石牟礼道子詩文コレクション 4

色、記憶の中のいつくしさ ・『ホンノワ:夏だ!祭りだ!七夕だ!』参加書評です。
石牟礼道子は幻視の詩人、古来より受け継がれてきた風土とひととをつなぐ巫女だ。かの女の目は見えないも…

本が好き! 1級
書評数:82 件
得票数:1524 票
文芸中心に読んでいきます。

色、記憶の中のいつくしさ ・『ホンノワ:夏だ!祭りだ!七夕だ!』参加書評です。
石牟礼道子は幻視の詩人、古来より受け継がれてきた風土とひととをつなぐ巫女だ。かの女の目は見えないも…



東回りのバスで京都をめぐる
京都生まれ京都育ちの著者が、市バス206番の路線に沿って京都のまちを案内しようというこころみ。著者…




理解できない、けれどたしかに何かがあるようだ
ウクライナ出身19世紀の作家ニコライ・ゴーゴリの中編小説。挿絵ありきの企画のようで、ロシアの画家イ…



いつものバスに乗れなかったことからはじまった大事業。それは、砂漠に鉄道を敷くこと。
20世紀フランスの作家ボリス・ヴィアンの長篇小説。 本作のあらすじをまとめることは困難であ…



手紙をくれる「陋巷の聖母」
太宰治中期の短篇作品。太宰のユーモラスなマドンナ観が垣間見える小品。 ある日、主人公(太宰…




「善いことも、悪いことも、すべて語ろう」 記憶の旅への試み
著者は19世紀ブラジルの作家。ブラジルでは国民的な大作家であるそうだ。本作は著者の三大傑作のうちの…



純粋さと現実のこと、幸福と苦しみのこと
20世紀フランスの作家ボリス・ヴィアンの長編小説。 本作の大きな特徴は、著者の卓越した想像…




六千万マイルのノスタルジア
米作家レイ・ブラッドベリのSF小説。未来の火星を舞台に、地球の探検隊の来訪から、植民とその後が、2…




母国を離れ、外国語の中で生きる女性たち
第29回太宰治賞受賞作、また、直近の芥川賞候補作。(第150回、当該受賞作は小山田浩子『穴』) …



動く世の中で、自らの血の音をどこまで聞きつづけていられるか
主人公、代助は定職に就かず、裕福な父親の援助で暮らす30歳の青年。親兄弟からもちかけられる縁談も、…




ねこくん、きみの目がキラキラっと動くのは、きみが見ているしょうこなんだよね
著者はワルシャワ出身の児童文学作家。本書はポーランド民主化前に書かれた児童文学。 小学1年…




聞け、祈りの声を記憶せよ
イディッシュ語作家としてノーベル文学賞を受賞した著者の傑作短篇集。イディッシュ語というのは主に東欧…




二十日鼠と人間の、最善をつくした計画
アメリカのノーベル賞作家、ジョン・スタインベックの中篇小説。一章が一場になるように作劇の手法で書か…





パヴェーゼ初期短篇集
チェーザレ・パヴェーゼは20世紀イタリアの作家。洗練された筆致で、孤独と憂愁の物語をどこか冷徹に描…

愛する遠くの夢ものがたり
本を真摯に読めば、楽しんで読んでいても、やはりどこか摩耗する。近ごろはとくに、興味のおもむくままに…



3人の男の数奇な人生
3人の男の人生が語られ、最後に交差する、太宰治の芸術家論。 『仙術太郎』 仙術太郎は才能は…




唯一無二の世界観、ブローティガンの西部劇風怪奇小説
ビート作家ブローティガンの中編小説。1970年代、ブローティガンは五つの異なるフィクションの形式に…



バビロンの終焉、夢の消失
ロストジェネレーションを代表する作家、フィッツジェラルドの短篇集。村上春樹の編、訳による。すべての…

ちっちゃなサンタさん、わたしのちっちゃなサンタさん
12月24日、クリスマスの前の日のお話です。 マガーリは、たかいそらから、ちっちゃなサンタさんが降…



本に携わる人たちは、どんな恋をしてきたでしょうか
出版社の営業部員や書店員など、本にまつわる職業を選んだ主人公たちが、過去の恋と対峙する様子を描いた…