王の逃亡―小説フランス革命〈7〉



歴史的に有名なフランス国王の逃走劇「ヴァレンヌ事件」をとりあげた巻でした。池田理代子の漫画「ベルサイユのばら」でもおなじみのスェーデンの貴公子フェルゼンも登場しています。イメージは異なりますが・・。
国王ルイ16世と王妃マリー・アントワネットの逃亡劇の筋立てを描いたのはスェーデン貴族のフェルセン伯爵…

本が好き! 1級
書評数:131 件
得票数:1186 票
還暦を過ぎたオヤジです。まだしばらく仕事は現役です。ガバナンスに絡んだ仕事をしています。駅伝と柔道が大好きで、映画と読書も楽しんでいます。読書は、塩野七生と司馬遼太郎の著作が特に好きです。本屋大賞や直木賞受賞作等もよく読みます。洋物ではリスベット・サランデルが主人公の「ミレニアムシリーズ」等が好みです。



歴史的に有名なフランス国王の逃走劇「ヴァレンヌ事件」をとりあげた巻でした。池田理代子の漫画「ベルサイユのばら」でもおなじみのスェーデンの貴公子フェルゼンも登場しています。イメージは異なりますが・・。
国王ルイ16世と王妃マリー・アントワネットの逃亡劇の筋立てを描いたのはスェーデン貴族のフェルセン伯爵…




現代よりもっと過酷だった、中世ヨーロッパにおけるキリスト教社会に及ぼすイスラム教の人びと(=サラセン人)の脅威と十字軍の意義と役割について学べます。
サラセン人の海賊の支配下にはいった地中海を舞台にパクスなき衝撃的な世界を描く問題作の第2巻目です。 …

この2巻の途中で、主役のタスキが吉田松陰から高杉晋作に渡ります。松陰は160ページのところで死刑になってしまいます。斬首でした。
牢獄での吉田松陰の恋のエピソードについては、この第二巻では数行にしか触れられていませんが、古川薫氏が…




人間は歩きながら考える葦である??? 司馬遼太郎氏は、この「世に棲む日々」を書いていた頃、吉田松陰の旅好きに触発されたように「街道をゆく」シリーズの執筆を始めています。
吉田寅次郎(松陰)は藩校明倫館の山鹿兵法の教授なのですが、20歳になってからは、ひたすら歩いています…



聖職者のあり方について賛否両論がかまびすしく対立する中、フランス革命の前半の大立役者で、革命のライオンと異名をとった巨星ミラボーが亡くなってしまいます。そして混乱にさらなる拍車がかかっていきます。
聖職者民事基本法をめぐり、賛成派と反対派が激しく対立し、フランスはシスマ(教会大分裂)の危機に直面し…

イタリアの統一を、父である法王アレッサンドロ六世の威信とフランス王ルイ12世の軍事力を背景に夢見た野心家で、マキャベリの君主論のモデルになったチェーザレ(カエサル)・ボルジアの物語です。
チェーザレとは、ラテン語のカエサルのイタリア語です。 チェーザレ・ボルジアは、自らをそのユリウ…




メディチ家の存亡を中心にフィレンツェ共和国の歴史をフィレンツェ史を書いているマキアヴェッリを狂言回しにして描く塩野七生の筆の冴え!
最近は、佐藤賢一の「小説フランス革命」と「歴史でもなく、伝記でもなく、小説でもなく、しかし同時にその…




イスラム教徒=サラセン人の跋扈する地中海で恐れおののくキリスト教徒=フランク人(西ローマ帝国)の構図
シリア、イラクにまたがるイスラム国の台頭や欧州各地に広がるテロの脅威のニュースが新聞を賑わす今日この…




これで1つの物語として読めるのですが、短編連作集の1つの短編のような感じなのです。 短編は短編として1つの物語を描くのですが、その中にもう1つ大きな時間軸の物語が形作られていくって感じがしました。
池井戸潤の村上春樹化が気になります。 これを読むと、次作(今秋刊行予定の「下町ロケット ヤタガ…



お酒好きの若き女性起業家の沖縄でのラム酒造りのお話
原田マハの「沖縄モノ」を初めて読みました。 知らなかったのですが、彼女の小説は大雑把に大きく分…




諸行無常の中、春の夜の夢のように、ナポレオンによって消滅させられ1000年の幕を閉じたヴェネツイァ共和国
著者塩野七生が言います。 「イエス・キリストは、その短い生涯の中で、いくつかの洞察に富んだ言葉…



いよいよ、議会の主役の座を巡って、大物役者たちの虚々実々の駆け引きが始まります。
オーストリア領を見据える国境地帯の軍事基地のひとつであるナンシーで起こった給与増額不徹底から巻き起こ…




ポルトガル主導の大航海時代の幕開けによって、それまで交易ルートを独占していたドル箱商品胡椒ビジネスがピンチに・・・、時代の流れに盛者必衰の理の無常を感じる巻でした。
ヴェネツィア共和国の一千年を描いた「海の都の物語」も6巻中5巻まで読了しました。 大航海時代の…



多くの若者が断頭台の露と消えたフランス革命を生き抜き、その後、第一帝政、復古王政、七月王政までの政治家で外交官になる若き日のタレーランが登場します。大物の片鱗が垣間見えます。
この小説フランス革命4巻から、いよいよ足が悪いタレイランが登場してきます。この人は聖職者代表の第一身…

前半は交易国ヴェネツィアの通商を脅かすオスマントルコに対する外交、海軍などの政策について、後半は聖地エルサレムへの巡礼観光ツァーで大活躍のヴェネツィアの意外な顔が紹介されていました。
まことに結構な読物でした。 2部構成になっていました。 前半は、「宿敵オスマントルコ」 …





塩野七生の筆がリズミカルに読者を誘う、二人の天才武将カルタゴのハンニバル45歳対ローマのスキピオ33歳の直接対決@アフリカのザマの会戦、BC202!
この3~5巻のハンニバル戦記(上中下)のいよいよ最終巻です。 簡単におさらいします。 3…




1877年の2月15日に始まって9月24日の西郷の城山での自刃で終結した7ヶ月余りの内乱である西南の役が勃発しました。この八巻から十巻に渡って綿密にその戦いが描かれます。まずは「高瀬の会戦」です。
いよいよ西南の役が始まりました。 1877年の2月15日に始まって9月24日の西郷の城山での自…



この三巻で、物語の語り部としてスポットライトを浴びたのは、恋人リュシュルの前でいい格好を決めたかった弁護士のデムーラン! 著者佐藤賢一が、デムーランに成りきってバスティーユ陥落の物語を推し進めます。
この小説は、もちろんフランス革命を描いたものですが、局面局面で、主役というか語り部が変わります。 …




新宿中村屋のインドカリーの創始者で、大東亜共栄圏構想の下インド独立運動に生涯を捧げた帰化インド人・ラース・ビハリー・ボースの波乱万丈の物語
私は、新宿中村屋のインドカリーが好きです。 仕事関連の役研修会が新宿にある会場で開催されることが年に…




4つの海の共和国の栄枯盛衰物語は生き残った二大大国ジェノヴァとヴェネツイアの争いに・・・
イタリアの国旗は緑と白と赤の三色旗です。 海上の旗は少し違います。真ん中の白の部分に4つの紋章が描か…