ドーン
火星を目指す宇宙船ドーンを襲う危機は、私たちの想像を越えたものであるが、訓練の期間から外部からだけでなく自分自身からもストレスをかけ続けられたことを考えれば、そんなことも起こり得るのかも知れない。
2033年のアメリカ…大統領選挙の論点は、2024年のように国内問題ではなく、東アフリカへの軍事介入…
本が好き! 1級
書評数:1348 件
得票数:7332 票
2013年に登録した時からしばらくは、ミステリー小説などを中心に読んでいましたが、元々、精神分析や心理学、自己啓発書に興味があり、最近は、イノベーションやソーシャルインフルエンス、脳に関する本を中心に読んでいます。
火星を目指す宇宙船ドーンを襲う危機は、私たちの想像を越えたものであるが、訓練の期間から外部からだけでなく自分自身からもストレスをかけ続けられたことを考えれば、そんなことも起こり得るのかも知れない。
2033年のアメリカ…大統領選挙の論点は、2024年のように国内問題ではなく、東アフリカへの軍事介入…
活字を追いかける目は、決して急とはいえないアップダウンに感情を揺さぶられスタミナを奪われる。読み手は角を曲がる度に変わる風向きや、先行するランナーのペースアップに焦りというスリルに引き込まれてしまう。
2024パリオリンピックの最中に最適だった作品は「陸王」ではないか?テレビの画面を食い入るように見つ…
厳しい運命の下に生まれて育った二人のアキラが、よきライバルとしてさらに切磋琢磨しながら成長して行く。二人のアキラの大胆な決断を支えるのは、小手先の奇策ではなく、その苦しい生い立ちの中で培った信念だ。
先に読んだ「陸王」も良かったが「アキラとあきら」は、それを遥かに上回る面白さだった。境遇は違うがとも…
なんとも穏やかで、竜崎と他の登場人物とのやり取りだけで楽しめる面白さだった。
2014/12/4に「自覚」のから約10年ぶりに読んだ「隠蔽捜査『去就』」。2024年6月からはまっ…
最初は、ちっぽけだった あおむしが、月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日と食べるものを増やしていくと、あおむしは、おおきくなり まもなく さなぎになり、やがて きれいな ちょうになりました。
「はらぺこあおむし」は、作者のエリック=カールさんが、いもうとのクリスターさんに贈ったものなのですね…
爽快感が素晴らし過ぎて、現実の蹴球協会にあたる組織のことが心配になるほどでした。
【ラグビーを知らなくても楽しめる】企業が社会人チームを抱える目的は?広告宣伝やスポーツを通じて組織に…
今回の主役は、帝国重工の腐敗によって居場所を失った社員と下請けの経営者である。トランスミッションの製造を巡って繰り広げられる生存競争と、下町ロケットシリーズを撹乱する。
農機具用エンジンの取引に陰りが見え始めたため、トランスミッションの製造に活路を見いだそうと、先ずトラ…
バカがつくほどお人好しの佃社長が率いる社員たちは、こちらもバカがつくほど誠実な人たちでした。
【ついに理念の領域に……】佃製作所が帝国重工側の陣営になり、下町の中小零細企業と敵対関係になり、いっ…
中盤から不穏な空気が流れ読者を裏切り始める。真相は終盤で読者にも明かされ、後は固唾を飲んで見守るだけだった。半沢は、カタルシスに向かって駆け上がる。そこには志半ばでくじけた画家が昇華した姿があった。
【新たな課題に半沢が炸裂する】前半は、銀行内の醜い対立関係が敷かれ、まな板に乗ったのは広く芸術分野と…
前半は主役の三馬が、のどかな土地に馴染んで行く様が描かれ、後半は、私立探偵のように真相を探っていく様子だ。何度も引き直される敵味方の境界線が明確になったとき現れたのは、悲哀に満ちた聖母の物語だった。
ハヤブサ消防団なんてタイトルだから、下町ロケットを越える奮闘記だと思ったら、MIST以来?のミステリ…
心を通い合わせることになる人々は出自を変えられない。自分自身に責任がないとしても、世間に括られたレッテルを完全にリセットできない。レッテルを無理に剥がそうとしても、どうしても糊が残ってしまうのだ。
ある男の出会いと、ある男が出会った人々と、その人がやがて心を通い合わせることになる人々が出会う物語。…
4つの作品からなら短編集の濃厚さは、長編に匹敵する。人を見つめ続けてきた作家の観察力が余すことなく凝縮されている。杉村三郎は、私立探偵という立場を得て合法的?かつ仕事として事件に立ち向かっている。
「誰か」「名もなき毒」と読み進めて「ぺテロの葬列」を読み終えたのは、丁度10年前だった。「希望荘」は…
青いスーツケースが繋ぐ連作短編集です。仲のよい4人の女性がスーツケースと繰り広げるそれぞれの旅……そして、このスーツケースが、彼女たちの手に届くまでのエピソードが、人の人生を遡るように明かされる。
青いスーツケースが繋ぐ連作短編集です。仲のよい4人の女性がスーツケースと繰り広げるそれぞれの旅……そ…
オーナーは「自分のお店がやりたいんです。カフェとか」と相談してきた後輩。毎月一日から八日の間は店を休んで旅に出て買ってきたものや見つけたおいしいものをカフェで出す。そんな店で起る小さな出来事が……。
気候のいい春と秋しか乗らない自転車を引っ張り出して住宅街をふらふら走っていた時に目にとまった「カフェ…
先の展開が見えないスリルの中で、南は、過去に何があったのか、バラバラに離散してしまった過去の断片を探しだす。読者は、南と一緒に、僅かな手がかりを合わせて、過去に何があったか推理するのである。
病院のベッドで目覚めた南は、記憶を失い自分の名前すら思い出せず、現れた夫のことも忘れていた。その日…
請け負い仕事では人は救えない。だって請け負い仕事は契約にないことはしないから、悲哀に満ちた事件を防止するためには、余計なことに首を突っ込む人が必要だ、杉村三郎のように……
【紛れもなく「名もなき毒」の一員】更正する見込みのない毒によって、何の罪もない、むしろ相手を思いやる…
「悲嘆の門」は、作家が既に知っていることや考えていたことを綴った文章ではない。作家がまだまだ結論が出せないもの(おそらく誰も応えることが出来ない問い)に対して、臆することなく、果敢に挑んだ過程の記録.
大学生の三島は、ネット社会の警備会社(株)クマーでアルバイトをしている。ある朝お向かいのハナコおばあ…
言葉は道具に過ぎないはずなのに、道具として使いこなさなければならないはずなのに、いつの間にか言葉は渇望となって私たちの体をすり抜け、私たちを操り始める。
上手く感想を書くことが出来ない感じなので、思ったことを書きます。宮部みゆきさんが、この作品を執筆され…
燃え上がる嫉妬などの渇望は、言葉だけの依頼に乗って凶悪な犯罪に発展してしまう。正義の名を身にまとった使命感も、その真偽を確かめないまま下されれば、冤罪を断罪する私刑になり下がってしまう。
〈輪(サークル)〉に現れた書を守っているという〈万書殿〉。それは、ありとあらゆる情報が集められ堆積し…
ファンタジーの体裁を取っているのは、きっと間口を押し広げるための手段に過ぎないのではないか?その内容は、まるで政治哲学の授業を受けているようだ、突きつけらる問いに、読者は、正義の意味を考えさせられる。
「希望荘」「昨日がなければ明日もない」を読んで、やっぱり宮部みゆきさんは素晴らしいと思い出した私は…