サロメ




神を愛し、神に拒絶され、神を殺す人間の物語。
この戯曲の物語自体は、あまりにも有名ですが、元々は新約聖書で語られている、イエス・キリストより洗礼を…

本が好き! 1級
書評数:2382 件
得票数:45627 票
「本職」は、本というより映画です。
本を読んでいても、映画好きの視点から、内容を見ていることが多いようです。




神を愛し、神に拒絶され、神を殺す人間の物語。
この戯曲の物語自体は、あまりにも有名ですが、元々は新約聖書で語られている、イエス・キリストより洗礼を…




子は早く親離れをしないといけませんし、親は早く子離れをしないといけません。
表題作の『鬼子母神(きしもじん)』は、グレートマザー、身勝手な夫(=父、=男)、偏愛される年上の子供…





戦争の砲弾によって、体が真っ二つにされ、とてつもなく残虐で非人間的な「悪半」と、とてつもなくやさしくて同じく非人間的な「善半」に分かれた子爵をめぐる、血みどろの寓話。
「時代は、まさに、冷たい戦争のさなかにあった。はりつめた緊張感、耳に聞こえぬ呵責の声。それらは目に見…





阿修羅像のように多くの顔を持ち、身体は一つのブラッドベリの真髄が味わえる短編集です。
ブラッドベリは、実に色々な種類の物語を綴ってくれます。 SFであったり、恐怖小説であったり、フ…





「サン=テックス」親しみと敬愛を込めて、こう呼びます。
私には、恩師と呼べる(と勝手に思っている)人が二人います。 一人は、黒澤明という私の卒論のテー…




「『生』を生きない者は『死』をも死ねない」(本書収録『朱雀門』より)
本書収録作品のピカイチは『朱雀門』です。 主人公の千夏(ちか)は中学生、好きな先輩がいますが、…





「その当時から、私は文学の素材は人間の幸福ではなく不幸なのであり、作家は禿鷹のように死肉を食らって充分生きてゆけるのだと言う受け入れ難い事実を認識し始めたのだった。」(作者の言、本書あとがきより)
バルガス=リョサは2010年のノーベル賞受賞のスピーチの中で、次のように述べています。 「文学…




こういうタイトルでありながら、結婚式の描写はほとんどありません。兄の結婚式前後の、女の子から少女になる過程のヒロインが生き生きと描かれています。
生涯病魔に苦しめられたカーソン・マッカラーズが発表した小説は、長編が本作を含めて3作、中編が2作、後…




ビジュアル系イタリア作家ディーノ・ブッツアーティが、物語と挿絵を書いた、楽しい本です。
ビジュアル系というと、誤解されるかもしれませんが、私自身の勝手な定義ですと、読んでいて、場面場面の具…




読書会「ホンノワ」がきっかけで、山岸凉子スペシャル・セレクションをずっと読んできましたが、7巻目になっても、『学園のムフフフ』のような新鮮な驚きがあるのですね。
実はずっこけキャラのしとやか美人、がり勉タイプの女の子、というのは山岸凉子の作品に限らず、漫画の世界…





よほど記憶力が良い人でない限り、間違いなく2回読んでしまう本というのは珍しいですよね。
本書には「ファンタジーの練習帳」という素敵な副題がついていますが、ファンタジーとはどういうものかを理…





「わたし達は原子力発電の安全性も解決できぬうちにつっ走ってしまったのです その傲慢さを恥じながらも 今わたし達にできる事は原子力発電の即時停止を実現する事だと思うのです」(『パエトーン』より1988年作)
パエトーンとは、太陽神だけが操れる日輪の馬車に乗り、地上を焼き払う結果を招いた「神に成り代われると思…




「故郷」を持たない南米作家フリオ・コルタサルの幻想的な短編集です。
フリオ・コルタサルは、ラテン・アメリカ文学の中でも、一風変わった存在です。それには、彼の経歴を理解す…




'Reflections in a Golden Eye'...これも印象的なタイトルです。
マッカラーズの作品の登場人物は、みな愛のすれ違い(自覚しているかは別として)に悩む、孤独な人間たちで…




ヴァーノン・サリヴァン原作、ボリス・ヴィアン訳という形で出版された、ボリス・ヴィアン自作自演の偽作です。
本書の「まえがき」でボリス・ヴィアンは、実にもっともらしく、ヴァーノン・サリヴァンというアメリカ人が…



10年以上文筆活動を続けてきた、ボリス・ヴィアンの死後刊行された処女小説(!)というふざけた代物です。
本書に納められている『すりきれた人生』と題された、訳者伊東守男による、ボリス・ヴィアンの評伝は、コン…





ボリス・ヴィアンを初めて読む方には、手ごろな短編集です。
ボリス・ヴィアンの短編集は、生前に二冊、死後に一冊刊行されています。本書は、訳者の長島良三が、それら…





「(本書は)あえて比較するなら、カフカが書いた『不思議の国のアリス』、もしくはルイス・キャロルの手になる『審判』と言ったところだろうか。」(安部公房、本書あとがき『氷の壺から水を飲む』より)
安部公房がルイス・キャロルとカフカ(もちろん、ガルシア=マルケスも)を好きだったことは知られています…





‘The Ballard of the Sad Café’…これも印象的なタイトルです。...........
本書には1951年に発表された『悲しき酒場の唄』と、6篇の短編が収められています。 まず『悲し…





‘The Heart Is a Lonely Hunter’…何と心に残るタイトルでしょう。
本書には、D.キャンフィールドとK.A.ポーターの作品も収録されていますが、ここで取り上げるのは、カ…