須賀敦子の方へ
レビュアー:拾得





「没後十年目の命日に墓を詣でた際、彼女に呼びかける言葉を失っていたからだ。いわば亡き須賀さんとの対話が出来なくなっていた。」(356頁)
私が最初に盛んに須賀敦子の本を手にした時は、まだ没後まもない頃だったとはいえ、「須賀敦子のナントカ…
レビュアー:拾得





「没後十年目の命日に墓を詣でた際、彼女に呼びかける言葉を失っていたからだ。いわば亡き須賀さんとの対話が出来なくなっていた。」(356頁)
私が最初に盛んに須賀敦子の本を手にした時は、まだ没後まもない頃だったとはいえ、「須賀敦子のナントカ…
レビュアー:ゆうちゃん





小さなハチにも心(感情ではなく思考/記憶/認識など)があるということを様々な観点から分析した本。著者の研究対象であるハチへの愛情も感じられる。
本書は朝日新聞の書評で知った本である。 まず、題名について扉に日本語版編集部の断り書きがある。…
レビュアー:夏の雨





怖いばかりではない怪談話
第113作めとなるNHK連続テレビ小説(通称 朝ドラ)「ばけばけ」は、 小泉八雲とその妻セツをモ…
レビュアー:塩味ビッテン





新選組を脱退したため篠原泰之進は命を狙われるが、一方、泰之進は師の仇と近藤勇を狙う。この狙い狙われる関係を影踏み鬼になぞらえて、新選組の実情を内部から描く新選組盛衰記になっています。
そもそも寄せ集めの会津藩の草莽の浪士団であった新選組が、禁裏の守護者、京の治安部隊として調停に認め…
レビュアー:ぷるーと



アメリカの北緯42度線上の各地で生まれたり暮らしたりしている者たち、自分の居場所を見出そうとしている者たちの物語。
第一部四十二度線、上下巻合わせての書評です。 この作品では、カメラ・アイ、ニューズリール、伝記…
レビュアー:sumiko




今の世の中、多浪してまで大学に入る価値はあるのだろうか?その答えがこの本の中にあります。
9浪して27歳で早稲田大学に入学した著者が、 多浪経験者はその後どんな人生を歩んいるのか? 浪人経験…
レビュアー:ソネアキラ

この世とあの世のあわい
『光のそこで白くねむる』待川匙著を読む。 上京して10年、帰省しなかった「わたし」。アルバイト…
レビュアー:poppen




大奥から幕府を支えた権力者・松島の実像を浮かび上がらせる一冊
2025年のNHK大河ドラマ『べらぼう』では、冨永愛さん演じる江戸城大奥の権力者、高岳の幕府の裏の権…
レビュアー:Roko




テナント退去の話があって
夫を失くしてから明るくふるまってはいるけれど、やっぱり寂しい気持ちになってしまうことがある江子さん(…
レビュアー:ぱせり

モナ・リザを修復するって!?
モナ・リザこと《ラ・ジョコンド》は、時の経過によって変色をおこしている。酸化して黄ばんだニスがコント…
レビュアー:rodolfo1




名物馬主山王はふとした事から栗栖を会社に迎え、決して自分を裏切るなと命じて新マネージャーとした。栗栖は広中や加奈子、佐木や翔平と競馬を戦うが、山王は病に倒れる。彼の隠し子耕一は山王の馬を受け継ぎ。。。
『第一部 希望』 【一月】ぱっとしない人生を送っていた栗栖栄治は、初詣で凶のおみくじを引き、待…
レビュアー:みんな本や雑誌が大好き!?




橋本健二氏の『新しい階級社会』を読む前に、岸本重陳氏の『中流の幻想』とミロバン・ジラスの『新しい階級』を読みましょう。そして考えましょう。議論すべきは『格差社会の幻想』のほうではないかと?
橋本健二氏の『新しい階級社会 最新データが明かす<格差拡大の果て>』 (講談社現代新書)を読みました…
レビュアー:独醒書屋



大人気の万博マスコット、ミャクミャクの絵本。
大阪・関西万博が終わってしまいましたね。 当初は「つまらない」とかさんざん叩かれていた万博ですが…
レビュアー:爽風上々



元寇として知られる蒙古襲来、やはり日本側の視点からだけでは分からないものがあるようです。
元寇として知られる蒙古襲来ですが、日本側からの視点だけでは見落としや間違いもありそうです。 本書冒…
レビュアー:武藤吐夢




安倍元総理がモデルなのだと思う。リスペクトが強すぎる。総理の死で影武者になった男が代わりに難問に立ち向かうという形式、インバウンドを使った景気対策、大災害、感染病、東京オリンピック。台湾有事。
モデルは安倍元総理だと思われる。いささかリスペクトがすぎるとも思わなくもないが、安倍氏が戦後の総理と…
レビュアー:ef



ジュースキントはこんな作品も書いていたのか~
パトリック・ジュースキントと言えば 『香水』 。読んだのは随分前ですが、大変好きな作品であり、ジュ…
レビュアー:はなとゆめ+猫の本棚



戦火を潜り抜けて、家族が娘と父親2人だけになった。その父親は私にとって何なんだろう。
家族特にスーさんの父親との係わりについて書いたエッセイ。 20年前母親が逝き、今はもうすぐ…
レビュアー:hacker



「わたしは昔から、何かをしろといわれるのがきらいだった。こいつは、この商売では気質上の欠陥ということになる」 主人公の私立探偵アルバート・サムソンの述懐ですが、その通りですね。
アメリカ生まれで、インディアナポリスで育ち、その最も有名な私立探偵アルバート・サムソン・シリーズもイ…
レビュアー:赤井苫人




邪魔なヤツらは皆殺し、底抜け就活ノワール
♣️驚いた。ウェストレイクの『斧』が韓国で映画化されたようだ。監督は『オールド・ボーイ』のパク・チャ…
レビュアー:マーブル

まず犯行がなされ、そのあと解決へ向かっていく手法は、昔よく見たドラマ『刑事コロンボ』や『古畑任三郎』でお馴染みのもの。それらとの類似点、相違点を考えながらの読書となった。
本作品は冒頭で殺人の場面があり、その後過去に戻って、そこに至る経過を描いている。犯人の人柄、犯行を…