いくさの底





小さな欺瞞が積み重なった上の大きな欺瞞、それが戦争なのかもしれない 内部に欺瞞を孕んだ冷徹な理詰めの組織、それが軍隊なのかもしれない 戦争と軍隊を凝視し続ける著者の渾身の一作
ビルマ戡定後、重慶軍の遊撃隊から村を守るため、日本軍の警備隊がヤムオイ村に入るところから物語が始まる…

本が好き! 2級
書評数:30 件
得票数:266 票
雑食性です。
感じたこと考えたことをできるだけ率直に真摯に自分の言葉で述べたいと思います。
気分を害された方は申し訳ございません。





小さな欺瞞が積み重なった上の大きな欺瞞、それが戦争なのかもしれない 内部に欺瞞を孕んだ冷徹な理詰めの組織、それが軍隊なのかもしれない 戦争と軍隊を凝視し続ける著者の渾身の一作
ビルマ戡定後、重慶軍の遊撃隊から村を守るため、日本軍の警備隊がヤムオイ村に入るところから物語が始まる…


お説ごもっとも。でも響かない。
著者は先祖が武士で、父親親戚にや有名人がおられ、自身は一流の数学者で、世界を股にかけ活躍される知識人…




「食いたがっているよ、女の体を……」
荒れ地を開墾し、作物を育て、自然から日々の糧を得る。 四季のめぐりと完全に同調した、変化に乏し…





カラッと揚がった悪漢ユーモア小説の衣の中の熱いメッセージ! 読了後には実家の仏壇に手を合わせたくなること必至w! 本作は、戦争を肯定する小説ではもちろんないが、戦争を生きた個人を否定する小説でも、またない
【感想と書評】 もしもこのふやけた平成の世に、帝国陸軍兵士のメンタリティのままに生きるむちゃく…




理性的に非理性的行為を見つめた戦争文学。 日本人の高度な技術力と神秘主義が生み出した護国守護神獣、不沈戦艦武蔵。 巨大で尊くて直視してはならない、何か。 それが我々の心の奥に沈み続ける武蔵の姿なのかも。
1. なぜ武蔵を造ったのか? 2. なぜ武蔵の建造と存在は極秘にされたのか? 3. どうやって造…



英雄でも偉人でもない、無名の人々の生の実相を冷静な筆致で淡々と描く3編の物語。
歴史の大河の中では一滴の水にも満たない、取るに足らない些細な事件を丁寧に切り取って行く。 …




苛酷な自然環境の前で、人間の存在は儚く小さい。 それでも極限状況で生き延びようとあがく男の姿は原初の輝きを放っている。 死と紙一重で薄っぺらな、でも純粋で剥き出しの生の輝きを。
ドラマティックなことは何も起こらない。 歴史の事象から見れば大河の一滴にも満たない、ほんの小さな事…


いいヤクザと悪いヤクザの分かりやすすぎる義理人情物語に、悪徳警官のハードボイルド風味と若い警官の成長譚が加味された物語
映画を観たけど、上早稲と大上が殺された理由が理解できなかったため、原作を読んでみました。 以下、小…


《老練な作家が描く、未熟な作家の自己陶酔と傲慢さ》
【解説もしくはあらすじ】 いまや晩年にさしかかった女流作家の「私」がずっと昔、処女長編「ウォレ…


理不尽な暴力を前にしてフィクションは無力なのだろうか。 それでも我々はフィクションを必要とする。
I: 妻と死別し事故で脚を痛めた不眠症の初老の男「私」が語る、自分と家族と関係者、それぞれの物語…