グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉





物語の登場人物は機械仕掛けの神の夢を見るか?
艦隊これくしょんというブラウザゲームがある。端的に言うと軍艦を擬人化した「艦娘(かんむす)」という女…

本が好き! 1級
書評数:64 件
得票数:486 票
語彙が少なく、稚拙な書評ですが、どうぞよろしくお願いします。
思うところありまして再開することにしました。





物語の登場人物は機械仕掛けの神の夢を見るか?
艦隊これくしょんというブラウザゲームがある。端的に言うと軍艦を擬人化した「艦娘(かんむす)」という女…




他人を理解するというエゴ
読後、私はまず思ったことは「他者を理解する」ということの難しさについてである。 結局我々が他人と接…





なにをしてもひとりぼっち
自由律の俳人、尾崎放哉を主人公にし、彼の最後の小豆島での生活を描いた小説。 放哉は酒乱家でそれ…




どう語ればよいものか
どう語っていいのか、僕は非常に悩んでいる。というのも、読後「面白かった」という言葉が口をついて出てき…



世代差のその先に……
おそらく誰しも「年齢」という記号で自分を見られ、苦々しく思った経験があるのではないか。「最近の若者は…





他人事の中にあるもの
実に面白い小説だった。中東の戦地から東京に密入国してきた青年が主人公の物語である。彼は様々な人と出会…




理想郷まで何マイル?
所謂ディストピア小説を読むとき、私は自分の現実がそのディストピアからどれだけ離れているのか、或いはど…





百年後、人類がまだ笑っていたら、私はきっとうれしい
SF作家ヴォネガットの最後のエッセイ集。 どの章も実にユーモラスだが、社会への確かなアプローチがあ…





確かな速度で、言葉を紡ごう
今の世の流れは、常に直列である。昔は知らず、彼が物心ついてからこのかた、世の中はずっと直列を支持す…





初恋が熱を保ったままに人生を駆け抜けるのならば、それがどれだけ幸せなことであろう。甘い哀愍と苦い忘我は耐え難き孤独の道の標になる。きっと僕らはこの物語を幻想と知りつつ短い命の中でそれを求めている。





グルメと、その周辺。
何よりも速度がいい。 ハンバーガショップで十分で頬張るハンバーガーや高級レストランで三、四時間も前…



猪瀬さんは悪人です。
タイトルはずっと言ってみたかった洒落。 「井伏さんは悪人です」は太宰治が昭和二十三年に山崎富栄…





神などいない、そんなことはとっくに知ってる。
第119回(1998年 上半期)芥川賞受賞作。 少し余談になるかもしれないが、ザビエルが日本に…





流れと行間と会話を読む。
本作『夏の流れ』は1967年の第56回芥川賞の受賞作。 主人公は死刑を執行する刑務官の日常を描…



個人としての川上弘美。カフカ的作家としての川上弘美。
本作『蛇を踏む』は1996年上半期の第115回芥川賞受賞作。 まず断っておく。僕は川上弘美…





生活がいつか光満ちることを願って……。
※芥川賞受賞作を中心に今後は読んでいこうと思います。(ほかも読みます) 本作『忍ぶ川』は19…



「美少女クラスメートの正体は?」古典的ながらきれいにまとまった作品
面白かったなぁ。家族関係というのが本当に意識されてくるのって思春期のころなんだよな。大人は万能ではな…




老人としての生き方と老いの境地
以前、斎藤孝の本を読んで、「最近の老人は若作りをしている。自分に老いの自覚が足りない。そのわりに内田…





どこまでも豊かな伝記小説。
これは一概には言えないかもしれないが、本を読む際にその文章からその文章を紡いだ作者を想像しながら読む…



生きにくい人って精神の奥底では子供が眠っているような気がする。だからこそ、変にまっすぐでいいとこ取りのできない大人になってしまうんだろうな……。そういう純粋すぎる人間の物語。