沖縄のもあい大研究: 模合をめぐるお金、助け合い、親睦の人類学




「もあい」とは「模合」と書き、沖縄では誰もが知っている「慣習」であると、この本に書かれています。「もあいはユイマール」であるともいわれ、これは「相互扶助」を意味するとも書いています。一体何なのか?
「もあい」とは、「ただの飲み会」だともいわれているが「グループのメンバーは、決まった間隔で(たとえば…

本が好き! 1級
書評数:778 件
得票数:15468 票
後期高齢者の立場から読んだ本を取り上げます。主な興味は、保健・医療・介護の分野ですが、他の分野も少しは読みます。でも、寄る年波には勝てず、スローペースです。画像は、誕生月の花「紫陽花」で、「七変化」ともいいます。ようやく、700冊を達成しました。




「もあい」とは「模合」と書き、沖縄では誰もが知っている「慣習」であると、この本に書かれています。「もあいはユイマール」であるともいわれ、これは「相互扶助」を意味するとも書いています。一体何なのか?
「もあい」とは、「ただの飲み会」だともいわれているが「グループのメンバーは、決まった間隔で(たとえば…



ある調査結果によれば「一番望ましいのは自宅」と答えた人が、第一位であったそうです。それほど在宅死は、魅力的に映るようですが、30年以上介護現場に携わってきた筆者には、そうではないとも思うといいます。
85歳を過ぎると4割、90歳を過ぎると6割、95歳を過ぎると8割の人が認知症になるとされています。こ…




今50万種の昆虫が、絶滅の危機に瀕しているという事実を示し、その原因、人類の生活に及ぼす影響、そして昆虫と人類との理想的な共生社会を提言しています。あくまでも、ジャーナリストの目線から見たものですが。
この本の原作者は、英国の新聞「ザ・ガーディアン」の環境問題担当記者であり、筆者の最初の著書として、2…



「絶対の権力があるとすれば、嘘はいらないであろう。何でも思い通りにできるのだから。」と筆者はいいます。そして、国際政治では意外に嘘は使われない、だから、嘘を研究するなら国内政治の方が良いのだそうです。
古来から、人類のみならず、動物は嘘をつきながら、生き永らえてきたという、実も蓋もない話からこの本は書…



永らく国語辞典の企画や編集にも携わってきた筆者が、これまでに関わった、仕事を通じて得た、ことばの森から切り出してきた数多くの「笑い」の名表現を収録した本です。
全部で15章からなっているこの本は、筆者がこれまでに読んだ本から、それぞれのテーマに合わせて抜萃し、…




これまで、多くの人が、読み、そして書いてきた『歎異抄』の原文を、新しい目で読み、夢中になって、すべてを訳してしまったのが、この本です。とてつもなく面白く、また、納得のいく現代(意)訳になっています。
この十年ほど、著者は熱心に、親鸞(シンラン)を読み、最初はびっくりし、それから考えこんでしまいます。…




豆腐の誕生から、それがどのように受容され、今に至ったかを、日本各地の料理法や、派生食品などを含め、その食文化を総合的に描き出している本です。
豆腐は、もともと中国で発明され、アジアで広く食されているうえに、近年では欧米でも愛好者が増えており、…




生誕100年を迎えた、安部公房の特集です。
安部公房は、1993年に68歳で亡くなりましたから、今年で、没後31年になります。その間に、真知夫人…



昆虫・植物写真家である筆者が、世界各地の秘境を訪れて、珍しい昆虫や植物の撮影をしながら、その地域の食文化を豊富な写真とともに綴った、エッセイ集です。
この本に取り上げている、国や地域とそこで食べられている物とは? 次の20件です。 1.香料諸島…




「中東政治研究の最前線」シリーズの第5巻として刊行された本書は、この地域にある「絶対君主制」の国である8か国について、その政治体制、市民社会、内政、議会、安全保障、外交などについて述べています。
現在、世界には君主が国家制度の中で、その地位を有している国は、45か国あるそうですが、その中にはコモ…



ともに、早稲田大学法学部を卒業後、前者は弁護士として、所属弁護士7人を抱える法律事務所長として活躍し、後者は、証券会社に勤務して40年、退職後は、ライターとして、数点の出版に携わっているのだそうです。
この本は、一般人である著者の一人が、事例として挙げた〈有名な事件、疑問に思った小さな法律的質問の事例…




今回の新型コロナウィルス感染症パンデミックに際し、現代の歴史家たちが、感染症流行がいかに甚大な影響を及ぼしたを実感し、これらを歴史的に考える際の一助になることを願って、この本が刊行されたとのことです。
表題から、医学史・公衆衛生史関係の本かと思って、読んで見ましたら、完全に歴史の研究者・教育者が書いた…




第二次世界大戦は、1939年9月に始まった、ドイツ軍のポーランド侵攻が「発火点」と言われていますが、2022年2月に始まった、ロシア軍のウクライナ侵攻は、第二次世界大戦の勃発を想起させるというのです。
「現在のロシア軍によるウクライナ侵攻に対し、ポーランドが隣国ウクライナへの支援をさまざまな形で行う理…




12年後の中国はどうなっているのかを、元中国大使が書いた、習近平統治下の中国の現状と近未来予想像です。その時分には、習近平は、82歳になっているそうですが、私は、多分生きていないだろうなぁ。
この本は、新潮社の会員制国際情報サイト『フォーサイト』に連載したものを、大幅に加筆修正しものだそうで…



隣町で、20年前から、開業している内視鏡専門のクリニックの院長が書いた、実践的な老化、中でも脳の老化防止をテーマに書いた本です。
序章から、第5章まで、それぞれの章のまとめを簡潔にしてあるので、それらを引用します。 序 章 …




アメリカ人の絵本作家の本を、村上春樹が訳した、世界的ベストセラーということで読んで見ました。
表紙には、はっぱを茂らせた大きな木から、落ちてきた真っ赤な少し歪なリンゴのような実を、小さな子供が受…





本書は、1940年から46年にかけて、フランスに滞在し、第二次世界大戦が始まってからも、脱出せずにフランスに留まった日本人たちを追跡し、戦争と個人との関係を描こうとした歴史ドキュメンタリーの労作です。
表紙の写真は、全く別の事柄を調べていた筆者が、ロンドンにある帝国戦争博物館の写真資料室で、偶然見つけ…



「ロシアが戦いをやめれば、戦争は終わる。ウクライナが戦いをやめれば、ウクライナがなくなる」という言葉があるそうですが、この戦争が終わるとすればどのような道があるのかを考えるのが、本書の目的のようです。
本書は、四名の筆者によって、分担執筆されています。その現職は、それぞれ、高橋杉雄が防衛省防衛研究所防…




副題にある「波瀾万丈 おしどり夫婦」とは、何を指しているのか。帯には、~癇癪もちで甘ったれ、筆が乗ると奇声をあげる「夫」/子供をおんぶしたまま小説を書いた しっかり者の「妻」~とありますが、さて・・・
表紙の裏側に、夫婦の軌跡が書かれていて、要約すると次の通りです。 1927年 吉村昭誕生、28…




この本のテーマは、「地図で戦争の時代を読む」ことと、「戦争の時代の地図を読む」ことの二つだそうです。そして、地図を通じて「戦争の時代」を俯瞰してみると、実にいろいろなものが見えてくると筆者は言います。
この本に出てくる地図は、国内はもとより、朝鮮、台湾、満州さらに「大東亜共栄圏」や北方領土、ポーランド…