壬申の乱と関ヶ原の戦い――なぜ同じ場所で戦われたのか




関東という言葉の語源に納得させられ、昔は、関東と関西の境界線が意外と西寄りだったことが理解できました。そしてその境界線で歴史上の大きな天下分け目の戦いが三度も行なわれていたのです。
一般に「谷」という字のつく人名、地名は関西では「たに」と呼ばれ、関東では「や」と呼ばれるようです。渋…

本が好き! 1級
書評数:131 件
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還暦を過ぎたオヤジです。まだしばらく仕事は現役です。ガバナンスに絡んだ仕事をしています。駅伝と柔道が大好きで、映画と読書も楽しんでいます。読書は、塩野七生と司馬遼太郎の著作が特に好きです。本屋大賞や直木賞受賞作等もよく読みます。洋物ではリスベット・サランデルが主人公の「ミレニアムシリーズ」等が好みです。




関東という言葉の語源に納得させられ、昔は、関東と関西の境界線が意外と西寄りだったことが理解できました。そしてその境界線で歴史上の大きな天下分け目の戦いが三度も行なわれていたのです。
一般に「谷」という字のつく人名、地名は関西では「たに」と呼ばれ、関東では「や」と呼ばれるようです。渋…




魚と女だけでなく、男・佐治敬三からもモテモテの開高健の「夏の闇」を司馬遼太郎氏も瀬戸内晴美氏も彼の作品の最高傑作だと絶賛していました。是非読んでみたいと思わされました。
サントリーのCMで私の好きなのは、石川さゆりが1990年に歌った「ウィスキーはお好きでしょ」です。作…




エキセントリックな吉田茂像を浮かびあがらせる数々のエピソードが印象的でした。強烈な個性と驚くべき強運のこの男に、存亡の危機にあった日本は救われたのかもしれません。「人の行く裏に道あり花の山」・・・。
私にとっての萩原健一の遺作は、NHKで放映された「どこにもない国」の中で、彼が演じた吉田茂役だと思っ…




呉の参謀・盧植の「天下三分の計」というグランドデザインの下、漁夫の利を得たのが劉備でした。曹操が漢中制覇を達成しますが、彼の油断に乗じて、蜀という難攻不落の地から漢中を奪還して三強の一角を占めました。
赤壁の戦い終結後、曹操の勢力が後退し、孫権陣営は赤壁の戦い勝利に貢献した周瑜を北上させ荊州で、曹操軍…




佐治敬三と開高健というサントリーの二代目社長とサントリーの前身壽屋の広告部の社員で後に芥川賞作家になる二人の、不思議な友情のエピソードの数々が語られていました。
サントリーのビール事業進出に佐治敬三が乗り出したのは1963年でした。 ビール大手三社(キリン…




魏と呉の「赤壁の戦い」をきっかけにいよいよ三国時代の幕開けです。呉の魯粛の三国鼎立のビジョンに上手く乗っかって漁夫の利を得たのが、軍師・諸葛孔明を得た劉備でした。
5巻で描かれましたが、曹操が頭角を現した曹操と袁紹との「官渡の戦い」が「天下分け目の戦い」でした。 …




昔の偉い人は養子が多かったようです。吉田茂の妻・雪子は大久保利通の次男で牧野家の養子となった牧野伸顕の娘です。そして吉田茂自身も養子だったということからこの著作はエピソード満載の読物になっていました。
ワンマン宰相として名を馳せた吉田茂は、1951年9月8日のサンフランシスコ講和条約をアメリカ合衆国と…



当時、日本の領土だった台湾に生まれた安藤百福が、日本でチキンラーメンを誕生させるまでの波乱万丈のエピソードが詰まっていました。ドラマ「まんぷく」では描かれなかった事も多く、事実は小説より奇なりでした。
この「私の履歴書」には家族写真が掲載されていて、妻・仁子(まさこ、ドラマ「まんぷく」の立花福子のモデ…




戦後の混迷期を乗り切って日本を「所得倍増」の大船に乗せた「危機の宰相」こと池田勇人を陰で支えた下村治と田村敏雄の物語を当時新進気鋭だったノンフィクション作家沢木耕太郎が活写していました。
沢木耕太郎氏の著作では珍しい、政治家の伝記であり経済読本の様相の濃い読み物になっていました。 …




曹丕の妻となる絶世の美女・甄宓(しんふく)が登場していましたが、三国志の後半の主役格となる、司馬懿(司馬仲達)や司馬懿のライバル諸葛孔明もまだ登場していません。
蜀の諸葛孔明と並び立つ魏の名軍師荀彧が一族を引き連れて曹操の下へやってきます。 荀彧は敗れ去っ…




チキンラーメンの女房 実録安藤仁子で描かれた、安藤仁子(ドラマでは福子)のお母さん(ドラマでは鈴)ですが、NHK朝ドラの松阪慶子の演じる母・鈴のイメージがかなり違っていました!
NHK朝ドラの「まんぷく」はコンスタントに視聴率20%超えで絶好調でしたね。平均視聴率21.4%でし…




カエサルの殺害後に公開された彼の遺書には、遠縁の若者オクタビアヌスが後継者に指名されていました。ローマの有力者達の反応は、「オクタビアヌス、Who?」でしたが、カエサルの炯眼に狂いはありませんでした!
首都ローマに戻ってきたカエサルは、国家の大改革に乗り出していきます。政治や社会のあらゆる方面に及んだ…



時代の荒波に翻弄されたウィスキー製造事業を成功に導いた「やってみなはれ」精神に感心しました!
上巻では米穀商の鳥井忠兵衛の次男の鳥井信治郎が、小西儀助商店(現在の接着剤製造のコニシ)への丁稚奉公…




宿敵ポンペイウスを破り、彼の地盤を自分の地盤に変えたカエサルは、ローマを束ねる意思決定機関を元老院制から自ら独裁官となって帝政に変えます。彼が暗殺されたのは、精力的に改革に着手した時でした。
「 賽 は投げられた」とか、後日の「ブルータス、お前もか」とか、カエサルにはサントリーの広告宣伝部に…



乱世の姦雄・曹操の明の部分と暗の部分が描かれていました。先見の明や行政手腕がみられる一方、徐州の民の大虐殺事件も描かれていました。
奏でる物語の律から逸脱して人名の備忘録のような無味乾燥な枝葉末節に、読書の興味を失いかけた三巻でした…




芥川賞作家開高健と直木賞作家山口瞳を生んだサントリー前身の寿屋の広告・宣伝部の話が印象的だった、昭和の高度経済成長の波に乗ったトリス全盛期の名コピーライター二人によるサントリーの戦前と戦後の物語
以前読んだ、幸田真音の「この日のために」にも書かれていましたが、1944年に「国民酒場」を創設させた…




ポンペイウスを破ったカエサルは、ポンペイウスが逃げ込んで殺されたエジプトの地でクレオパトラに出会います。カエサルは彼女の魅力を愛でますがそれに溺れることはありませんでした。
昔、エリザベス・テイラー演じるクレオパトラの映画を観た時、ユリウス・カエサルとクレオパトラの出会いの…



今や日本から世界のサントリーに飛躍した会社の創業者の明治、大正、昭和の物語
上巻は、日本の実業家、サントリー(現サントリーホールディングス株式会社)の創業者となる鳥井信治郎の幼…




少子高齢化の象徴とも、就職氷河期の生き残りとも表される団塊ジュニア世代といいますか、50歳になったばかりの中学時代同級生だった男女の新しい形の恋愛小説
来年の56年ぶりの東京五輪を目前にして、実に興味深い小説でした。 1964年の東京五輪では、池…




ガリアを制覇して意気揚々のカエサルに元老院は警戒を強め、属州総督の辞任と軍の解散を要求します。追い詰められたカエサルは、軍と共に「賽は投げられた!」とルビコン川を渡って国法を冒してしまいました。
ガリアを平定したカエサルはその大成功ゆえに反発を招き元老院側に立ったポンペイウスとの内乱に突入します…