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祐太郎さん
祐太郎
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祐太郎家3人目懐妊記念書評。妻よ、母よ、ありがとう。
今日は戌の日です。妊娠5ヶ月の戌の日に腹帯を締めたりして安産を祈ります。なぜ戌の日かというと犬が安産でかつ多産だからです。確かに十二支のなかで都市部の人間の身近にいて出産風景を眺められるのは犬ぐらいですものね。

ところで、祐太郎家も3人目を授かりました。出産予定は4月下旬です。人間は犬(いや哺乳類全般)からみても難産な生き物です。胎盤の形などの話は両親学級で聴いたりしていますが、専門家の文章としてきちんと読むと、よくもまあ、女性は子どもを出産できると思います。

二足歩行に進化したことで、背骨はS字になり産道も直進できないようになっただけでなく、骨盤と筋肉が内蔵と上半身の体重を支える形になったことで産道自体をを塞いでしまっています。さらに、ヒトの脳が発達したことで胎児の頭の大きさが骨盤の穴の大きさギリギリになってしまっていることが追い打ちをかけます。

結果的に初産で分娩時間が平均15時間という(ニホンザルが2時間、チンパンジーでも6時間程度)とんでもない時間をかけることになってしまったわけです。

難産ということに対応するために胎児の頭蓋骨は結合が柔らかで膜で覆われた大泉門などがあります。また、母体も靭帯を緩めるということをホルモンを通じて行うのですが、限界があります。だからこそ、「産婆さん」といった社会的な介助者が生まれてきたわけです。人間は生まれてき時から社会的な動物といってもいいかもしれません。まさに、「お前一人で生まれてきたわけじゃないのです」

ここで面白い説が唱えられています。ホモサピエンスとネアンデルタール人が共存していたのですが、2万7千年前にネアンデルタール人は姿を消します。消した理由としてネアンデルタール人の骨格がホモサピエンスよりもがっしりしており、胎児も大きく、難産になり、出生率の微妙な違いでホモサピエンスに負けた、吸収されていったのではないかという学説です。

いずれにせよ、出産の痛みは骨折レベルのものだそうです。これが数時間続くというのですから、子どもを産んでくれる妻、そして私を産んでくれた母には感謝、感謝、感謝です。

※人間が人間に合うように「品種改良」した頭の大きなブルドッグや脚の長いサラブレッドで難産が増えているそうです。人間て奴はなんて因業な生き物でしょう、
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祐太郎
祐太郎 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2345 件)

片道45分の通勤電車を利用して読書している
アラフィフ世代の3児の父。

★基準
★★★★★:新刊(定価)で買ってでも満足できる本
★★★★:新古書価格・kindleで買ったり、図書館で予約待ちしてでも満足できる本
★★★:100均価格で買ったり図書館で何気なくあって借りるなら満足できる本
★★:どうしても本がないときの時間つぶし程度ならいいのでは?
★:う~ん
★なし:雑誌などの一言書評

※仕事関係の本はすべて★★★で統一します。

プロフィールの画像はうちの末っ子の似顔絵を田中かえが描いたものです。
2024年3月20日更新

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この書評へのコメント

  1. かもめ通信2014-11-11 08:28

    わあ!おめでとうございます!姦し三人姉妹となるのか?!お姉ちゃん達にかわいがられる弟君になるのか?!いずれにれにしても楽しみですねえ~♪

  2. 祐太郎2014-11-11 19:39

    ★かもめ通信さん
    ありがとうございます。男の子もいいのですが、わけのわからない「後継」なんてプレッシャーを考えるならば、女の子3人の方が幸せなのかもなんて思います。まあ、元気で生まれてくれればそれで十分!

  3. gs子2015-01-07 10:54

    おめでとうございます!
    この本、面白いですよね〜。平均15時間と聞いて覚悟していましたが・・・。

  4. No Image

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