B&D (クウネルの本)
この漫画には、小さな「なぜ」がたくさんちりばめられている。そのなぞが、いちいちなんだか、とても素敵だ。
雑誌『クウネル』のページを時折めくったときに、いつも気になっていた漫画なのだが、まとめて読んでみて、…
本が好き! 1級
書評数:62 件
得票数:727 票
小説とか、詩集とか、児童書とか、教科書とか。日々の楽しみとしている、読書についてのよしなしごとを、ブログに綴っています。こちらへはブログからの転載となるので、情報が古い場合があります。ご了承ください。
この漫画には、小さな「なぜ」がたくさんちりばめられている。そのなぞが、いちいちなんだか、とても素敵だ。
雑誌『クウネル』のページを時折めくったときに、いつも気になっていた漫画なのだが、まとめて読んでみて、…
一見「普通の日常」のようなのだが、その「普通の日常」は、ちょっとおかしな振る舞いをする。不思議な魅力に満ちた短篇漫画集。
ナナロク社のtwitterにこの作品のことがツイートされていて、「UFOもさびるのね」「いかんせん海…
世界はいつか滅亡する。ひとは永遠に立ち去る。それでもやはり、日常は続くのである。
「晴れた日に/あなたとふたり/日常を歩いた。」という言葉で、小川三郎は語り始める。日常の使い方が、少…
淡々とした筆致で書かれた詩句を読み進めるほどに、根源的な「怖さ」がじわじわと身のうちにしのびこんでくる。
淡々とした筆致で書かれた詩句が、やわらかく心を撫でる。しかし、その心地よさに気持ちを許してはいけない…
世界のなかに「ある」ものを見つめつづけ、すべてのものごとの中に潜んでいる「詩」を取り出そうとしている。
本屋で詩の棚をながめていて、『無月となのはな』というタイトルが目にとまったとき、それだけで、もうひと…
人間のもつ本質的な「孤独感」を克明に描き出す児童文学。冒頭から「子ども向けの明るい話ではないよ」と思い知らされます。
オーストラリアの作家、ソーニャ・ハートネットが2005年に発表した作品。ハートネットは、児童文学作家…
庶民の憧れであることを強いられ、「あるべき姿」に縛られて生きていた華族の女性たち。その生のあり方を硬軟取り混ぜて描く、内容の濃い一冊。
著者の小田部雄次は、静岡福祉大学教授で、日本近現代史の研究者。300ページを超える分厚い本で、内容も…
著者自身がシベリア鉄道を旅しながら、与謝野晶子、宮本百合子、林芙美子の足跡をたどる、魅力的な評伝&旅行記。
タイトルに織り込まれた「女三人」とは、明治末から昭和の初めに、ウラジオストクからパリまでのユーラシア…
舞台は、昭和初期の浅草。不良少年少女グループ「紅團」を率いる ざんぎり髪の弓子が、美しくも恐ろしい魔の街で繰り広げる大活劇!
シリーズ日本近代文学館 名著複刻全集の中の1冊。 『浅草紅團』は昭和4年に朝日新聞夕刊に連載さ…
すべての人間に関わりのある「悲劇」、そして一条の希望の光。
オーストラリアの児童文学作家ソーニャ・ハートネットについては、2012年の春、『銀のロバ』を読んで初…
読んでいる間中、ずっととなりに、まぼろしの「なずな」がいるような、そんな気持になれる本でした。
思いがけず、自分の子ではない、生まれたばかりの赤ちゃんを一人で育てることになった40代独身男性。その…
現実と非現実の見事な重層性によって、神話を読んだような読後感が残る児童文学。
オーストラリアの児童文学作家、ソーニャ・ハートネットの作品。原著は2000年に出版されており、200…
戦争をしている国で行方不明になったお父さんの「死んじゃう可能性」を小さくするために、少女のとった行動から、物語は思わぬ方向へと展開していく。
2006年に出版され、数々の文学賞に輝いたオランダの児童文学。日本を含めて、すでに数多くの国で翻訳さ…
自分という存在の根っこを揺さぶられる、圧倒的な詩集。
現代詩には、意味がよくわからないものが多く、読み進めることが苦痛になって、たいていの場合、すぐに本を…
既視感と幻視感が入り交じったような、不思議な感覚。どれも、日常の風景を前にして詠まれた句ですが、独特の言葉遣いによって、詩的な世界へと連れて行かれます。
鴇田智哉の第2句集。Twitterで褒めている人がいたので気になって探してみたのですが、書店でも、A…
スマホ大賞2014「大人の恋愛小説部門」大賞を受賞した、プラトニックなラブストーリー。陸奥A子などの「おとめチック」ラブコメ漫画を愛読していた世代にもおすすめ。
この小説は、小説投稿サイトのエブリスタ主催によるスマホ大賞2014「大人の恋愛小説部門」大賞受賞作。…
谷川俊太郎と、「未来ちゃん」の川島小鳥が、コラボレーションしている写真詩集。永遠に失われることのない「ひととき」の輝きが心に染み入ります。
谷川俊太郎と、「未来ちゃん」の川島小鳥が、コラボレーションしている写真詩集。まず、装幀がとてもいい。…
14歳の少女の繊細な心の動きを、ていねいに描き出した素晴らしい作品。漫画が、文学しています。
この漫画の新聞広告に、「笑って笑って涙する。傑作に、感動の声、続々!」という惹句が載っていました。 …
さまざまな時代、さまざまな場所で生きた家族の記憶が幾重にも折り重なる、神話のような詩世界。
2013年3月に出版された、中森美方さんの新詩集。ずっと仕事が忙しく、落ち着いてページをめくる時間が…
手に取ってページをめくると、機械式シャッターの音を楽しみながら、ご近所をウロウロしていた頃が、なつかしく思い出されます。
赤瀬川原平さんが、2014年10月26日にお亡くなりになりました。 『超芸術トマソン』(ちくま…