風竜胆さん
レビュアー:
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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
新春初投稿は、軽いジャブから。
たね子さん、なかなかの小市民ぶりですw
芥川竜之介の短編、「たね子の憂鬱」。たね子は、夫の関係で結婚式の披露宴に出席しなければならなくなりました。 これが彼女の頭痛の種なのです。何しろ場所が帝国ホテル。今はともかく、当時は、庶民が気楽に行けるような場所ではありません。おまけに、たね子は、洋食のマナーなんて無縁の生活だったのですから。
みかねた夫は、たね子を銀座の裏にあるレストランに連れて行き、食べ方を教えますが、所詮は、付け焼き刃。披露宴では、背骨も震えるような緊張ぶりです。 終わった後も、変な夢は見るし、かなり精神的に疲れてしまったようです。たね子、いかにも小市民です。洋食を食べるくらいで、そんなに緊張しなくてもよいと思うのですが、当時の庶民には、案外これが普通だったのかもしれません。
ただこれだけの、なんということもないようなお話なのですが、芥川は、そんな素材を、ユーモラスながらもどこかペーソスの漂う小品として、うまくまとめています。
みかねた夫は、たね子を銀座の裏にあるレストランに連れて行き、食べ方を教えますが、所詮は、付け焼き刃。披露宴では、背骨も震えるような緊張ぶりです。 終わった後も、変な夢は見るし、かなり精神的に疲れてしまったようです。たね子、いかにも小市民です。洋食を食べるくらいで、そんなに緊張しなくてもよいと思うのですが、当時の庶民には、案外これが普通だったのかもしれません。
ただこれだけの、なんということもないようなお話なのですが、芥川は、そんな素材を、ユーモラスながらもどこかペーソスの漂う小品として、うまくまとめています。
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昨年は2月に腎盂炎、6月に全身発疹と散々な1年でした。幸いどちらも、現在は完治しておりますが、皆様も健康にはお気をつけください。
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- 出版社:
- ページ数:7
- ISBN:B009IX18JC
- 発売日:2012年09月27日
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