特捜班ヴィクトール




地位は低いが腕は確かな特捜班のヴィクトール刑事。彼はリュパン逮捕に生涯を賭けている。国防債券盗難に端を発し、ヴィクトールはリュパンを名乗る男に迫る。初期の様な怪盗物と推理が楽しめる後期の佳作。
リュパンものの長編第十五作目。 今回は警視庁の特捜班ヴィクトールが実質的な主人公。彼の上司は警…

本が好き! 1級
書評数:1689 件
得票数:37723 票
神奈川県に住むサラリーマン(技術者)でしたが24年2月に会社を退職して今は無職です。
読書歴は大学の頃に遡ります。粗筋や感想をメモするようになりましたのはここ10年程ですので、若い頃に読んだ作品を再読した投稿が多いです。元々海外純文学と推理小説、そして海外の歴史小説が自分の好きな分野でした。しかし、最近は、文明論、科学ノンフィクション、音楽などにも興味が広がってきました。投稿するからには評価出来ない作品もきっちりと読もうと心掛けています。どうかよろしくお願い致します。




地位は低いが腕は確かな特捜班のヴィクトール刑事。彼はリュパン逮捕に生涯を賭けている。国防債券盗難に端を発し、ヴィクトールはリュパンを名乗る男に迫る。初期の様な怪盗物と推理が楽しめる後期の佳作。
リュパンものの長編第十五作目。 今回は警視庁の特捜班ヴィクトールが実質的な主人公。彼の上司は警…




エルルモン侯爵の失われた遺産を横盗りしようと企むリュパンの許に金髪の美女が家を間違えて訪ねて来た。彼女はエルルモン侯爵の私生児である。それをきっかけにリュパンは、謎の遺産をめぐり、警察、悪党と闘う。
リュパン・シリーズの長編、第十四作目。 冒頭は、15年前のオーベルニュのボルニクの城館での悲劇…


深夜、リュパンことラウールの許を訪ねて来た若い女性カトリーヌは、ある相談事があるという。だが調度その時、彼女の家のバール・イ・ヴァ荘で殺人事件が起きた、と電話がかかってくる。
リュパン・シリーズの長編、第十三作目。この長編もここ3作登場のベシゥー刑事と組んでの事件解決をする。…


パリで美女がふたり誘拐された。彼女らは無事に解放され、又は脱出でき、監禁されかけた家はどうやらメラマール伯爵邸だとわかるが、この伯爵家には暗い過去があった。航海士デンヌリに化けたリュパンがこの謎に挑む
アルセーヌ・リュパンの長編、第十二作目。 今回のリュパンは、世界一周を終えて帰国した航海士ジャ…




若かりし頃のルパンは、イギリス人ジム・バーネットを名乗りパリで探偵社を開業していた。警察と組み、事件をただで請け負うのだが、そこはルパン、どの事件でもちゃっかり実入りを得ている。
「怪盗紳士リュパン」 、 「リュパンの告白」 、 「八点鍾」 に続く四つ目の短編集。八点鍾は侯爵と…




街でみかけた緑の目の令嬢。子供にお菓子を与えて喜ぶ天使のような姿と裏腹に、リュパンはその日の晩の列車強盗の賊に彼女が加わっているのも見かける。果たして彼女は善女なのか、悪党なのか?
アルセーヌ・リュパンの長編第十一作目。 前作の 「カリオストロ伯爵夫人」 はリュパン最初の(大…



日本のアニメでもお馴染みのカリオストロ伯爵夫人が登場する作品。リュパンの最初の冒険で25年後に伝記作者の「私」がやっと公開を許されたものとされる。恋と冒険をめぐる典型的なリュパンもの長編である。
アルセーヌ・リュパンの長編第十作目。 題名は、日本のアニメ「ルパン三世」でもおなじみの名である…





ルパンらしき人物レジーヌ公爵が、人妻で抑圧的な生活を送らされていたオルタンスを救い出し、ふたりで3か月の冒険を楽しむと言う作品。水準にばらつきはあるが、トリックに優れた短編も多々ある。
ルパンものの短編集三作目。長編 「虎の牙」 に続いて執筆された作品である。本書は最初の事件の関係者で…


コスモ・モーニントンと言う莫大な財産の持主が急死した。相続人たる彼の親族は皆行方不明で、警察もまたリュパンことペレンナも彼らを追っていた。相続人をめぐり、事件は二転三転する。
アルセーヌ・リュパンの長編第九作目。 リュパンものの長編は、第六作の 「オヌルカン城の謎」 か…





共同執筆を含め、ルブランが書いた三つの戯曲が載っている。また最後にはルパン書籍に関する研究、書誌一覧などもあり、ルパン・ファンの必携書。
執筆順で行くと本書に載る三つの戯曲のうちのひとつ「アルセーヌ・ルパンの帰還」は、 「棺桶島」 に続く…


不気味な伝説を持つ棺桶島とも呼ばれるサレック島。ベロニックは14年前に死んだとされる父と息子がこの島で生きていると聞き訪ねて行ったが、ちょうどその時に、息子と思しき少年が、父を殺すのを目撃した。
アルセーヌ・ルパンものの長編第八作目。 今回も前作に続きルパンの登場は後半からで、本書の実質的…



傷痍軍人パトリスはあるきっかけで、病院で世話になった看護師コラリーの夫が殺された事件の捜査に携わった。事件を調べていくと赤の他人の筈のふたりに知られざる縁があることがわかった。
アルセーヌ・リュパンものの長編第七作目。 今回のリュパンの登場は後半からで、本書の実質的主人公…




主人公ポールは、旅先で知り合った女性と結婚するが、彼女は父の仇の娘だと知った。第一次世界大戦前夜、彼は新妻を捨てて応召する。リュパンはチョイ役で登場する。
アルセーヌ・リュパンものの長篇第六作目。原題は「砲弾の破片」である。ただリュパン・シリーズと言っても…




リュパンもの二つ目の短編集。怪盗ぶりを発揮するよりは、名探偵顔負けの推理力を示し、事件を解決する内容の方が多い。推理小説としてもトリックの優れた作品群である。
「怪盗紳士リュパン」 に続くアルセーヌ・リュパン・シリーズの第二短編集。八つの短編が収められている…





今回は、リュパンの何時もの盗みに端を発し、政界に絡む陰謀を解決する異色の冒険。ドーブレック代議士は、いかにも悪徳政治家じみているが、リュパン・シリーズ中、最も「有能」な好敵手ぶりを発揮する。
リュパン・シリーズの長篇五作目( 「813」 と 「続813」 を合わせてひとつの長篇と考えた場合)…




ケッセルバックと言う大金持ちがある秘密を抱えたまま殺された。ルパンは、その秘密に迫ろうとするが、それはドイツ・フランスと言う二大国の国家関係に関する大がかりなものだったことが明らかになる。
「813」 の続編。 ケッセルバックという大金持ちがパリのホテルで殺された。彼はある重大な秘密の…



金持ちのケッセルバックが遺した物品に813の暗号があった。これが何を意味するのか?悪人とリュパンが死闘を繰り広げるが、かなり複雑な筋書きである。
アルセーヌ・ルパン、長篇4作目。本書は新潮文庫の一冊でこちらはルパンと訳しているので、そのように呼ぶ…



前半はルルーの名作「黄色い部屋の謎」に対抗する密室ミステリ。しかし、これがすぐに少年探偵イジドールとリュパンの対決、果ては王家に絡む宝の謎と、目まぐるしく主題が変わってゆく。
リュパンものの長編・第三作目。 深夜のジェーヴル伯の屋敷で物音に目覚めた伯の姪レーモンド・ド・…


金持ちで骨董品収集家のマルタンの田舎の別荘にリュパンの予告状が舞い込む。マルタンは娘の婚約者シャルムラース公爵とリュパンに挑戦をするが、・・・。
リュパンシリーズの3冊目。長篇では2冊目となる。 本書は戯曲を小説化したもので、場面は大きく三…





奇抜な書き出しの短編集の後に続く長編は、言わずと知れたイギリスの名探偵との対決である。ルブランは、優れたホームズもののパスティーシュを書いている。
アルセーヌ・リュパン・シリーズの長編第一作は、名探偵シャーロック・ホームズとの対決である。自分はこの…