リスク・リテラシーが身につく統計的思考法―初歩からベイズ推定まで





「90%の確率」とは何か?
統計を理解した先、実践に活かすためには何をしなくてはならないのだろう? 研究者でなくとも、われわれ…

本が好き! 1級
書評数:693 件
得票数:8236 票
学生時代は書評誌に関わってました。今世紀に入り、当初はBK1(現在honto)、その後、TRCブックポータルでレビューを掲載してました。同サイト閉鎖から、こちらに投稿するようになりました。
ニックネームは書評用のものでずっと使ってます。
サイトの高・多機能ぶりに対応できておらず、書き・読み程度ですが、私の文章がきっかけとなって、本そのものを手にとってもらえれば、うれしいという気持ちは変わりません。 特定分野に偏らないよう、できるだけ多様な書を少しずつでも紹介していければと考えています。
プロフィール画像は大昔にバイト先で書いてもらったものです。





「90%の確率」とは何か?
統計を理解した先、実践に活かすためには何をしなくてはならないのだろう? 研究者でなくとも、われわれ…





「全体を通して”一宮内官僚の見た皇室の危機と大正デモクラシーの時代”といった趣きがある。」(22頁、序章)
古今東西、様々な著名日記が数あれど、ある特殊な面白さで定評があるのが本書が取り上げる倉富日記である…




心理学では何がわからないのか
一見、入門書のようなタイトルをもつが、やさしい入門書というわけではない。心理学が科学としてどのよう…





「そうか、おまえにはまだ、自分を慰めてくれるものなんか必要ではないのだと僕は思った。いまのおまえには、人間と人間が造り出すものだけで充分で、それ以外のものに慰めを求めることなんかないわけだ。」
冒頭の引用は以下のように続きます。 「でも、人は誰だって、いつかはそれだけでは済まされなくなる。…




世論調査(の数字)と政治家との対決
「数字がどこまで信用できるのか」とサブタイトルが付されている本書も、「統計や社会調査での数字がいか…





いかにして数字がつくられ、いかに使われるのか、というプロセスをきちんと把握することの大切さ
「統計」や「データ」の「ウソ」とか「罠」とかという本が少なくない。無色透明なはずの数値が、いかにい…





「世界のどこを見渡しても、日本ほど雑誌のふろくが発達している国はありません。(中略)ふろくー特に子供向けの紙おもちゃふろくは、日本独自の文化だと言えます。」(弥生美術館学芸員・中村圭子、4頁)
浮世絵展の図録を見ていた時に「おもちゃ絵」という言葉を初めて知り、以来、このことばが気になって仕方…





クリストファー・ロビンは、なぜ雨の降る浜辺で幸せを感じたのか?
本書を初めて手に取ったのは大学の図書館だった。著者についても、このことばについても、何の予備知識も…





「没後十年目の命日に墓を詣でた際、彼女に呼びかける言葉を失っていたからだ。いわば亡き須賀さんとの対話が出来なくなっていた。」(356頁)
私が最初に盛んに須賀敦子の本を手にした時は、まだ没後まもない頃だったとはいえ、「須賀敦子のナントカ…





「『ごく簡単でしくみの見えるもの、小さくても存在感があるものが出来たらいなぁ・・・』と願いながらデザインしてきました。」(加藤裕三、106頁)
「よい本」の場合、たいていは人にも薦めたくなるものですが、時には「人にはあまり知られたくない、自分…





熱血、明快! 地図職人の世界
世の中には「地図ファン」という人は多いらしく、関連書のみならず専門雑誌もあるそうだ。本来ならば地図…





かいだん? カイダン! 階段!!
今、あなたの前にふたつの道があるとしよう。ひとつは、歩道のあるふつうの道。もうひとつは少し遠回りに…





「金のかかる首都高や巨大道路はもういらない。住民自身が手入れできるような街路を造るべきだ。本文でも出てきたような芝とコンクリートブロックの道だっていい。自動車が通らなければ問題ない。」(189頁)
散歩指南本は今なお新しい本が刊行され、散歩に関するキーアイテムもいろいろ発掘されています。近現代建…





シンプルかつ大胆な調査論議
本書は講談社ブルーバックスから1984年に刊行された同名書の再刊である。四半世紀も経ってからの再刊…





ゴミ箱やトイレから人間が見える。
日本の近代考古学は、モースによる大森貝塚の発掘から始まった、と日本史の授業で学ぶ。このときに、貝塚…





「何が、どういい」とはうまくいえないのですが、その独特の雰囲気とユーモアにほっとします。
表紙の真正面には、髪がぼさぼさの女の子が、なにやら困った顔をして立っています。小学生のウイちゃんに…





シリーズを総括する巻ではないようです。
講談社版「日本の歴史」シリーズの「締め」を飾る1冊。 本シリーズは、日本史研究を専門としない者…





「自分は命が産まれる手伝いをする看護婦だ。だから、命を簡単に懸ける戦争を決して許さない。命を生み出し、そして育むのに、女たちがどれほどの時間と力を費やすのかを、男は知らない。」(210頁)
ちょうど10年前の2015年、すなわち「戦後70年」に刊行された1冊です。文庫化は2017年、最近…





ニシ女史の鋭い謎解きを楽しむもよし、作品のもつ余韻を楽しむのもまたよし
北村薫氏の絶賛と共に、再び世に出ることになったニシ・アズマ女史。本業はA女学院の先生だが、次々と遭…





「昏れるでもなく、黄昏れぬでもなく、眠れるでもなく眠れぬでもない、そんな白夜になってしまうが、それはどのみち私ひとりの夜で、おふくろには何の関係もないことだ。」(159頁、「闇」)
1976年刊行のこの短編集は野間文芸賞を受賞、作者の「文壇的地位を確立した」として、その履歴に記さ…