書評でつながる読書コミュニティ
  1. ページ目
詳細検索
タイトル
著者
出版社
ISBN
  • ログイン
無料会員登録

三毛ネコ
レビュアー:
ノワールは嫌いですが、こういう本は好きです。感動しました。
馳星周さんの小説は一冊だけ読んだことがあるが、それはいわゆるノワール(暗黒小説)だった。読んでいて気分が悪くなり、苦い読後感だけが残った。それ以降、彼の本は敬遠していたのだが、この本はちょっと毛色が違うようなので読む気になった。
 
 泣けた。最高に。いつもとは違う、作者の文章。こんな小説なら読んでもいいな、と思う。母の残した犬を被災地福島まで捜しに行く「柴」でも泣きそうになったが、犬の余命がわずかだと知らされ、その最後の時間を大切に過ごす「バーニーズマウンテンドッグ」では涙を抑えることができなかった。作者らしく、と言っていいのかどうか分からないが、7つの短編はハッピーエンドばかりではない。悲しい物語も含まれている。かつて犬を飼って最期を看取ったことのある経験者としては、登場人物の気持ちがよく分かった。ソウルメイト(魂の伴侶)とは、ぴったりの名称である。

 犬と人間の絆、その存在の大きさがひしひしと伝わってくる本である。そして、作者が犬好きなのだろうということも。
お気に入り度:本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
三毛ネコ
三毛ネコ さん本が好き!1級(書評数:879 件)

フリーランスの産業翻訳者です。翻訳歴12年。趣味と実益(翻訳に必要な日本語の表現力を磨くため)を兼ねてレビューを書いています。サッカーファンです。

書評、500冊になりました。これからも少しずつ投稿していきたいと思います。

読んで楽しい:4票
参考になる:24票
共感した:1票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

  1. No Image

    コメントするには、ログインしてください。

書評一覧を取得中。。。
  • あなた
  • この書籍の平均
  • この書評

※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。

『ソウルメイト』のカテゴリ

フォローする

話題の書評
最新の献本
ページトップへ