三毛ネコさん
レビュアー:
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ノワールは嫌いですが、こういう本は好きです。感動しました。
馳星周さんの小説は一冊だけ読んだことがあるが、それはいわゆるノワール(暗黒小説)だった。読んでいて気分が悪くなり、苦い読後感だけが残った。それ以降、彼の本は敬遠していたのだが、この本はちょっと毛色が違うようなので読む気になった。
泣けた。最高に。いつもとは違う、作者の文章。こんな小説なら読んでもいいな、と思う。母の残した犬を被災地福島まで捜しに行く「柴」でも泣きそうになったが、犬の余命がわずかだと知らされ、その最後の時間を大切に過ごす「バーニーズマウンテンドッグ」では涙を抑えることができなかった。作者らしく、と言っていいのかどうか分からないが、7つの短編はハッピーエンドばかりではない。悲しい物語も含まれている。かつて犬を飼って最期を看取ったことのある経験者としては、登場人物の気持ちがよく分かった。ソウルメイト(魂の伴侶)とは、ぴったりの名称である。
犬と人間の絆、その存在の大きさがひしひしと伝わってくる本である。そして、作者が犬好きなのだろうということも。
泣けた。最高に。いつもとは違う、作者の文章。こんな小説なら読んでもいいな、と思う。母の残した犬を被災地福島まで捜しに行く「柴」でも泣きそうになったが、犬の余命がわずかだと知らされ、その最後の時間を大切に過ごす「バーニーズマウンテンドッグ」では涙を抑えることができなかった。作者らしく、と言っていいのかどうか分からないが、7つの短編はハッピーエンドばかりではない。悲しい物語も含まれている。かつて犬を飼って最期を看取ったことのある経験者としては、登場人物の気持ちがよく分かった。ソウルメイト(魂の伴侶)とは、ぴったりの名称である。
犬と人間の絆、その存在の大きさがひしひしと伝わってくる本である。そして、作者が犬好きなのだろうということも。
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フリーランスの産業翻訳者です。翻訳歴12年。趣味と実益(翻訳に必要な日本語の表現力を磨くため)を兼ねてレビューを書いています。サッカーファンです。
書評、500冊になりました。これからも少しずつ投稿していきたいと思います。
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- 出版社:集英社
- ページ数:320
- ISBN:9784087715156
- 発売日:2013年06月05日
- 価格:1680円
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