく作品群。
どれもコレも読んだ端から「?」が脳裏に浮かぶも、しばらくしてから
「あわわわw・・・」って気になってくる。
面白いとか可笑しいとか、悲しいとか恐いとか、そんな形容じゃ表現できない
なんとも言えない世界観が記憶にこびりつく。
やたらと変なおばさんにモノを売りつけられてしまう「雨の中で最初に濡れる」とか
老いたウサギと彼女の間で移ろうヘンな男「犯された兎」とか
もうイヤんなっちゃうくらいヘン。
しかし武者小路実篤さんの「空想」には物悲しさが。
何かを表現しようとする人たちの苦しみは大御所・武者小路先生でさえもっ!
なんの共通点も持たない物語たちは、小川洋子って作家の一存で
箱に詰め合わせられたけど、箱に詰めた人の世界観がくんずほぐれつ蠢いている。
連作でもなんでもないのに、物語に登場した人や動物、場面や道具が
ぷかりぷかりと浮遊し決してぶつからずに漂ってるみたいな。
短編集では、お気に入りの作家を見つけようとか、収録されている作家の違う本を
手にしてみようとか思ったりするもんだけど、本作は、もうコレで十分
ひとつの作品として成立してしまっている。
タイトルの「陶酔」や「箱」が効いてるなーーーって思えたってことは
小川洋子ワールドにどっぷり浸れたってコトだろう。
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読書熱は一向に下がらず、本を読み続けてはいるのですが
なかなか当サイトを訪れる事が出来ず
「読んだ本」ばかりが増え続けております。
皆さんの書評を拝読できず、投票行為も止まったままですが
時折、投票されましたメールを戴き恐縮しきりでございます。
またチョボチョボと「読んだ本」から書評へと
移行させていきますので、よろしゅうお願いします。
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- 出版社:河出書房新社
- ページ数:364
- ISBN:9784309022468
- 発売日:2014年01月14日
- 価格:1995円
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