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雅也-カヤ-
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旅はど真ん中より端っこに!
「ホンノワ」テーマ:秋だ!旅だ!紅葉だ! 参加書評です。

表紙のコケシちゃん2体の熱視線に誘われて読んじゃった。

文章・酒井順子さん
挿絵・ほしよりこさん
豪華なお2人による37の旅エッセイ。

旅は日本の北の果て稚内から始まり―
・美味しい油揚げを求めて訪れた油揚げの街・栃尾
・お遍路の魅力を解明すべく挑んだ三泊四日のダイジェストお遍路
・温泉で人間ドックが受けれてしまう湯原温泉
・源氏物語の中で光源氏が配流されたという須磨の旅(気分は光源氏)
・「日本一危ない国宝鑑賞」をすべく藁草履で絶壁を登って辿りついた三徳山の投入堂
・住民85人に対して猫が100匹以上住むという島全体が猫カフェ状態の猫の島・田代島
・だるまの街(高崎)でだるまを作り、こけしの街(土湯)でこけしを作る
などなど37ヵ所をゆっくりと旅していく。

行き先は酒井さん、ほしさん、編集者の高橋さんの3人で決めている。
たまたま新聞記事でみかけたり、以前から気になっていたとか
結構そのときのノリで決まってしまうらしい。
ゆるいっ、ゆるすぎる(笑)

酒井さんのチョイスはガイドブックに載っているような所謂観光名所ではありません。
ダムや仏像、路線巡りに鉄橋観光(酒井さん曰く「端っこ」)とマニアックでやや渋め。

だけど、そこには酒井さんの
みたいものがあるから行く、食べたいものがあるから行く、
乗りたい路線があるから行く、体験したいことがあるから行く、
という「積極的に旅をする」というスタンスが貫かれていて「なんかいい」のだ。

楽で早い近道よりもあえて遠回りをして進みたい経路を選んで行く。
歩いて、食べて、乗って、現地でみて、体験して、
日常からほんの少しワープしてしまうような感覚が味わえる旅。

自分の場合、旅に出るとたくさんの場所へ行きたくて、
ついあくせくしてしまいがちなのだけれど
旅って本来はこんな風にのんびりと味わうものなんだろうなあ。

なんだか酒井さんに旅ってこんな風に楽しむものなんですよ~
と教えてもらった気がする。

そんなぼーっと汽車に揺られてどこまでも行ってみたい衝動にかられる1冊。
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雅也-カヤ-
雅也-カヤ- さん本が好き!1級(書評数:221 件)

■ 登録日 2012/07/26 

■2024年 近況■
某サイトで読んだり、備忘録的に記したり、
BLソムリエとしても色々楽しく参加中。


【めも】
2013/4/14 50書評 到達。
2013/11/19 100書評 到達。
2014/10/26 150書評 到達。
2019/1/15  200書評 到達!

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