ー少女期の終わりにー

「アリスお願い」（岩舘真理子著）を再読しました。 物語はバブルによる再開発が始まろうとして居る…

未だ続く狂気の「鷲巣麻雀」の夜

「アカギ31巻」（福本伸行著）より 鷲巣麻雀にて、配牌だけで「国士無双」を揃えた鷲巣はアカギに…

大塚英志による、終わらない大正モダニズム。

この物語は大正モダニズムを代表する画家であり、イラストレーターであった竹久夢二を狂言回しとして、彼の…

異才！倉田江美の初期作品集

本作は孤高の少女漫画家、倉多江美の短編集です。作品としてはデビューから間もない頃に書かれた作品を集め…

「悪とは何か？」天才ストーリーテラー遠藤淑子のテーマの集大成

「ピーチツアー」（遠藤淑子：祥伝社）を再読しました。 この物語と直接の関係は無いのですが、２月…

『僕』はいつから『わたし』になるのか？

この作品は「至高聖所」で芥川賞を受賞した松村栄子女史のデビュー作です。 この小説の中で４歳の頃…

さて、何処までロスチャイルドの陰謀で世界は動いているか？資本主義と貨幣論の原点から考察してみます。

先日、FB の友人から、ユダヤ金融資本が何故世界的ネットワークを築いたか？と問われたので僕はこの問い…

壊れていく行く日常。だけどそれでも「恋」と呼びたかった。

この本の帯に描かれたキャッチコピーは「それでも恋と呼びたかった」です。 物語は、ヒロインの十和…

文化人類学の古典にして、未来社会論。

以下、本文より抜粋。 ー文明の発端となる商品生産の段階は…、(一)金属貨幣、それとともに貨幣資…

悟りに至った「聖者」では無く、一人の人間としての懊悩に満ちた釈迦を追求した本です。

仏教に対して知識のある方には有名な話ですが、釈迦は自分の子に羅睺羅（らごら、ラーフラ）という日食を起…

宮沢賢治や石橋湛山に比肩する、偉大な法華教者にして社会活動家の「街宣の記録」を綴った本です。

本題の「妹尾義郎」という社会活動家は、僕が現在知る限りでは戦前・戦中の国家主義と結びついた日蓮宗系新…

美しい少女の姿をした「ニコ」とは何者なのか？そして、病んでいるのは「私達」なのか？それとも「社会」なのか？大きな「問いかけ」の残る傑作SFマンガです。

タカハシマコはあまり世間には知られていない少女マンガ家ですが、マニア受けする様々なジャンルの作品を描…

共産主義まではどうか知らないが、マルクスの「経済学」は現代社会の諸問題を考察する社会科学として、未だに価値があると思います。

内容はマルクス経済学の入門的な論考から、鳥居伸好氏（中央大学教授）の「現代社会における貧困化問題」等…

この記事を掲載した、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」も随分「ハイカラ」になりましたね（笑）

４月１７日（金）の、しんぶん赤旗日刊紙の学問・文化欄で興味深い記事が掲載されていました。 内容…

バナナや宵子の父では無い。吉本隆明はやはり「吉本隆明」だと思う。

「ぼくが真実を口にするとほとんど全世界を凍らせるだろうという妄想によって　ぼくは廃人であるそうだ　」…

歴史とは「勝者のご都合主義」によってのみ作られている。

上記の評論集は評論家、福田和也のデビュー作であり、内容はナチスドイツの占領支配を歓迎して迎えたフラン…

大塚英志は自身の８０年代を「多重人格探偵サイコを書く事で終わらせた」らしいが、段階Jrの僕は「自身の９０年代」を未だ終わらせてはいない。

「多重人格探偵サイコ」（角川スニーカー文庫：1998年） ー大塚英志ーの後書きより、「僕のこの…

イデオロギーとしての「マルクス主義」では無く、社会科学としての「マルクス経済学」とは何だったのか？

マルクス経済学の泰斗である、宇野弘蔵氏のこの著書では岩波文庫で全８巻に及ぶマルクスの「資本論」の最も…

ルーペで「人の醜い部分」を観察し描ききった漫画

本作の一篇「続・会話より抜粋」 喫茶店でカップルがお茶を飲んでいる。 男「どうしたの？元気な…

人間とは何か？そして「何者」であるのか？

ーシンイチ「道で出会って知り合いになった生き物が、ある日突然死んでいた。そんな時、なんで悲しくなるん…