風竜胆さん
レビュアー:
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古典部の面々が、学校で起きた事件に挑む。
米澤穂信による古典部シリーズ第3弾となる「クドリャフカの順番」(角川文庫)。基本は、神山高校の4人の古典部員たちが、学校に関係したちょっとした謎解きに挑むと言う話である。
第1作目では、古典部部長の千反田えるの叔父に33年前に起きた出来事や古典部の文章のタイトルである「氷菓」の意味を解き明かし、第2作目では学園祭用に作られたビデオ映画に関する謎を解いている。いずれも、本当にちょっとした謎だ。殺人事件などは、決して起こらない。取り扱われているのは、のんびりとした雰囲気の学園生活の中でのたわいもない出来事。
今回もその例にもれず、古典部の面々が挑むのは、文化祭で販売する予定の文集「氷菓」を手違いで印刷し過ぎてしまい、それをどうやって捌こうかと言うことと、文化祭の時に起きた不思議な窃盗事件の謎解きである。その窃盗事件と言うのも盗まれたのが、「碁石」だとか「おたま」だとか「水鉄砲」だとかなんともスケールが小さい。
しかし、こんな些細なことを題材にしても、そこから、いかにも青春小説らしい人間ドラマを描き出しており、なかなか楽しい。事件そのものは小さいが、推理の過程は興味深く読ませてくれる。
第1作目では、古典部部長の千反田えるの叔父に33年前に起きた出来事や古典部の文章のタイトルである「氷菓」の意味を解き明かし、第2作目では学園祭用に作られたビデオ映画に関する謎を解いている。いずれも、本当にちょっとした謎だ。殺人事件などは、決して起こらない。取り扱われているのは、のんびりとした雰囲気の学園生活の中でのたわいもない出来事。
今回もその例にもれず、古典部の面々が挑むのは、文化祭で販売する予定の文集「氷菓」を手違いで印刷し過ぎてしまい、それをどうやって捌こうかと言うことと、文化祭の時に起きた不思議な窃盗事件の謎解きである。その窃盗事件と言うのも盗まれたのが、「碁石」だとか「おたま」だとか「水鉄砲」だとかなんともスケールが小さい。
しかし、こんな些細なことを題材にしても、そこから、いかにも青春小説らしい人間ドラマを描き出しており、なかなか楽しい。事件そのものは小さいが、推理の過程は興味深く読ませてくれる。
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昨年は2月に腎盂炎、6月に全身発疹と散々な1年でした。幸いどちらも、現在は完治しておりますが、皆様も健康にはお気をつけください。
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- 出版社:角川グループパブリッシング
- ページ数:393
- ISBN:9784044271039
- 発売日:2008年05月24日
- 価格:660円
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