青玉楼主人さんの書評





手垢のついたボヴァリー夫人像に染まらず、ほこりを払って目も覚めるようなエンマやシャルルに出会える、フローベールが書いた「テクスト」としての『ボヴァリー夫人』を読むための待望の手引書。
あまりに有名で、作品を読んだことはなくとも、その標題くらいは聞いたことがあるだろう、ギュスターヴ・フ…
投票(26)コメント(3)2016-05-17




深読みの楽しさを思う存分満喫できる本だ。 「塵埃と頭髪」のテーマ、シャルルとエンマの相似性など眼からウロコの指摘がてんこ盛りだ。
サルトルのフローベール論『家の馬鹿息子』に取りかかる前に、蓮實氏のこの大著を紐解いてみたいという誘惑…

存在の耐え得る重さ―「「読む」こととは、必然的に「作品」を読みそびれることを前提とする過酷な体験」だとさ
『ボヴァリー夫人論』蓮實重彦著と 『ボヴァリー夫人』ギュスターヴ・フローベール作 山田爵訳をほぼ同…
この名作も、このへそ曲りの著者にかかると、おそらく誰も読み得ていなかった真実を次々と取り出す魔法の対象となる。
800ページ、6900円という、この持って読むと腱鞘炎になりそうな大冊は、著者の作品の中では読みやす…